2021
Dec
25
これは読んでおいたほうがいい!『知らないと損する年金の真実 - 2022年「新年金制度」対応 - 』(大江英樹著)の感想・レビュー
・公的年金ってよく分からない
・現役世代は年金の払い損になる
・少子高齢化で年金は破綻する
・年金運用は株で大損してる
・年金の未納者は4割もいるからヤバい
どれかひとつでも、上記のように思っている人は読んでおいて損はない一冊です。

複雑な問題を分かりやすく解説したり、通説をバッサリ切ることを得意とする経済コラムニストの大江英樹さんの新著。かなりオススメです。
・現役世代は年金の払い損になる
・少子高齢化で年金は破綻する
・年金運用は株で大損してる
・年金の未納者は4割もいるからヤバい
どれかひとつでも、上記のように思っている人は読んでおいて損はない一冊です。

複雑な問題を分かりやすく解説したり、通説をバッサリ切ることを得意とする経済コラムニストの大江英樹さんの新著。かなりオススメです。
◎誤解の多い年金分野
年金制度の仕組みやその実態は、非常に複雑で難解なのに、国民の関心が高いので、メディアや政治家が注目を集めるために不安を煽る煽る。
結果として、誤っていたり偏った情報が庶民の間に浸透していることが多い分野になっています。
年金積立金の運用については、当ブログでもたまに取り上げています。
【参考記事:17.7兆円の損失を出した年金運用だけど、実はけっこう上手く運用してる】
◎根拠があって分かりやすい
今回の大江さんの新著では、上記リンク先のような運用の話だけなく、年金にまつわる多くの誤解を、データと根拠に基づいて分かりやすくスッキリ解説してくれます。
公的機関のホームページや専門家の本に書いてあるようなことを、庶民向けにより分かりやすく噛み砕いて説明してくれる一冊でした。
一時期メディアで騒がれたグリーンピア譲渡問題、消えた年金加入記録、年金情報漏洩問題などにも話題は及びます。
後半になるとちょっと難しくなってきますが、前半部分を読むだけでも買う価値はあると思います。
基本的には、マクロ的な視点で制度そのものの概観を理解するための本であり、年金のお得な受け取り方を指南するような本ではないのですが、効率的な活用方法の注意点など、けっこう重要な情報も書かれていたりします。
◎どの程度安心で、どの程度ダメなのか
個人的には、今の年金システムであれば、破綻することはあり得ない構造だと思っています。
ただし、メディアが近視眼的に注目集めるためだけにネガティブな報道を繰り返し、それをきちんと理解できない人が増え、頭の悪い(もしくは計算高い確信犯的な)政治家が人気取りでおかしなことをするのに賛成する人が増えてしまえば、本当にダメなシステムに変わってしまう可能性はあります。
年金なんてアテにならないと思っている人や不安な人は、どのくらいアテにならなくて、でも少なくともどのくらいはアテにしても大丈夫そうなのかを理解しておいたほうがいいでしょう。
庶民の人生設計に大きく影響する年金制度について、正しく理解するのはとても大切なことです。
◎ほとんどの人には読む価値あり
冒頭に書いたことの他にも、例えば以下に書いたことの中身や意味を知りたいなら、読んでみる価値があると思います。
・年金の本当の未納率
・自助・共助・公助の違い
・年金とは貯蓄ではなく保険
・半分くらいの世帯は年金収入だけで暮らしている
・繰り下げで後悔するのはあの世、繰り上げで後悔するのはこの世
年金や社会保障などについてよく分からないという人や、何となく分かっているつもりだけど、モヤッとしている部分もあるし、改めて根拠を確認したい人といえば、ほとんどの国民が該当するような気がします。この本はそんな人にオススメです。
個人的には、大江英樹さんの本の中では他人に読ませたいランキング1位かも。
【関連記事:国が運用している我々の年金財源は今後50年は取り崩す必要がない】

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