2014
Feb
01
アセットアロケーションやポートフォリオの理想と現実(アセットアロケーションとポートフォリオの違い…為替ヘッジつき外国資産ファンドをどう考えるか)
「アセットアロケーション」や「ポートフォリオ」などと呼ばれる金融資産の運用比率について、「かくの如く保有していたい」というような理想を持ちつつも、現実にはそうなっていない個人投資家もいるのではないでしょうか※1。
少なくとも私は、理想と現実に多少の乖離があります。
少なくとも私は、理想と現実に多少の乖離があります。
最初に補足説明をしておくと、「アセットアロケーション」と「ポートフォリオ」という言葉は、同じ意味で使われることもあれば、分けて使われていることもあります。
ちなみに私は、リスク資産配分を「アセットアロケーション」と呼び、その具体的金融商品とその配分をポートフォリオと呼んで区別して使っています。
また、アセットアロケーションやポートフォリオの中に、預貯金等の無リスク資産※2を含める方もいれば、そうでない方もいるので、他人の公開情報を見るときには、そのあたりのことにも少し注意する必要があるように思います。
当然、リスク資産と無リスク資産の線引きも各投資家やブロガーによって微妙に異なることがあります。
(参考記事→リスク資産と無リスク資産の色分け)
◎多様なアセットクラスに投資可能になってきたので・・
さて、最近は為替ヘッジつき※3で外国株式や外国債券などのアセットクラスにも投資可能な低コストの良ファンド(投資信託)が揃ってきており、インデックス投資家※4にも選択肢が増えてきました。
私は、「株式を主力にしつつ、低コストで幅広く分散投資したい」というアセットアロケーションの理想を持ってはいるものの、現実的にはその管理にかかる手間や、将来の不確実性を勘案して、なるべくシンプルに管理できる方法を採用しています※5。
しかし、もしも仮に、自分の理想の個別商品で希望通りにアセットアロケーション(資産配分)を組んでくれて、かつ自動買付・自動リバランスを行ってくれる低コストのシステム(バランスファンド?)があったとしたら、どのように配分するだろうか、と考えてみました。
当然、為替ヘッジつきの海外先進国株式・海外先進国債券・新興国株式・新興国債券・海外リートなどのインデックスファンドは魅力的に映ります。
さらに、コモディティ(エネルギー資源・貴金属資源・穀物などの商品)ファンドのように、それ自体が増殖したりせず、需給バランスで価格変動するだけで、保有コストなどを考えると「ほったらかしスタイル」の投資には向いていないと思えるアセットクラスも、自動的にリバランスしてくれるのであれば、分散効果を考慮して含んでみたくなったりもします(適当なファンドは見当たりませんが・・)。
◇理想のアセットアロケーション(リスク資産配分)
(暇な時間があったときに、テキトーに考えてみただけのものなので、あまり深い思考を経ていないことにご注意ください。)
↓
・国内株式:10%
・先進国株式:20%
・先進国株式H:10%
・新興国株式:13.5%
・新興国株式H:6.5%
・国内債券:5%
・先進国債券:5%
・先進国債券H:5%
・新興国債券:5%
・新興国債券H:5%
・国内リート:3%
・海外リート:3%
・海外リートH:3%
・新興国リート:0.5%
・新興国リートH:0.5%
・コモディティ:3%
・コモディティH:2%
※H=為替ヘッジつき
め、め、めんどくせー!!!
分散効果を考えてなるべく色々なアセットクラス(資産)を・・・・、エクスポージャー(外貨比率)を・・・・、株式債券比率を・・・・、多少のスパイスを・・・・などと、ゴチャゴチャ考えましたが、とてもメンドクサイです。。
(一応、無リスク資産とのバランスなんかも考えたうえでのアセットアロケーションですが、その詳細は割愛します。)
◇ちなみに、現実のアセットアロケーションはこうです
↓
・国内株式:10%
・先進国株式:20%
・新興国株式:20%
・国内債券:10%
・先進国債券:10%
・新興国債券:10%
・国内リート:10%
・海外リート:10%
◇ついでに、現実のポートフォリオ(具体的金融商品)も※6
↓
・eMAXISバランス(8資産均等型):80%
・SMTグローバル株式インデックス:10%
・野村インデックスF・新興国株式:10%
(参考記事→eMAXISバランス(8資産均等型)について)
◎理想と現実的な「手間」をよく考えて・・
実際には、あまり多くの金融商品を保有すると、そのバランス調整などを行うのが面倒なので、アセットアロケーションやポートフォリオを変える気は今のところありません。要するにアセットアロケーションやポートフォリオの理想と現実は、ちょっと違うということです。
最近買えるようになった個別アセットクラスの為替ヘッジつきインデックスファンドなどは魅力的ではあるものの、(シンプルにラクチンに管理したいという)自分のメインスタンスを変えるほどまでに有利な金融商品だとは判断していないということです。現在、金融資産全体の為替リスクは、リスク資産と無リスク資産とのバランス調整でコントロールしています。
(参考記事→無リスク資産の必要額)
(投資判断は自己責任においてお願いします。)
※1 余談ですが、運用している金融商品をどこの金融機関にどれだけ預けて(置いて)あるかを「アセットロケーション」と呼ぶそうです。
※2 無リスク資産が、本当に「無リスク」なのかは微妙な問題ですが、この話を始めると長くなってしまうので、ここでは無リスクという言葉を使っています。まぁ、個人的には財政破綻や国家による私有財産没収レベルのことまでは考えてもあまり意味がないと思っています。
→参考関連記事:最悪の状況をどこまで想定するのか
※3 為替変動の影響を受けない仕組み
※4 参考記事→インデックス投資とは
※5 リスク資産管理にかける手間もコストのようなものですし、どのようなアセットアロケーションが将来好成績を残すのかは分からないので、シンプル管理することを最優先にすることにしています。(資産配分は、最大公約数的に適当なところで「えいやっ!」と決めています。)
そのあたりのことは、以前にクドクドと記事にしたことがあるので、ご興味のある方は次のリンク先をご参照ください。
→理想のリスク資産管理条件
→リスク資産管理の優先順位変化
→私のアセットアロケーション(リスク資産管理方法)
(上記3記事は続きモノです)
※6 当然のことですが、私のアセットアロケーションが将来どのような結果を残すのかは分かりません。例えば、セゾン投信
(参考記事→セゾン投信を投資初心者にオススメする理由)

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