いつか子供に伝えたいお金の話

インデックス投資(投資信託を使った国際分散投資)による資産運用・各種保険・クレジットカード・節約など「お金」に関することを書き綴るブログ

企業を応援するつもりで株式投資をしていない私の心は汚れている

「株を買って企業を応援しよう!」
「株式投資をすれば好きな企業を応援できる」
「長期投資をすることは世の中のためにもなる」

というようなフレーズをたまに見かけます。

応援


・・はて、すでに上場している企業の株式を買うことは、その企業を応援することになるのでしょうか。

さらに言うと、株式投資をすることは「世のため、人のため」になるのでしょうか。



◎そりゃあ、少しは応援になるだろうけど・・


たしかに、株を買うことは、間接的に多少は企業の応援になるでしょう。

株主が増え、株価が上昇し、知名度やプレゼンスが増して、銀行への発言力などが強まることは、企業にとってありがたいことに違いありません。また、暴落時に株価下落を止めることのできるような大金を投入できるのなら、まさに応援と呼べるかも。

ただし、かなり強烈な大金持ちでない限り、その影響力は極めて限定的であることは認識しておいた方がいいと思います。

新規上場(IPO)や公募増資(PO)のときに株式を買うのであれば、直接的に企業の資金調達を助けることになり、応援になる。しかし、すでに上場している企業の株式を普通に購入することは、投資家同士のお金のやり取りがメインです。

直接的には、応援したい企業よりも、仲介している証券会社に支払っている売買手数料が証券会社を応援している要素が強かったりして。



◎応援したいなら、私は株式ではなく商品を買う


でもまぁ、応援するなんてことは「気持ちの問題」でもあります。

企業を応援するために株を買うのも当然ありでしょう。利益を優先しない投資があってもいいと思いますし、利益を優先しない投資をした結果として、大きな利益を得られることがあるかもしれません。

しかしながら、株式投資のリスクそのものに抵抗がある人も少なくないはずです。

私自身は株式投資に抵抗はないのですが、基本的に企業を応援したいときは、株式ではなく、その企業の商品やサービスを購入することにしています。

例えば、コロナ禍で経営が苦しそうなサイゼリヤを応援すべく頻繁にランチに行くとか。


また、東北地方の復興を応援したいと思ったときも、東北の企業の株を買うことよりも、産地・販売元が東北地方の商品をたくさん買うことを心がけました。贅沢三昧の東北旅行に行ったりもしました。

世の中が落ち着いたら、また行きたいです。東北にはいい温泉もたくさんありますし(参考:リピートありの温泉宿をランキング付けしてみた)。

個人的には、そのような行動の方が、株式投資よりも「応援」としてはしっくりきます。もちろん、それにしても微力であることには変わりはありませんが。

(各方面へ寄付をすることもありますが、「企業の応援」とは分けて考えています。)



◎投資の主目的はあくまでも資産形成


ちょっと利己的かもしれませんが、私は「投資は自分の資産形成のため」に行うものと位置づけています。

その結果や副次作用として、自分が市場に投下した資金が経済の潤滑油となり、社会や企業を応援するようなこともあるでしょう。もちろん、その側面も好意的に捉え、それはそれとして認識しています。

が、「世のため人のために投資をしています」ということを第一義に持ってくると、なんだか自分に嘘をついているような気がしてしまうのも正直なところなのです。

私は心が汚れているのかもしれません。

その代わり(?)、本業の稼ぎの中の一部をリスクマネーとしてマーケットに毎月提供することは、どんなに不調な相場であろうと当分の間は続ける予定です。

もちろん、マーケットの大きさを考えれば、私の毎月投下しているお金の影響力なんざ、ユーラシア大陸に投下された一匹のアブラムシにも及ばないものでしょうが、自分の中における「投資の目的」は飾らずに認識しておきたいと思っています。

アブラムシ

ってことで私は、個別企業の信用リスクを低減させてリスクコントロールを図りながら資産形成するべく、引き続き国際分散積立インデックス投資を続けることにします(※インデックス投資とは

【参考記事:できれば投資なんかに時間をかけたくない



※今回の記事では、あくまでも個人的な考えを述べただけであり、自分と違う考え方や行動をしている人を否定する意図はありません。むしろ、良い企業を応援するために株式投資を行うような人は、私なんかよりも人間としてのレベルが数段上にあると思っています。


にほんブログ村 株ブログ 投資信託へ
↑記事を気に入っていただけたら、ランキングに1票(クリック)をお願いします。

関連記事

プロフィール

虫とり小僧

Author:虫とり小僧


Twitter:@mushitori
Facebook:Facebookページ

子供の頃は、一日に800匹以上のバッタを捕まえるような虫とり少年でした。また、歩行中にはすべての家の「ピンポン」を必ず押すようないたずら小僧でもありました。今はただのザコです。

※好きなものは、歴史・格闘技(実践も観戦も)・筋トレ・秘湯めぐりなど



自分の全資産を「円」のみで保有していること(何もしないこと)は、それなりのリスクを伴う集中投資に近いものだと解釈して、私は購買力維持や資産形成を目的に、世界中の株式や債券なども保有しています。

約18年前から、なるべく手間とコストをかけずに実践している投資方法を、いつか我が子に伝えるかもしれないので、そのための備忘録を書いておくことにしました。

投資の実践といっても、ひと月に一度の自動積立と、たまにやるリバランスくらいですが…



※当ブログのエッセンスをまとめた記事はこちら

我が子に伝えたい5つの大切なお金のこと


※主なメディア掲載・出演履歴
BSテレ東マネーの学び:2022年10月13日
投資信託完全ガイド:2021-22年版
日経新聞広告:2021年2月12日
東証マネ部!:2020年8月
JBpress:2020年7月7日
ダイヤモンドZAi:2020年5月号
Yen SPA!:2020年夏号
トウシル(楽天証券):2020年4月
日経ヴェリタス:2019年9月15日
FOUND:2019年8月
週刊エコノミスト:2019年4月23日号
金融庁コラム:2018-19年
ITmedia:2018年1月29日
モノクロ ザ・マネー:2018年12月号
トウシル(楽天証券):2018年10月
ほったらかし投資完全ガイド:2018年1月
日経電子版:2017年12月25日
ニューヨークタイムズ:2017年7月11日
REUTERS・ロイター:2017年7月7日
東証マネ部!・R25:2017年3月
Yen SPA!:2016年冬号
BIG tomorrow:2016年1月号
ザイ・オンライン:2015年9月18日
日経ヴェリタス:2015年7月26日
某大手テレビ局:2014年夏?
日経マネー:2013年10月号
日経新聞:2013年7月3日
NHK特報首都圏:2011年3月

このエントリーをはてなブックマークに追加

読みやすくてオススメの本

金融のプロが実はやっている 最もシンプルで賢い投資の結論

投資理論の基礎から実践まで学べる最高の教科書。→参考記事


改訂版 一番やさしい!一番くわしい!はじめての「投資信託」入門

投資信託とは何なのかをやさしく解説してくれる本。→参考記事


お金は寝かせて増やしなさい

投資を始める前の自分に1冊だけ読ますならコレ。→参考記事


半値になっても儲かる「つみたて投資」

積立投資そのものを分析・解説している興味深い本。→参考記事


生命保険の罠

生命保険の販売現場のウラ話が満載の強烈な一冊。→参考記事

オススメのネット証券

楽天証券
管理人は個人型確定拠出年金(イデコ)でもここを利用。投信積立や残高で楽天ポイントがザクザク。キャッシュバックたっぷりの口座開設キャンペーンも多し。→参考記事

SBI証券
管理人もメインで利用中の最大手。低コストの商品が豊富で、月々100円からの積み立て投資に対応。投信保有ポイントサービスも高還元。個人型確定拠出年金(イデコ)も充実!

セゾン投信
リスク資産を1本の投資信託で管理したい人にオススメ。「セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド」は、月々5000円から投資でき、30カ国以上の株式と10カ国以上の債券に分散投資して、世界経済の成長を享受できる。→参考記事

月別アーカイブ

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:


お返事できない場合もあります。また(ドコモ・auなどの)キャリアメールだと返信が届かないことがあります(参考解説記事)。

メッセージ内容はブログ記事に取り上げさせていただく場合があることもご了承ください。

注意事項等

当ブログでは個人的見解を述べているだけなので、他人の判断について責任は負えません。投資などを行う際は、あくまでも各自の責任においてお願いいたします。

リンクや引用なら問題ありませんが、無断転載はご遠慮ください。私は著作権を放棄しておりません。



アクセスカウンター

にほんブログ村 投資ブログ 資産運用(投資)へ