2020
Oct
31
知人の急逝に思うこと…家族に伝えておきたいメッセージ
少し前の話ですが、知人が急逝しました。まだ30代の屈強な男でした。
いつもと変わらぬ一日を過ごしている中で、おそらく本人も気づいていないであろうと思われるほど一瞬で意識を失い、そのまま、だったそうです。
家族にお別れの言葉を言う機会はおろか、何の準備も覚悟もしていない状況で、突然プツリと人生が終わってしまった……。
葬儀の際、悲しみを堪えきれない家族、父親の死を認識できず陽気にはしゃいでいる幼い子供、嗚咽を抑えきれず咆哮をあげる参列者たちなどを目の当たりにし、私も冷静でいることができませんでした。
いつもと変わらぬ一日を過ごしている中で、おそらく本人も気づいていないであろうと思われるほど一瞬で意識を失い、そのまま、だったそうです。
家族にお別れの言葉を言う機会はおろか、何の準備も覚悟もしていない状況で、突然プツリと人生が終わってしまった……。
葬儀の際、悲しみを堪えきれない家族、父親の死を認識できず陽気にはしゃいでいる幼い子供、嗚咽を抑えきれず咆哮をあげる参列者たちなどを目の当たりにし、私も冷静でいることができませんでした。
故人の冥福を祈り、親族の無念に胸を引き裂かれる思いをしつつも、身勝手な私は、少し時間が経つと、自分自身の生死について考えをめぐらせていました。
自分にも同じようなことは起こり得る。もしも自分がそのような事態になったときのために、事前にやっておくべきこと、できることはないだろうか、と。
・家族に伝えたいことを事前に話しておくとか、何かに書いてその保管場所を知らせておくとか
・自分の死を知らせて欲しい人リスト、医療(いざというときの延命措置)や葬儀(や墓)などについての意思、遺産のことなんかをまとめておくとか
・Twitter、Facebook、ブログなどSNS等はどうするのかとか……
思い浮かぶことは色々あったのですが、すぐにすべての答えを用意したり準備することは当然できません。ただ、次の瞬間に人生が終わる可能性もなくはないことがその思考のきっかけだったので、家族に伝えたいメッセージだけは先延ばしせずに考えました。まずは10秒程度で伝えられる、本当に伝えたい強いメッセージだけを。
妻に伝えることはすぐに決まりました。家族全員に対して伝えたいことも、基本的には妻に伝えたいメッセージと同じです。
しかし、別途、子供に伝えるメッセージを考えると、これがなかなか難しい。子供に対しては、なんらかの教訓になったり、今後の人生の道しるべとなるような言葉を選ぼうなどと思ってしまい、簡単にまとめることができないのです。子供へのメッセージはもう少々時間をかけて練ることにしました。
そして、その日の夕食時に、突然私は、家族に自分が突然死んでしまう可能性の話をして、自分が生きているうちにみんなに伝えておきたことを考えたぞ!と前置きをしてメッセージを伝えました。
「ありがとう。とにかく、ありがとう。全部、ぜんぶ、ありがとう」と。
本当に今際のときに、同じことを思うかは分かりませんが、イメージした限りでは、感謝の念だけが沸き上がったのです。そして、それを直接伝える機会があっただけでも自分は恵まれているなぁ、なんてことを思いました。
これでいつ死んでもいい、とまでは思えませんが、その思いを伝えてあるかないかで、随分と見える景色が変わった気がします(すぐに風化するかもしれませんが)。
もちろん、突然死が訪れる確率は高くないので、あまり手間やコストのかかる準備するのは現実的ではありません。が、可能な範囲である程度の備えはしておきたいものです。
既に、金融資産の預け先(運用先)や保険のことなんかについては、「俺が死んだらこれを見てくれ」というリストを10年以上前に妻向けに作ってあって、たまに更新していますし、子供向けに伝えたいお金の話は、以下のリンク先の記事にまとめてあります(子供には「興味が沸いたら、お父さんのブログを読んでみてもいいぞ」とは言ってあります)。
【該当記事:我が子に伝えたい5つの大切なお金のこと】
・・いま自分が在ること、自分が持っているものに目を向けて、その幸せとありがたみを忘れないようにしたいものです。
また、このようなことを考えるきっかけをくれた故人への感謝の念を忘れず、心から冥福を祈ります。

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