いつか子供に伝えたいお金の話

インデックス投資(投資信託を使った国際分散投資)による資産運用・各種保険・クレジットカード・節約など「お金」に関することを書き綴るブログ

リーマンショックおじさんと呼ばれて

最近騒がれている「コロナショック」では、主要な株式インデックス等の指数がストーンと高値から3割くらい急落しました。

otosi (1)

落とし穴のように一気に落ちたので、瞬間最大風速はまあまあなインパクトがありましたが、まだ落ちてからふた月くらいです。

原油価格などを除けば全体的にそこそこ回復してきましたし、今のところ、マーケット的には本格的な悲観の雰囲気には程遠い気がします。



◎低迷相場が長くなると…


今後まだまだ下がるのか、それとも意外と早く回復するのかは分かりません。

ただ、多くの人にとっては早く回復したほうが投資を続けやすいでしょう。含み損があるよりは含み益があったほうが気持ちいいはずですから。

おそらく多くの人にとって積み立て継続のハードルになるのは、低迷相場が何年も続くようなケースだと思われます。

ここ1ヶ月くらいのように、逃げる間もなく一気に暴落するだけなら、呆気にとられるだけかもしれませんが、再びリスク資産の価格が上昇するのかも分からぬまま、世間に悲観的なニュースが溢れるような状況が何年も続くと、もう投資なんてやめたくなっちゃう人も増えてくるかも。

リーマンショック前後の数年間は、悲観論を唱えて煽る人がクレバーな扱いを受け、SNS等で「投資なんかしてるヤツは情弱だ」という風に嘲笑する人も少なくありませんでした。「今回だけは違う」というような言葉に妙な説得力が出てきて、当時はアメリカ株に投資していても「痛い人」扱いされたりしたものです。

【参考記事:米国株に否定的?



◎想定には幅を持っておいたほうがいい


こういうことばかり書いていると、またぞろ「リーマンショックおじさん」なんて呼ばれてしまいそうですが、2007年の高値から1年半ほどかけてダラダラと3割くらい下げていた状態から、さらに一気にもう3割暴落したのが2008年のリーマンショックです。

その後、2009年の3月に一応大底を打つものの、2012年の終わりくらいまでは1ドル80円前後だったりして、私も5年ほど含み損を抱え続けました。

仮に今回のコロナショックがあの時のような経過をたどるとしたら、このあと2年くらいかけてもう3割以上下げ、しかも(ここ数年で投資を始めたような人だと)積み立てを続けていてもその後もう3年(2025年くらいまで)は含み損を抱え続けるようなイメージでしょうか。

もちろん、リーマンショックとは状況も違えば「ショック」の原因も違うので同じような経過をたどる可能性は低いでしょうし、私もそうなるとは思っていません。が、それくらい(もしくはそれ以上)の想定も一応は持っておいたほうがいいような気はします。

積み立て投資とは、そういう前提をも持って続けるものだと思います(そういう前提を持てない場合は他の投資をするか、そもそも投資はしないほうがいいかもしれません)。

【参考記事:1年間以上含み損を抱えている私の気持ちなんて分からないでしょう…



◎低迷相場=仕込み時


んでも、積み立て投資家としては、たまには下げ相場がやってきてくれないと、「仕込み時期」がなくなってしまうので積み立てスタンスにしている意味が半減してしまいます。

古参の国際分散インデックス投資家には、ここからさらに3~4割くらい下げないと元本割れしない人もいるはずですが、そういう10数年以上積み立てを続けてきた人の利益も全部吹っ飛ぶような低迷相場こそが積み立て投資家的には美味しい状況となります(参考:インデックス投資とは)。

「リーマンショック越え」の古老たちは、おそらく含み損になったとしても投資をやめない人が多いでしょう。そういう状態こそが積み立て投資の「甘い蜜」の部分だと知っているからです。

でも、リーマンショック越えの積み立て投資家といってもべつに大したもんでもありません。あのときやめなかった。ただそれだけです。積み立て投資はコロナショックごときでやめたらアカン、と私は思います。

数年以上低迷相場が続いても、積み立てを継続できるのか?……歴史がこれまでのパターンを繰り返すのであれば、そこの判断と行動が投資による資産形成成否の分かれ目になるはずです。

・・と、ゴチャゴチャ書いてしまいましたが、上げ相場で浮かれることはないけど、下げ相場で動揺することもない。ホントは積み立て投資なんてそれくらいがいいと思います。


※ただし、未来ことは分かりませんので、投資は自己責任において行ってください。

【過去記事:投資って必ず儲かるとはかぎらない


にほんブログ村 株ブログ 投資信託へ
↑記事を気に入っていただけたら、ランキングに1票(クリック)をお願いします。

関連記事

プロフィール

虫とり小僧

Author:虫とり小僧


Twitter:@mushitori
Facebook:Facebookページ

子供の頃は、一日に800匹以上のバッタを捕まえるような虫とり少年でした。また、歩行中にはすべての家の「ピンポン」を必ず押すようないたずら小僧でもありました。今はただのザコです。

※好きなものは、歴史・格闘技(実践も観戦も)・筋トレ・秘湯めぐりなど



自分の全資産を「円」のみで保有していること(何もしないこと)は、それなりのリスクを伴う集中投資に近いものだと解釈して、私は購買力維持や資産形成を目的に、世界中の株式や債券なども保有しています。

約18年前から、なるべく手間とコストをかけずに実践している投資方法を、いつか我が子に伝えるかもしれないので、そのための備忘録を書いておくことにしました。

投資の実践といっても、ひと月に一度の自動積立と、たまにやるリバランスくらいですが…



※当ブログのエッセンスをまとめた記事はこちら

我が子に伝えたい5つの大切なお金のこと


※主なメディア掲載・出演履歴
BSテレ東マネーの学び:2022年10月13日
投資信託完全ガイド:2021-22年版
日経新聞広告:2021年2月12日
東証マネ部!:2020年8月
JBpress:2020年7月7日
ダイヤモンドZAi:2020年5月号
Yen SPA!:2020年夏号
トウシル(楽天証券):2020年4月
日経ヴェリタス:2019年9月15日
FOUND:2019年8月
週刊エコノミスト:2019年4月23日号
金融庁コラム:2018-19年
ITmedia:2018年1月29日
モノクロ ザ・マネー:2018年12月号
トウシル(楽天証券):2018年10月
ほったらかし投資完全ガイド:2018年1月
日経電子版:2017年12月25日
ニューヨークタイムズ:2017年7月11日
REUTERS・ロイター:2017年7月7日
東証マネ部!・R25:2017年3月
Yen SPA!:2016年冬号
BIG tomorrow:2016年1月号
ザイ・オンライン:2015年9月18日
日経ヴェリタス:2015年7月26日
某大手テレビ局:2014年夏?
日経マネー:2013年10月号
日経新聞:2013年7月3日
NHK特報首都圏:2011年3月

このエントリーをはてなブックマークに追加

読みやすくてオススメの本

金融のプロが実はやっている 最もシンプルで賢い投資の結論

投資理論の基礎から実践まで学べる最高の教科書。→参考記事


改訂版 一番やさしい!一番くわしい!はじめての「投資信託」入門

投資信託とは何なのかをやさしく解説してくれる本。→参考記事


お金は寝かせて増やしなさい

投資を始める前の自分に1冊だけ読ますならコレ。→参考記事


半値になっても儲かる「つみたて投資」

積立投資そのものを分析・解説している興味深い本。→参考記事


生命保険の罠

生命保険の販売現場のウラ話が満載の強烈な一冊。→参考記事

オススメのネット証券

楽天証券
管理人は個人型確定拠出年金(イデコ)でもここを利用。投信積立や残高で楽天ポイントがザクザク。キャッシュバックたっぷりの口座開設キャンペーンも多し。→参考記事

SBI証券
管理人もメインで利用中の最大手。低コストの商品が豊富で、月々100円からの積み立て投資に対応。投信保有ポイントサービスも高還元。個人型確定拠出年金(イデコ)も充実!

セゾン投信
リスク資産を1本の投資信託で管理したい人にオススメ。「セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド」は、月々5000円から投資でき、30カ国以上の株式と10カ国以上の債券に分散投資して、世界経済の成長を享受できる。→参考記事

月別アーカイブ

メールフォーム

名前:
メール:
件名:
本文:


お返事できない場合もあります。また(ドコモ・auなどの)キャリアメールだと返信が届かないことがあります(参考解説記事)。

メッセージ内容はブログ記事に取り上げさせていただく場合があることもご了承ください。

注意事項等

当ブログでは個人的見解を述べているだけなので、他人の判断について責任は負えません。投資などを行う際は、あくまでも各自の責任においてお願いいたします。

リンクや引用なら問題ありませんが、無断転載はご遠慮ください。私は著作権を放棄しておりません。



アクセスカウンター

にほんブログ村 投資ブログ 資産運用(投資)へ