2021
Mar
26
クレジットカードとの付き合い方(クレカのお得さや怖さ)
ブログのサブタイトルで「インデックス投資(投資信託を使った国際分散投資)やら節約やら保険やらクレジットカードやらのブログ」と謳っているにも関わらず、私はあまり「クレジットカード」に関する記事は書いていません。
ただ、最近、息子にクレカの仕組みについて訊かれたので、ふと思い立ち、7年ほど前に書いた記事シリーズを最新版に加筆修正して再度アップすることにしました。
現代社会で普通に生活する際、クレジットカードはごく身近にあるものです。
しかし、クレカは、上手に使えばとても便利でお得なモノである一方、使い方を誤ると破滅への入り口になりかねないモノでもあります※1。
※既に関連知識がある方にとっては、当たり前のこと(もしくはご自身とは異なる幼稚な考え)が書いてあるだけの記事です。
ただ、最近、息子にクレカの仕組みについて訊かれたので、ふと思い立ち、7年ほど前に書いた記事シリーズを最新版に加筆修正して再度アップすることにしました。
現代社会で普通に生活する際、クレジットカードはごく身近にあるものです。
しかし、クレカは、上手に使えばとても便利でお得なモノである一方、使い方を誤ると破滅への入り口になりかねないモノでもあります※1。
※既に関連知識がある方にとっては、当たり前のこと(もしくはご自身とは異なる幼稚な考え)が書いてあるだけの記事です。
◎上手に使えば便利でお得
クレジットカードを使って買い物をすると、ポイントやマイルやキャッシュバックなどによる還元があります。
それを現金に換算すると、通常のクレジットカードであれば多くの場合0.5%ほど。高還元のクレジットカードだと、その倍以上にもなり、特定のお店や商品への還元であれば、さらにその数倍にもなるケースもあります。
例えば、還元率1%のカードだと、1万円使うと100円が戻ってきます(還元率1%のカードなら年会費無料で、けっこう普通にあります)。銀行預金の金利に1%を越えるようなモノがないことを考えると、少ない還元とはいえないかも。
私は現在(2021年3月)、還元率1.2%のクレジットカードをメインに使っていますが、ノーリスクで1.2%のリターンを約束してくれる金融商品(投資先)はまず見つかりません。
だから私は光熱費や電話料金などの固定費はもちろん、生命保険料の支払いから日常の買い物まで、クレジットカード払いが可能なものは、ほぼすべてカードの一括払いで支払うようにしています※2。
1年間にカード払いしたすべての費用の1.2%となれば、まあまあインパクトのある金額になります。最近では投資信託の積み立てでもポイント還元のあるカードもあります(※詳細はシリーズ最終回にて)。
また、多額の現金を持ち歩く必要がなくなったり、カードの利用明細がそのまま家計簿の支出一覧表のようになったりもします。
さらに細かい話になると、実際に使った費用が銀行口座から引き落とされるまでに1~2ヶ月ほどのタイムラグが発生するので、その期間銀行においてあるお金には利息もつきます。セコい話ですが、わずかでも支払いを先延ばしにできることは、お金の現在価値の観点※3から見てもお得であるといえるでしょう。
※ポイント還元は、クレジットカードと「なんとかペイ」等のQRコード決済を組み合わせることでよりお得になったりもするのですが、そういう話はこのシリーズ記事の最後に触れることにします。
◎んでも、下手な使い方をすると・・
ただし、手元に現金がなくても買い物が出来てしまうことは、無駄遣いの温床にもなりえます。
いくらポイントによる還元があっても、必要のないものまで買ってしまっては、お得でもなんでもありません。
私も「ポイント倍増キャンペーン」みたいなものに釣られて無駄な買い物をした経験がありますが、クレジットカードが金銭的にお得になるのは、あくまでも現金でも支払い可能な範囲で、必要なものを一括払いした場合に限ります。
リボ払いなんて論外です。
リボ払いとは、カード利用後に支払いを先延ばしにして、月々定額が銀行口座から引き落とされるという謳い文句のもと、先延ばしになった残額にべラボーに高い金利がついて、それがジワジワと増え、あとから請求されるというサラ金みたいなものです。分かりにくくて、一見お得そうに見せている分、サラ金よりタチが悪いかもしれません。
また、クレジットカードを使って「キャッシング」と呼ばれる借金(サラ金とほぼ同義)をすることも可能ですが、当然こんなものを利用しては、全くお得ではなくなってしまいます。便利ではあるかもしれませんが、クレジットカード会社のカモになるだけのサービスでしょう。
リボ払い、キャッシング、ダメ!絶対!
◎セキュリティ面にも多少の気配りが必要
クレジットカードは、キャッシュレスで簡単に買い物ができてしまうので、セキュリティの面では、ちょっと気をつける必要があるかもしれません。
コンビニなどでは、サインや暗証番号の確認なしでクレジットカード決済が完了してしまいます。インターネットであれば、カードに書いてある番号と有効期限を入力するだけで、限度額ギリギリまでの買い物が可能になったりもします。
本来、クレジットカードは本人のみが使えるものですが、本人でなくとも使えてしまうケースがあるのです。
落としたクレジットカードを他人に使われてしまったり、支払いの際にカード番号を盗撮されたり、インターネットサイトに入力したカード情報が盗まれて悪用されてしまう、なんてことも当然あり得るわけです。
万が一、カードを落としてしまった場合には、すぐにカード会社へ連絡しなければなりませんし、カードの利用明細は定期的に確認して、身の覚えのない請求がないかどうかチェックすることが必須だと思います。
本当に身に覚えのない請求があった場合は、早めにカード会社に連絡することで支払いの必要をなくすことができるようなので、クレジットカードを持つのであれば、そのあたりのアンテナは張っておくべきでしょう。
私の知人のケースだと、ある日突然、身に覚えのない高額請求があり、利用明細をチェックした奥さんに浮気を疑われて、家庭内が修羅場と化した、なんてことがあったそうです。その請求元は海外だったようで、結局はカード会社に確認して、事なきを得たそうですが、その話を聞いてクレジットカードを保有するリスクをリアルに感じました。
彼は、よくよく思い出したら、海外出張の際に、ほぼすべての支払いをクレジットカードで行ったとのことで、その際にカード情報を抜き取られたのかもしれない、と言っていました。
他にも、別の知人の子供が、インターネットのオンラインゲームで母親のクレジットカードを使って遊びまくってしまい、そのカードの利用限度額いっぱいの80万円の請求がきてしまったなんていう、ワイルド過ぎる武勇伝を聞いたこともあります。
物理的なカードの保管方法や、各家庭における子供への教育などもあわせて工夫する必要があるのかもしれません。
◎クレジットカードとは上手に付き合おう
クレジットカードは上手に使えば便利でお得ですが、人間には様々な欲望や心理的なクセがあるので、誰もが上手に使いこなせるとは限りません。
「クレジットカードを作ってはいけない」という家訓のある人さえいるようなので、事前にリスクコントロールを図るという意味では、誰もがクレジットカードを作って上手に利用する必要はないでしょう。
カードを持っていることで、つい気が大きくなってしまって無駄な買い物をしてしまう自覚のある人は、クレジットカードなんか作らない方がいいかもしれません。
しかしながら、高速道路の利用料金などは、クレジットカードを利用したETCシステムを使わないと割高になってしまったりします。
現代社会において、クレカと全く関わりを持たずに生活するというのも、ちょっと極端かも。
クレジットカードを作るなら、利用条件や年会費などをよく確認して自分にとって最適なものを選び、かつ、管理の行き届く範囲の枚数に留めたうえで※4、上手に付き合いながら使いたいものです。
つづく
クレジットカード会社はどうやって儲けているのかへ
※1 ちょっと古い小説ですが、宮部みゆきの名作『火車』なんかを読むと、誰もが日常のなかでいつカードローン地獄に堕ちてもおかしくないと思ってしまいます。
※2 QRコード決済と組み合わせたり、クレジットカードを使って電子マネーをチャージすることでポイントの二重取りができたりもします。が、細かい話やテクニックの紹介は記事の趣旨ではないので割愛します(シリーズの最後でいくつか事例を挙げて多少触れますが)。
※3 同じ金額であっても、現在のそれと将来のそれとでは価値が違うということです。最近の預金金利ではあまり実感がわきませんが、簡単に言うと、「わずかな時間でもお金を銀行等に預けておけば、一応、お金には利息がついて殖えるよね」という話です。
この観点から考えると、クレジットカードなどにつくポイントやマイルには利息がつかないので、できる限りすぐに使うのが理屈としては正解でしょう。たっぷり貯めてから一気に使った方が気持ちいいですが、ポイントを現金還元するという前提なら、1円分からでも早めに使っていく方が賢いようです。
(マイルによるサービスや現物還元などの場合は、たくさん貯めてから使った方がお得になるケースもあるようですが・・)
※4 あまりにもクレジットカードを作りすぎると、管理が行き届かなくなってセキュリティ面の心配があるということ以外にも、カード会社や金融機関などで管理している自分の「信用情報」がよくないものになってしまう、という問題もあるようです。
信用情報とは、各個人のお金周りに関する個人情報のことです。
ローンの滞納をしてしまった場合などを除けば、実際に信用情報なるものが我々の生活にどの程度の影響を及ぼしているのかはよく分かりませんが、海外では個人ごとのローン金利や、住居の賃貸契約、はたまた就職活動にも大きく影響するなんて話も聞くので、気にとめておくに越したことはないでしょう。
また、明らかに高還元のクレジットカードは、消費者側のメリットが大きすぎて、カード会社の利益が小さいことが多く、サービスの継続が困難となって、急に廃止されてしまうことがあります(まぁ、高還元のクレカに限った話でもありませんが・・)。
その度に作り直す手間や、信用情報(が何度もカードを作り直すことによって傷つくこと)を気にする方は、そこそこの還元率(1%前後?)のクレカで妥協するのも見識のひとつかもしれません。

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