2020
Dec
05
年率平均5%のリターンと聞いて、驚く人、信じる人、バカにする人
以前、とあるマネー誌に掲載された私のインタビュー記事がウェブ上に公開されたとき、国際分散インデックス投資※を15年続けたその時点での年率平均リターンが5%くらいだという事実に対して、大きく分けて三つの反応がありました。
反応その1
そんなの嘘に決まってる!誰でもチャートを見れば、あとから何とでも言える。
反応その2
まあ、そんなもんだよね。
反応その3
そんなリターンじゃショボすぎる!もっと儲かる投資はいくらでもあるのに、この情弱野郎め!
と、主にそんな感じの三つです。
反応その1
そんなの嘘に決まってる!誰でもチャートを見れば、あとから何とでも言える。
反応その2
まあ、そんなもんだよね。
反応その3
そんなリターンじゃショボすぎる!もっと儲かる投資はいくらでもあるのに、この情弱野郎め!
と、主にそんな感じの三つです。
◎私の認識と実際のリターン
国際分散インデックス投資を15年続けていて、そのパフォーマンスが年率平均5%くらいというのは、ごくごく平凡な結果だと私は認識しています(※インデックス投資とは)。
先進国の過去の株式指数を見ても、年金運用等で設定されている国内外株式の期待リターンを見ても、(見るタイミングにもよりますが)大体それくらいか、もしくはもう少し高めの数値だったりするからです。
実際に私も投資歴が10年を超えてきたあたりから、過去の年率平均リターンを計算すると、4~8%の間くらいを行ったり来たりしています。アベノミクス相場のイケイケの時期だと8%程度、2020年3月のコロナショックによる暴落の谷底のような時期で4%程度です(ちなみに先月末時点で約6%くらい)。
【参考記事:コロナショック上等!】
◎人によって見え方は異なる
冒頭で触れたマネー誌の取材を受けたのは、たしか今年の5月くらい。3月の初期コロナショックの底からやや持ち直してきたくらいの時期でしょうか。年率平均リターン5%というのは、どちらかという控えめなパフォーマンスだと思います。
ただし、こちら側から見える上り坂は、向こう側から見える下り坂です。物事というのは、見る場所や見ている人が変われば、まったく違うものに映る(認識される)のでしょう。
「年率平均リターン5%」にしても、投資未経験者が預貯金と比べれば信じられないような高パフォーマンスに映るでしょうが、数ヵ月で数倍になるような投資を知っている人からすればショボすぎてオナラが出てしまうのかもしれません。
【参考記事:複利で資産が殖えていくイメージ図の功罪】
◎現実的なリターンの目安
世には様々な投資があります。多くの場合、ハイリターンを望めるものはハイリスクですが、ハイリスクだからといって必ずしも入りハイリターンを望めるわけではありません。
お金や投資にまつわるものの中には詐欺やそれに類するものも数多くあります。
投資スタンスを決める際には、自分にも同じようなパフォーマンスが期待できるのかという「再現性の高さ」や、利益を得るためにどれだけの「手間やコスト」をかける必要があるのかというような目線も大切だと私は考えています。
また、元本割れリスクなしでリターンを求めるなら長期金利程度(最近だと良くてもゼロコンマ数%)、価格変動を受け入れて10年20年単位で見て安定的なリターンを得たいなら年率5%くらいが、現実的でまともなリターンの目安であるという「物差し」は持っておいてもいいかもしれません。
【一読推奨記事:投資に対する世間のイメージ(テレビ出演の影響)】

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