2021
Mar
20
企業を応援するつもりで株式投資をしていない私の心は汚れている
「株を買って企業を応援しよう!」
「株式投資をすれば好きな企業を応援できる」
「長期投資をすることは世の中のためにもなる」
というようなフレーズをたまに見かけます。

・・はて、すでに上場している企業の株式を買うことは、その企業を応援することになるのでしょうか。
さらに言うと、株式投資をすることは「世のため、人のため」になるのでしょうか。
「株式投資をすれば好きな企業を応援できる」
「長期投資をすることは世の中のためにもなる」
というようなフレーズをたまに見かけます。

・・はて、すでに上場している企業の株式を買うことは、その企業を応援することになるのでしょうか。
さらに言うと、株式投資をすることは「世のため、人のため」になるのでしょうか。
◎そりゃあ、少しは応援になるだろうけど・・
たしかに、株を買うことは、間接的に多少は企業の応援になるでしょう。
株主が増え、株価が上昇し、知名度やプレゼンスが増して、銀行への発言力などが強まることは、企業にとってありがたいことに違いありません。また、暴落時に株価下落を止めることのできるような大金を投入できるのなら、まさに応援と呼べるかも。
ただし、かなり強烈な大金持ちでない限り、その影響力は極めて限定的であることは認識しておいた方がいいと思います。
新規上場(IPO)や公募増資(PO)のときに株式を買うのであれば、直接的に企業の資金調達を助けることになり、応援になる。しかし、すでに上場している企業の株式を普通に購入することは、投資家同士のお金のやり取りがメインです。
直接的には、応援したい企業よりも、仲介している証券会社に支払っている売買手数料が証券会社を応援している要素が強かったりして。
◎応援したいなら、私は株式ではなく商品を買う
でもまぁ、応援するなんてことは「気持ちの問題」でもあります。
企業を応援するために株を買うのも当然ありでしょう。利益を優先しない投資があってもいいと思いますし、利益を優先しない投資をした結果として、大きな利益を得られることがあるかもしれません。
しかしながら、株式投資のリスクそのものに抵抗がある人も少なくないはずです。
私自身は株式投資に抵抗はないのですが、基本的に企業を応援したいときは、株式ではなく、その企業の商品やサービスを購入することにしています。
例えば、コロナ禍で経営が苦しそうなサイゼリヤを応援すべく頻繁にランチに行くとか。
また、東北地方の復興を応援したいと思ったときも、東北の企業の株を買うことよりも、産地・販売元が東北地方の商品をたくさん買うことを心がけました。贅沢三昧の東北旅行に行ったりもしました。
世の中が落ち着いたら、また行きたいです。東北にはいい温泉もたくさんありますし(参考:リピートありの温泉宿をランキング付けしてみた)。
個人的には、そのような行動の方が、株式投資よりも「応援」としてはしっくりきます。もちろん、それにしても微力であることには変わりはありませんが。
(各方面へ寄付をすることもありますが、「企業の応援」とは分けて考えています。)
◎投資の主目的はあくまでも資産形成
ちょっと利己的かもしれませんが、私は「投資は自分の資産形成のため」に行うものと位置づけています。
その結果や副次作用として、自分が市場に投下した資金が経済の潤滑油となり、社会や企業を応援するようなこともあるでしょう。もちろん、その側面も好意的に捉え、それはそれとして認識しています。
が、「世のため人のために投資をしています」ということを第一義に持ってくると、なんだか自分に嘘をついているような気がしてしまうのも正直なところなのです。
私は心が汚れているのかもしれません。
その代わり(?)、本業の稼ぎの中の一部をリスクマネーとしてマーケットに毎月提供することは、どんなに不調な相場であろうと当分の間は続ける予定です。
もちろん、マーケットの大きさを考えれば、私の毎月投下しているお金の影響力なんざ、ユーラシア大陸に投下された一匹のアブラムシにも及ばないものでしょうが、自分の中における「投資の目的」は飾らずに認識しておきたいと思っています。

ってことで私は、個別企業の信用リスクを低減させてリスクコントロールを図りながら資産形成するべく、引き続き国際分散積立インデックス投資を続けることにします(※インデックス投資とは】
【参考記事:できれば投資なんかに時間をかけたくない】
※今回の記事では、あくまでも個人的な考えを述べただけであり、自分と違う考え方や行動をしている人を否定する意図はありません。むしろ、良い企業を応援するために株式投資を行うような人は、私なんかよりも人間としてのレベルが数段上にあると思っています。

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