2013
Dec
16
陰謀論や財政破綻論などとの付き合い方
実際に投資を通じて資産形成を始めてみると、世間の様々なニュースに対する感度が上がってきます。
特に株価や為替に大きな影響を及ぼす経済や政治のニュースが気になり、それまで全く興味のなかった選挙や政党の方針なんかに関心が強まったりします。
外国の株式や債券に投資していると(国内の証券会社で、円ベースで簡単に買えます)、海外のニュースも他人事ではなくなるのです。
それと同時に、いわゆる「陰謀論」と呼ばれるような、ちょっと極端な話題(噂?)も目や耳に入るようになり、そんな話が妙に腑に落ちたりして、頭から離れなくなることが、人によってはあるようです。
特に株価や為替に大きな影響を及ぼす経済や政治のニュースが気になり、それまで全く興味のなかった選挙や政党の方針なんかに関心が強まったりします。
外国の株式や債券に投資していると(国内の証券会社で、円ベースで簡単に買えます)、海外のニュースも他人事ではなくなるのです。
それと同時に、いわゆる「陰謀論」と呼ばれるような、ちょっと極端な話題(噂?)も目や耳に入るようになり、そんな話が妙に腑に落ちたりして、頭から離れなくなることが、人によってはあるようです。
◎陰謀シナリオなんざ古今東西そこらじゅうにある
例えば、近いうちに国債が暴落するだとか、現在報道されている事実は重大な陰謀を隠すためのカモフラージュにすぎないだとか、ユダヤ人が世界を裏で操るような闇の政府を構成しているだとか、そういう類の話です。
ちょっとぶっ飛んでいるような気もしますが、それなりに筋が通っていて、「ない」とは言いきれないような説は山ほどあります。
その一つ一つはなかなか興味深いですし、耳を傾けてみて、頭の体操をするのは別に悪くないと思います。闇の組織に立ち向かうヒーローが暴れまくるようなストーリーの小説や映画は、私も大好きです。
◎自称・ヒラリー・クリントンの友達の友達が・・
数年前のことですが、私が仕事関係で知り合った、自称・ヒラリー・クリントン氏の友達の友達なる人物から、石油利権と戦争の話や、ロックフェラー財団がアメリカの裏で持つ権力構造とオバマ大統領との確執などについて聞かされたことがあります。
その人は他にも、「原発は危ないから火力発電をメインにしよう!という世論の裏には、原油価格を吊り上げたい某石油利権組織の暗躍がある」なんてことも言っていました。
また、「こういう話は公の場などで詳しく話してしまうと、殺されてしまう可能性もあるんですよ」と声を潜めていました。私は自分がジャック・バウアーになったような気分になり、背後に闇の世界政府のスパイの気配を感じました。実際そのとき、私の背後にいたのは清掃のおばちゃんでしたが、まさか掃除のおばちゃんがスパイだったなんて!!なんて妄想が広がりました。。。
ま、あのときの話がホントかどうかは知りませんが、たまに聞くだけなら退屈はしません。
(毎日聞かされたら、さすがにウンザリすると思いますが・・)
◎すべての可能性に100%対応することは不可能
ただし、そのような「陰謀論」の先に、だから20○○年までに破滅的なハイパーインフレがやってきて財政破綻するだとか、ドルが崩壊するだとかの話がある場合、それに振り回されるような投資ポジションをとってしまうことは、あまりオススメできないと私は考えています(参考記事→マーケットはニューノーマル化?)。
もちろん、この世にはあらゆる可能性があり、そのすべては100%否定できるものではありません。
しかし、この世に氾濫するすべての情報を拾って、そのすべてに対応することは不可能です。
(実生活においても、世界戦争や放射能汚染を恐れて、ずっと地下シェルターから出られない生活みたいなものが、普通の人にとって現実的なものだとは思えません。)
今回はお金の話、つまり投資ポジションの話になりますが、
あまりにも極端なことを想定して極端なポジションを組むと、その分リスクも大きくなり、思い通りのシナリオにならなかったときのダメージは大きくなります。
精神的にも落ち着かなくなるでしょう。
→参考記事:相場の先行きを決めつけることの怖さ
◎聞く耳は持てど、振り回されずに・・
それに、仮に破滅的なシナリオが現実的なものになるとしても、そんなときには、普通の個人が投資ポジションをコントロールすることで乗り切れるようなレベルを越えている可能性が高いはずです。
(仮に国債が破滅的に大暴落するなら、理屈としては銀行預金や保険だって無事では済みません。)
以前、最悪の状況をどこまで想定するのかという記事にも書きましたが、景気・為替の循環や長期的な世界経済の成長を前提とした国際分散投資をしていて30年後に大損しているようであれば、ほとんどの金融機関も破綻して、資本主義も崩壊し、北斗の拳の世界のようになっているかもしれないと、私は考えています。
世界中のほとんどの株式市場を見ても、株価指数は緩やかなインフレを伴いながら長期的には上昇しており、ほとんどの企業も資本経済システム(株価の長期的な上昇)が続くことを前提として成り立っているのですから。
私は、現在の株価や為替、そしてインデックスなどは、メインシナリオ・サブシナリオ・楽観論・悲観論・陰謀論など、すべてを織り込んだうえで形成されると考えるようにしています。
だから、「陰謀論」もすべて信用することはしないものの、聞く耳は閉ざすことなく、一応頭の片隅に含んでおく、というくらいの付き合い方にしています。
日々流れてくる情報に振り回されない軸は必要ですが、流れの変化に気づくアンテナや、それに対応できる柔軟性も大切です。
簡単な話ではありませんが、鈍感さと敏感さの程よいバランスを会得したいものです。

↑記事を気に入っていただけたら、ランキングに1票(クリック)をお願いします。