いつか子供に伝えたいお金の話

インデックス投資(投資信託を使った国際分散投資)による資産運用・各種保険・クレジットカード・節約など「お金」に関することを書き綴るブログ

『この保険、解約してもいいですか』(後田亨著)を読みました

毒舌系というか刺激強めの文体でズバズバ切るようなスタイルで本を書いてきた後田さんが、(その主旨は変えずに)やさしく教えてくれる感じの新著を書きました。




昨年末の私の入院中に出版されていたため、書評(感想)記事の更新が数ヶ月遅れてしまいました。が、著書の内容は普遍的で変わることのないものなので、おそらく10年後に読んでも当たり前に通用すると思います。メッチャいい本でしたよ。

【参考記事:生死の間を彷徨っていました



◎YouTubeで知名度アップ


もともと「保険見直し界隈」では著名な人であり、主要な経済誌等でそういう特集があるとほぼ必ず出てくる後田亨さんでしたが、NewsPicksのユーチューブ動画に登場したことでさらに知名度が向上したように思います。

今回の本は、小さい子供のいるアラフォー夫婦が後田さんに保険相談するやり取りを対話形式でまとめたもので、非常に簡潔で読みやすい。

お客さんに説明するカタチなので、いつもの毒舌キャラは若干鳴りをひそめていて個人的には少し物足りないものの(笑)、おそらく今回のような文体のほうが広く受け入れられやすいでしょう。

手を変え品を変え……いやホントは手も品も変えてはいないのですが、後田さんの仕事に工夫と進化を求め続ける姿勢には畏敬の念を抱いてしまいます。



◎多数派のお悩み内容


本書にまとめられた内容は、実際に相談現場でよくあるやり取りで、以下のような発言は相談現場でお客さんから出てくる定番だそうです。

・医療保険やがん保険に入らないのは不安だ
・がん家系なのでがん保険だけには入っておく
・自営業者は就業不能保険に入るべきか?
・掛け捨ては損だと思う
・子供が生まれたら学資保険に入るのが正解か?
・投資より受取額が決まっている保険のほうが安心だ
・外貨建て保険は金利が高いので資産形成に向く
・国の財政は厳しいので、民間の保険で備えたい

新著を読むと、上記のようなことを考えている多数派の相談者さんに対し、有料相談で後田さんがどのように対応をしているのかよく分かります。

対話形式の本は、主張に対する疑問や反論が文中に出てくるので、理解が深まりやすい気がします。



◎投資に関する記述も


後田さんも元々は保険を売る側の人間だったので、保険会社がどの程度の手数料を取っているのか、代理店の営業職の評価基準はどのようになっているのかなどにも言及しています。保険販売員を撃退する必殺技も教えてくれます。

もちろん、すべての保険が不要だと主張しているわけではありません。保険の仕組みの原則に照らし合わせて、様々な保険商品の必要性に優先順位をつけたりもしてあります。

「最強の終身医療保険」についても詳しい説明がありますよ。

また、最後の方になんと投資のやり方のアドバイスもあります。NISAとiDeCo※について触れ、ある投資信託もオススメしています。はい、その投資信託とは「アレ」です。

《※参考記事》
新しいNISAは危険だ(使い方の基本方針を考える)
確定拠出年金ってなによ?




◎私も手術で高額な医療費が…


著書の本筋とは少し違うのですが、後田さんのアドバイスを受けて医療保険とがん保険を解約した人に、その後、がんが見つかってしまい、それに関する電話を受けたときのエピソードなどは相談現場のリアルさが詰まっていて、非常に読み応えがありました。

理屈や確率はたしかなものであっても、自分は事前にどういう選択をするのか。そして自分は実際どうなるのか。どうにかなったとき、どうありたいのか。このあたりのことは人それぞれですし、未来のことは分からないので保険に関する人々の悩みは尽きないのでしょう。

私も理屈では不要と分かっていながら、若い頃に加入したひと月3000円程度の医療保険とがん保険がセットになった保険に加入しています。

昨年の後半、事故のような大病をして、2ヶ月以上の入院と複数回の手術を受け、50万円程度の給付を受けました。

それでも、これまで払ってきた保険料とこれから払い続ける保険料を考慮すると、「元が取れる」というか支払額以上の給付を受ける可能性はかなり低いことは分かっています。まあ、今後また死にかけたり、ガンになったりすればトントンくらいにはなるかも。

どの程度の保障を得るためにトータルでいくら払うのか、その保障額はわざわざ保険金で準備する必要があるのか、この視点は忘れないようにしたいです。

昨年の私の手術の保険適用前の費用は、高級外車が買えるくらい高額なものでした。しかしながら、健康保険のお陰で自己負担は家族で高級料理を食べるくらいで済みました。

民間の保険よりも公的医療保険の圧倒的手厚さを感じました。終身型で持病があっても入れる保険はやはり強かったです。



◎一読の価値あり


今回の本は、これまでの後田さんの著書の中で最も文字数が少なく読みやすいものだと思います。しかも、保険について考えるうえで大切な内容は薄まっていません。

自分の生命保険や医療保険の保証内容がどのようになっていて、毎月(毎年)いくら保険料を払っているか分かっていないような人にはもちろん、そもそも「保険」というものについて深く考えることなく加入している人にもバチクソお勧めの一冊です。

この本で主張されている考え方をどの程度まで受けいれるかは各自の自由ですが、類書を読んだことがない人には必読の本と言ってもいいでしょう。

後田さんは「保険には普遍の正解」があるといいます。その正解とは何か。それが気になったり、分からなかったり、自分なりの考えに自信のない場合は一読してみるといいと思います。


【参考】私の保険全般に関する考えを一本の記事にまとめたもの
↓↓↓
民間の保険はどの程度必要なのか、5つのポイントで検証(生命保険・医療保険・学資保険・火災保険など)



にほんブログ村 株ブログ 投資信託へ
↑記事を気に入っていただけたら、ランキングに1票をお願いします。

関連記事

プロフィール

虫とり小僧

Author:虫とり小僧


Twitter:@mushitori
Facebook:Facebookページ

子供の頃は、一日に800匹以上のバッタを捕まえるような虫とり少年でした。また、歩行中にはすべての家の「ピンポン」を必ず押すようないたずら小僧でもありました。今はただのザコです。

※好きなものは、歴史・格闘技(実践も観戦も)・筋トレ・秘湯めぐりなど



自分の全資産を「円」のみで保有していること(何もしないこと)は、それなりのリスクを伴う集中投資に近いものだと解釈して、私は購買力維持や資産形成を目的に、世界中の株式や債券なども保有しています。

約19年前から、なるべく手間とコストをかけずに実践している投資方法を、いつか我が子に伝えるかもしれないので、そのための備忘録を書いておくことにしました。

投資の実践といっても、ひと月に一度の自動積立と、たまにやるリバランスくらいですが…



※当ブログのエッセンスをまとめた記事はこちら

我が子に伝えたい5つの大切なお金のこと


※主なメディア掲載・出演履歴
BSテレ東マネーの学び:2022年10月13日
投資信託完全ガイド:2021-22年版
日経新聞広告:2021年2月12日
東証マネ部!:2020年8月
JBpress:2020年7月7日
ダイヤモンドZAi:2020年5月号
Yen SPA!:2020年夏号
トウシル(楽天証券):2020年4月
日経ヴェリタス:2019年9月15日
FOUND:2019年8月
週刊エコノミスト:2019年4月23日号
金融庁コラム:2018-19年
ITmedia:2018年1月29日
モノクロ ザ・マネー:2018年12月号
トウシル(楽天証券):2018年10月
ほったらかし投資完全ガイド:2018年1月
日経電子版:2017年12月25日
ニューヨークタイムズ:2017年7月11日
REUTERS・ロイター:2017年7月7日
東証マネ部!・R25:2017年3月
Yen SPA!:2016年冬号
BIG tomorrow:2016年1月号
ザイ・オンライン:2015年9月18日
日経ヴェリタス:2015年7月26日
某大手テレビ局:2014年夏?
日経マネー:2013年10月号
日経新聞:2013年7月3日
NHK特報首都圏:2011年3月

このエントリーをはてなブックマークに追加

読みやすくてオススメの本

金融のプロが実はやっている 最もシンプルで賢い投資の結論
投資理論の基礎から実践まで学べる最高の教科書。→参考記事


改訂版 一番やさしい!一番くわしい!はじめての「投資信託」入門
投資信託とは何なのかをやさしく解説してくれる本。→参考記事


改訂版 お金は寝かせて増やしなさい
投資を始める前の自分に1冊だけ読ますならコレ。→参考記事


半値になっても儲かる「つみたて投資」
積立投資そのものを分析・解説している興味深い本。→参考記事


生命保険の罠
生命保険の販売現場のウラ話が満載の強烈な一冊。→参考記事

オススメのネット証券

楽天証券
管理人は個人型確定拠出年金(イデコ)でもここを利用。投信積立や残高で楽天ポイントがザクザク。キャッシュバックたっぷりの口座開設キャンペーンも多し。→参考記事

SBI証券
管理人もメインで利用中の最大手。低コストの商品が豊富で、月々100円からの積み立て投資に対応。投信保有ポイントサービスも高還元。個人型確定拠出年金(イデコ)も充実!

月別アーカイブ

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:


お返事できない場合もあります。また(ドコモ・auなどの)キャリアメールだと返信が届かないことがあります(参考解説記事)。

メッセージ内容はブログ記事に取り上げさせていただく場合があることもご了承ください。

注意事項等

当ブログでは個人的見解を述べているだけなので、他人の判断について責任は負えません。投資などを行う際は、あくまでも各自の責任においてお願いいたします。

リンクや引用なら問題ありませんが、無断転載はご遠慮ください。私は著作権を放棄しておりません。



アクセスカウンター

にほんブログ村 投資ブログ 資産運用(投資)へ