2019
Nov
02
グローバル3倍3分法ファンドは買いなのか?…デメリットはないの?
ブログのメールフォームを通じて「虫とりさんは、グローバル3倍3分法ファンドをどう思いますか」というような質問を何件かいただきました。
最近はインデックスファンドのコスト競争以外に話題の少なかったこの界隈で、けっこう盛り上がっているお題ですな。

※該当ファンド目論見書より
まだファンド(投資信託)設定から1年ちょいしか経ってないのに、純資産総額は3000億円を超え、もうすぐに4000億円にも届いちゃいそうなバブル臭さえ漂う勢いビンビンの投資信託であります。
ここまでのパフォーマンスも「株ほど下げずに、株のように上がっ」ていて、上々と言えるでしょう。かなり評判もいいし。
バックテスト(過去のデータを用いたシミュレーション)によると、このファンドのリターンは約15年で10倍以上になる計算だったそう。ひょえ~~!!
最近はインデックスファンドのコスト競争以外に話題の少なかったこの界隈で、けっこう盛り上がっているお題ですな。

※該当ファンド目論見書より
まだファンド(投資信託)設定から1年ちょいしか経ってないのに、純資産総額は3000億円を超え、もうすぐに4000億円にも届いちゃいそうなバブル臭さえ漂う勢いビンビンの投資信託であります。
ここまでのパフォーマンスも「株ほど下げずに、株のように上がっ」ていて、上々と言えるでしょう。かなり評判もいいし。
バックテスト(過去のデータを用いたシミュレーション)によると、このファンドのリターンは約15年で10倍以上になる計算だったそう。ひょえ~~!!
◎有効フロンティアの上?
さて、日興アセットマネジメントの「グローバル3倍3分法ファンド」を簡単に説明すると……

※日興アセットのファンド紹介ページより
・・って、簡単には説明できないよ。。仕組みが複雑すぎるって。
投資未経験者さんや初心者さんにこのファンドのことを分かりやすく説明するのは、アホな私には難しいです。
ただ、それでも無理を承知で乱暴に説明を試みると、特に先進国債券先物を利用してレバレッジを効かせることでクッション性を高めつつも、上げも逃さない設計の、株式やリートも中心とした国際分散インデックス型バランスファンドってとこでしょうか。
色々と駆使して有効フロンティア(リスクとリターンの最も効率的な組み合わせ)の上を目指しているそうです。んで、実際、直近一年とバックテストにおいては上手くいっています。
販売手数料無料のネット証券などで買えば、コストも充分に安い(信託報酬は税抜0.44%)。
信託期間があと9年間しかないというのはちょっと気になりますが、まあ、好調ならきっと延長するんでしょう。もし本当にあと9年で終わったら、説明資料に書いてあった「長期の資産形成のための骨太のファンド」が笑います。長期でも骨太でもないじゃん!と。
◎アセット分散とリバランスは私の好物
リスク資産は株式100%でOKという投資ブロガーや著名人が増えてきている中、このファンドは債券やリートにも分散投資しています。
しかもそれらは固定配分のため、各資産の上げ下げを定期的なリバランスで「高値売りと安値買い」を繰り返して利益の底上げを図る戦略のようです。これは私の好み。

※3倍3分法Magazineより(PDF)
基本的な運用パーツはインデックスを使っているので、余計なコストが抑えられ、またファンドマネージャーの変な相場感や銘柄選定が入らないのもgood。
世に溢れ返っているぼったくり商品ではないでしょう。いいファンドだと思いますよ。
【参考記事:投資していなかったアセットクラス(資産)が爆上がりしているときに動揺せずにいられるか】
◎面白いファンドだ(けど)
グローバル3倍3分法への積み立て投資を継続することで、数十年後に笑っちゃうくらい儲かってる人がいるかもしれません。ひょっとしたら金融界における世紀の大発見かも。。
ただ、集まっているお金の質やコスト構造を含め、どういうリスクが潜んでいるのかまだよく分からないというのが正直なところです。
バックテストで上手くいくのは当然。っていうか、いつの世もバックテストで上手くいったものが新商品になるのです。バックテストで上手くいかなかった新商品が出ることはほぼありません。ただ、すべての新商品が上手くいくこともありません。確率的に大抵はコケます。
今は猛烈に資金が集まっているものの、そのうち販売会社が積極的なセールスをやめることで資金流出が始まったりしないか。株価や金利の影響などで基準価額が下がったときに投資家が逃げ出したりしないのか……。このファンドのデメリットというか、心配はそのへんですかね。
・・理にかなってるし、面白いし、いいファンドだとは思うものの、既に自分のスタンスが出来上がってしまっている私には今のところ必要性を感じないし、あんまり欲張る必要もないのかなと思っています。
自分のトータルなアセットアロケーションを把握する際に、レバレッジによって膨らんだ日本株や債券部分をどう計算すればいいのかとか色々とめんどくさいし。
ただ、私が面倒くさがり屋だというだけなので、欲しい人がこれを買うのは全然ありだと思いますよ。ファンドの中身と運用方法を理解して納得できるならね。
【参考記事:インデックス投資継続のハードル】

↑記事を気に入っていただけたら、ランキングに1票をお願いします。