2023
Apr
29
新しいNISA解説書の決定版!『大改正でどう変わる? 新NISA 徹底活用術』(竹川美奈子著)を読みました
NISAやiDeCoが改訂されるたびにその解説本を出版している(ようなイメージのある)竹川美奈子さんが、来年から新しいNISAを使えるようになるこのタイミングで、やはり一冊書き上げていました。

最近はつみたてNISA普及の影響などもあって、類書が数多く店頭に並んでいますが、竹川さんはNISA設定時からその最前線にいて、複雑な非課税制度の変遷を正確に分かり易く解説する第一人者のひとりです。
思い返せば10年以上前のまだNISAが始まる前に、金融庁の制度設計担当者と引き合わせてくださり、私が言いたい放題言う機会を設けてくださったのも竹川さんでした(参考記事)。あのとき、言いたい放題言った内容が少しずつ実現化していき、つみたてNISAとなり、来年からの新NISAとなっているような印象を受けます。
今回の著書は、来年バージョンアップする新NISAのことを正しく、詳しく学びたい人にとって最初に手に取るべき解説本だと思います。

最近はつみたてNISA普及の影響などもあって、類書が数多く店頭に並んでいますが、竹川さんはNISA設定時からその最前線にいて、複雑な非課税制度の変遷を正確に分かり易く解説する第一人者のひとりです。
思い返せば10年以上前のまだNISAが始まる前に、金融庁の制度設計担当者と引き合わせてくださり、私が言いたい放題言う機会を設けてくださったのも竹川さんでした(参考記事)。あのとき、言いたい放題言った内容が少しずつ実現化していき、つみたてNISAとなり、来年からの新NISAとなっているような印象を受けます。
今回の著書は、来年バージョンアップする新NISAのことを正しく、詳しく学びたい人にとって最初に手に取るべき解説本だと思います。
◎制度・活用法などについてしっかり
投資可能期間と非課税期間は恒久化。つみたて型と成長投資枠を併用できて、年間の投資可能額は360万円。トータル1800万円の上限はあれど、売却しても翌年に取得価格分の枠が復活する新しいNISAが来年から利用できるようになります……という説明や、以下のリンク先の記事を読んでもイマイチ内容が理解できないという人は、竹川さんの今回の著書を読めばいいと思います。
【参考記事:新しいNISAは危険だ(使い方の基本方針を考える)】
投資信託そのものの説明や「リスク」の話なども織り交ぜつつ、NISAについて根っこから丁寧に説明してくれます。
制度の説明と活用方法、あとは実際に利用する際に直面しそうな疑問などについてQ&A方式で、痒いところにも手が届くように解説してありました。
◎利用者目線の解説書
対象商品の調べ方や投資商品の入れ替え可否、金融機関の変更方法や株主優待・配当金の受け取り方法など、細かいところまでバッチリです。
さらにインデックスファンド・アクティブファンド・バランスファンドの違いなどの説明はもちろん、過去に積み立て投資をしていたらどうなっていたかなども、いくつかのパターンで数値を見せてくれます。途中でさり気なく公的年金の話もあったり。
来年からは新規投資できないジュニアNISAがどうなっていくのかなどについても、けっこう詳しく扱っていました。
この新著を読むまで、親のNISAを相続するときはどうなるのかは私も知りませんでした。
◎初心者向けの一冊
ただ、先述しましたが、基本的には未経験や初心者向けの内容だと思います。私のブログ記事を読んで意味が分かるような人には当たり前に感じる内容が多いかもしれません。
竹川さんは仕事とはいえ、本当に偉いと思います。
毎度毎度、新たな制度の解説に取り組んでいて。
私なんぞはブログを書き始めた頃は何かを分かり易く解説することに快感を覚えたりしていましたが、最近はメンドくさく感じてしまうことが多いですからね。
竹川さんは、他にもDC(確定拠出年金)や投資信託そのものについての詳しい解説本などを次々と出版していて、これまでの単行本合計販売数は60万部に迫る勢いです。
《竹川美奈子さんの著書レビュー例》
・臆病な人でもうまくいく投資法 お金の悩みから解放された11人の投信投資家の話
・『改訂版 一番やさしい! 一番くわしい! はじめての「投資信託」入門』(竹川美奈子著)を読んだ感想・レビュー
・イデコの変更点を確認しましょう…『[改訂新版]一番やさしい!一番くわしい!個人型確定拠出年金iDeCo(イデコ)活用入門』(竹川美奈子著)を読んだ感想・レビュー
ちなみに竹川さんは、数年前「老後2000万円問題」で炎上した金融庁金融審議会「市場ワーキング・グループ」のメンバーでもありました。
誤解されたまま(もしくは意図的に曲解されて)選挙や政治の道具に利用されたり、とんちんかんなメディアにひっかきまわされたりして、色々と大変だったと思われます。
ただ、あの「2000万円」という金額が、新しいNISAの投資上限1800万円に影響していないとは思えないですし、あの騒ぎの影響を受けて積み立て投資を始めた20代30代は多いようなので、結果的には悪いことばかりでもなかったとは思いますが。
【参考記事:「人生100年時代の自助の話」の金融庁報告書騒ぎを見て思うこと】
『大改正でどう変わる? 新NISA 徹底活用術』は、NISAについてよく分かっていないけど来年から始めてみたい、というような人にイチ押しの新著でした。

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