2021
Dec
09
自分は平均以上の人間なのか?
学校の先生から「希望すれば、期末テストを受けなくても平均点は与えてやろう」と言われたらどうしますか?
自分の学力が平均以上だと思っている人や真面目な人は、自分で試験を受けるかもしれません。が、平均付近やそれ以下だと思っている人、また勉強嫌いの人は、最初から平均点をもらいにいく人も多そうな気がします。
もちろん、平均点をもらえることによって得られるメリットがどの程度あるかも選択の判断ポイントになるでしょう。
例えば……平均点以上なら、宿題も居残り勉強もなし。平均点をとれば、宿題はあるけど、居残り勉強はなし。平均点以下なら、宿題に加えて居残り勉強を毎日2時間……とかね。
自分の学力が平均以上だと思っている人や真面目な人は、自分で試験を受けるかもしれません。が、平均付近やそれ以下だと思っている人、また勉強嫌いの人は、最初から平均点をもらいにいく人も多そうな気がします。
もちろん、平均点をもらえることによって得られるメリットがどの程度あるかも選択の判断ポイントになるでしょう。
例えば……平均点以上なら、宿題も居残り勉強もなし。平均点をとれば、宿題はあるけど、居残り勉強はなし。平均点以下なら、宿題に加えて居残り勉強を毎日2時間……とかね。
◎過去30年の株式投資のリターン
インデックス投資(≒パッシブ投資)を選択すれば、何もせずとも確実にほぼ平均点がもらえます(参考:インデックス投資とは)。
しかも、過去30年の全世界のメジャーな株式の平均点、つまり指数(例えばMSCI オール・カントリー・ワールド・インデックス(ACWI)の円換算)は年率平均8%弱だったりします。平均とはいえ、10年で元本が倍以上になるパフォーマンスです(2021年10月現在)。
仮に30年前、ほぼ平均で充分だと割り切って「そういう選択」をして(余計なことをせずに続けて)いれば、投資に関して一切の勉強や努力をせず、売り買いの手間もかけずにそれだけのパフォーマンスを残すことができたわけです。
もちろん、未来のことは分かりません。今後も同じようなパフォーマンスになる保証はないのですが、機関投資家などは株式投資の期待リターンを5%程度に設定していることが多いようです。
また、時間をかけて努力して、自分だけは儲けてやろうと息巻いているプロでも、10年20年単位で見れば8割以上が平均(インデックス)に負けてしまっているという事実もあります。
はて、素人である自分が生き馬の目を抜く投資の世界で平均を上回ることができるのでしょうか。もしくは平均を上回るパフォーマンスを上げ続けるファンドを事前に見分けることができるのでしょうか。
◎俺は平均以上の男や!
私はどちらかというと調子に乗りやすいタイプです。いくつかの面において平均以上の男だと(自分では)思っています。
ただ、自動車を運転する人の8割が自分は平均以上だと思っている、なんて話も聞いたことがあります。
また、私にも得手不得手があることくらいは自覚しています。それに、投資において市場平均に勝ち続けることが確率的には非常に難しいことであるのも知っています。
自分が得意なことはもちろん、興味があることや好きなことであれば努力することができるし、時間をかけて努力さえすれば、私は平均以上になることができると(あくまでも自分では)思っています。
痛い男なのかもしれませんが……。
【参考記事:市場(マーケット)に歪みはある】
◎投資が好きなのか?
んでも、そもそも、私は投資が好きなわけではありません。
投資のために努力するなんてメンドクサイと思っているのです(まあ、努力しても上手くいくかは微妙でしょうが)。
べつに好きでもなく、わざわざする必要もない努力なんて、誰だってしたくないですよね。
私は限りある人生の貴重な時間を、家族と過ごすことや趣味に優先的にあてたいと思っていますし、本業にも多くの時間を使っています。
そういうことを含めて考えると、人生を豊かにするために投資をするのに、それに振り回されるのはイヤだ。そこそこのお金をそこそこに殖やしつつ守れれば充分……という結論になってしまうわけであります。
そもそも投資に手間なんかかけたくねえよ、平均で充分すぎるよ、と。
・・最後に、冒頭で触れた件についてちょこっとだけ補足を。
学校の勉強からは学ぶことがたくさんあり、役に立つことも多いし、頑張れば評価されたり、その後の選択肢が広がったりもするので、特に学生のうちは勉強もせず試験も受けずに平均点だけをもらうという判断が賢明とは思えません。勉強することそのものが、頭のトレーニングにもなるでしょう。
一方、投資については、それに何を求めるのかによって最適解は変わってくるのでしょうが、(プロは別にして)多くの普通の人にとっては、そこに手間をかけるのは賢明とは言えない場合が多いような気がしています。
【参考記事:できれば投資なんかに時間をかけたくない】
※投資することそのものに楽しみを求めるような場合は、話は変わります。好きだったり楽しかったりするなら、手間をかけてチャレンジするのもアリでしょう。また、投資を通じて共感を得たり社会貢献することを目指したい人が自分の納得できる投資を選択することについても、それはそれで高尚な判断だと思っています。

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