国が運用している我々の年金財源は今後50年は取り崩す必要がない

つみたてNISAの非課税期間は20年。奇しくも年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)の年金運用も、確認できる範囲でおよそ20年になります。

GPIF.jpg


長期・国際分散・低コストの運用を淡々と実践することで、GPIFはなかなかのパフォーマンスを上げています。

国の年金運用と個人の資産運用は別物ですが、初心者にリスク資産への投資による資産形成のイメージしてもらいたいときに、私はこの独立行政法人の運用成績(上図参照)を紹介することがあります。

・・んでも、株式投資の期待リターンは5%くらいに設定されていることが多いのに、GPIFのこの20年の年率平均リターンが3%ちょいってのはショボい、と思う方もいるかもしれません。



◎半分以上が債券


実はGPIFの運用資産の半分は債券なので、トータルで見るとそのパフォーマンスは控えめになります。しかも6年くらい前までは約7割が債券だったので、それでいてこのパフォーマンスは悪くないと私は思っています。

株式と債券の両方を持ち、その大部分を長期・国際分散・低コストでインデックス運用※しつつ、機械的なリバランス※を淡々行っているからこその結果なんだろうな、と。

マーケットにずっと居続け、マーケットがイケイケのときに株式を売って債券を買い、誰もマーケットになんて見向きもしないようなときに債券を売って株式を安値で仕込んでいるのでしょう(リバランス※)。

《参考記事》
インデックス投資とは
上げ相場でリバランス売りをしといてよかった(リバランスとは)




◎リスク資産への投資は長期で


我々の年金財源を運用している年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)は、その運用成績が一時的にマイナスになると、トータルの収益にはほとんど言及されぬままメディアや国民からボロクソに叩かれます。まるで、その存在意義や業務の一部が「文化的サンドバック」であるかのように……。

そういえば以前、GPIFの中の人に「それって、つらくないですか?」と訊いたら、「もう慣れてます」というような答えが返ってきて、なんだか切ない気持ちになった記憶が蘇ります。


リスク資産に投資をすれば、時価が上がったり下がったりするのは当然のこと。ただし、短期的に上がったり下がったりすることを許容するからこそ、長期で見てそれなりのリターンを期待することができるのです。

・・ところで、2015年のGPIFのパフォーマンスを見て2016年に結成された「年金損失『5兆円』追及チーム」とやらは、今はどうなったのでしょうか。

【関連記事:17.7兆円の損失を出した年金運用だけど、実はけっこう上手く運用してる



◎ちなみに


GPIFが運用している年金積立金は年金給付財源のごく一部(1割ほど)で、しかも今後50年は取り崩す必要がないものであると、GPIFの公式Twitterさんは発信していますね。

50年以上あるならドッシリした長期投資ができそうです。




リスク資産に投資をしていれば、その時価が下がる時期は必ずやってきます。

個人の資産運用でも、そういうときにこそ心穏やかに続けられるような資産配分や投資スタンスになっていることが大切でしょう。

GPIFは余計なことをしてこなかったから優秀なパフォーマンスを上げていると思うので、これからもなるべく機械的な運用を続けてもらいたいものです。

【参考記事:インデックス投資に留まることの難しさ


にほんブログ村 株ブログ 投資信託へ
↑記事を気に入っていただけたら、ランキングに1票(クリック)をお願いします。

関連記事





プロフィール

虫とり小僧

Author:虫とり小僧


Twitter:@mushitori
Facebook:Facebookページ

子供の頃は、一日に800匹以上のバッタを捕まえるような虫とり少年でした。また、歩行中にはすべての家の「ピンポン」を必ず押すようないたずら小僧でもありました。今はただのザコです。

※好きなものは、歴史・格闘技(実践も観戦も)・筋トレなど

※小説も書いてみたり
1作目:『迫力』
2作目:『7月のニット帽』



自分の全資産を「円」のみで保有していること(何もしないこと)は、それなりのリスクを伴う集中投資に近いものだと解釈して、私は購買力維持や資産形成を目的に、世界中の株式や債券なども保有しています。

約16年前から、なるべく手間とコストをかけずに実践している投資方法を、いつか我が子に伝えるかもしれないので、そのための備忘録を書いておくことにしました。

投資の実践といっても、ひと月に一度の自動積立と、たまにやるリバランスくらいですが…



※当ブログのエッセンスをまとめた記事はこちら

我が子に伝えたい5つの大切なお金のこと


※主なメディア掲載・出演履歴
JBpress:2020年7月7日
ダイヤモンドZAi:2020年5月号
FOUND:2019年8月
週刊エコノミスト:2019年4月23日号
金融庁コラム:2018-19年
ITmedia:2018年1月29日
モノクロ ザ・マネー:2018年12月号
トウシル(楽天証券):2018年10月
ほったらかし投資完全ガイド:2018年1月23日
日経電子版:2017年12月25日
ニューヨークタイムズ:2017年7月11日
REUTERS・ロイター:2017年7月7日
東証マネ部!・R25:2017年3月
Yen SPA!:2016年冬号
BIG tomorrow:2016年1月号
ザイ・オンライン:2015年9月18日
日経ヴェリタス:2015年7月26日
某大手テレビ局:2014年夏?
日経マネー:2013年10月号
日経新聞:2013年7月3日
NHK特報首都圏:2011年3月

このエントリーをはてなブックマークに追加

最新記事

最近の人気記事ランキング

【第1位】
セゾン投信を投資初心者にオススメする理由


【第2位】
リピートありの温泉宿をランキング付けしてみた


【第3位】
テレビ出演の影響


【第4位】
個人向け国債(変動10年)は最強の無リスク資産…メリット・デメリットを確認しておこう!


【第5位】
民間の保険はどの程度必要なのか、5つのポイントで検証(生命保険・医療保険・学資保険・火災保険など)


【第6位】
確定拠出年金ってなによ?…メリット・デメリット・注意点は?…企業型と個人型の違いやオススメの証券会社は?


【第7位】
私の武勇伝


【第8位】
持ち家か賃貸か…住宅について自分の考えを整理しておく


【第9位】
また小説を書いてみました


【第10位】
賃貸契約更新時の値下げ交渉(更新料は支払わなくてもよい?)


【第11位】
預金封鎖にはどのような対策をすればいいのか?


【第12位】
ローン返済と投資のどちらを優先すべきか…併用はありなの?


【第13位】
入院時の差額ベッド代は支払わなくてもよい?


【第14位】
投資信託や株式の元本割れ(含み損)が気になってモヤモヤしている人へ


【第15位】
なぜ投資をするのか


【第16位】
2019月年6月末のアセットアロケーションとポートフォリオ(と今年下半期の投資と考察)


【第17位】
ドルコスト平均法は有利なの?不利なの?…積立投資と一括投資のメリットとデメリットの話


【第18位】
子供が友達のメガネを破壊…早速、個人賠償責任保険を請求してみた


【第19位】
インデックス投資を成功させるための3つのポイント


【第20位】
身バレ?…ブロガー活動で偶然リアル知人と出会った話


全記事一覧

月別アーカイブ

アクセスカウンター



PVアクセスランキング にほんブログ村

当ブログ内検索

広告

オススメのネット証券

楽天証券
管理人は個人型確定拠出年金(イデコ)でもここを利用。
これから投資をスタートするならここをメインにする。投信積立や残高で楽天ポイントがザクザク。キャッシュバックたっぷりの口座開設キャンペーンも多し。
当ブログ内参考記事

SBI証券
管理人も楽天証券と同時に利用中の最大手。
低コストの商品が豊富で、月々100円からの積み立て投資に対応。投信保有ポイントサービスも高還元。個人型確定拠出年金(イデコ)も充実!

セゾン投信
リスク資産をバランスファンド1本で管理したい人にオススメ。
「セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド」は、月々5000円から投資でき、30カ国以上の株式と10カ国以上の債券に分散投資して、世界経済の成長を享受できる。
当ブログ内参考記事

読みやすくてオススメの本

老後貧乏にならないためのお金の法則
資産運用から、住宅・保険・年金・相続・贈与までのすべてを網羅したマネー本です。
当ブログ内参考記事


貧乏人のデイトレ 金持ちのインベストメント
投資理論の基礎を学ぶのに適した本だと思います。
当ブログ内参考記事


【改訂版】一番やさしい! 一番くわしい! はじめての「投資信託」入門
投資信託とは何なのかをやさしく解説してくれる本です。
当ブログ内参考記事


半値になっても儲かる「つみたて投資」
積立投資そのものを分析・解説している興味深い本です。
当ブログ内参考記事


お金は寝かせて増やしなさい
投資を始める前の自分に1冊だけ読ますならコレにします。
当ブログ内参考記事


生命保険の罠
生命保険の販売現場のウラ話が満載の強烈な一冊です。
当ブログ内参考記事

注意事項

当ブログでは個人的見解を述べているだけなので、他人の判断について責任は負えません。投資などを行う際は、あくまでも各自の責任においてお願いいたします。

また、リンクや引用なら問題ありませんが、ブログ記事の無許可・無断転載はご遠慮ください。私は著作権を放棄しておりません。

お返事できない場合もあります。また(ドコモ・auなどの)キャリアメールだと返信が届かないことがあります(参考解説記事)。
メッセージ内容はブログ記事に取り上げさせていただく場合があることもご了承ください。


にほんブログ村 投資ブログ 資産運用(投資)へ 
↑記事を気に入っていただけたら、ランキングに1票(クリック)をお願いします。