2020
Feb
05
セゾン投信を投資初心者にオススメする理由
私が投資を始めて15年くらいが経ちます。
自分で投資をしているからなのか、これまでに何度も多くの知人から投資に関する相談を受けて、アドバイスというか自分の考えを述べる機会がありました。
競馬好きの同僚から「ギャンブルとして株式投資をつまみ食いしてみたい」というような相談を受けたこともありましたが、ほとんどの相談は「投資なんてまったく分からないしちょっと怖いけど、預貯金だけでこの先大丈夫なのだろうか?」というようなものです。
自分で投資をしているからなのか、これまでに何度も多くの知人から投資に関する相談を受けて、アドバイスというか自分の考えを述べる機会がありました。
競馬好きの同僚から「ギャンブルとして株式投資をつまみ食いしてみたい」というような相談を受けたこともありましたが、ほとんどの相談は「投資なんてまったく分からないしちょっと怖いけど、預貯金だけでこの先大丈夫なのだろうか?」というようなものです。
◎自分の心構えや実体験を話すことしかできない
既に多くの金融資産を持っていて、しかもそれがすべて預貯金であるというような相手には、総金融資産の2~3割くらいはリスク資産を保有してもいいのではないかという意見を述べたり、これから資産形成を行おうとしている相手には、生活防衛資金確保の重要性を説いたうえで、リスク資産への積み立て投資を紹介したりしてきました。
他にも状況に応じて様々な個人的見解を述べましたが、基本的には自分のように普通のサラリーマン生活者がなるべく時間や手間をかけずに資産形成を行う手段としての投資について話をすることがほとんどです(というか、それしか話せないのですが…)。
【参考記事→「虎の子」を元本保証なしの市場に放り込む恐怖心・なぜインデックス投資を選んだのか)】
もちろん、私のようなスタンスの投資でも、それを行う前提として、
投資したお金が一時的には半分くらいになることを覚悟して許容できるかどうかや、今後もこれまでの資本主義経済が続き、世界経済というか人類の未来に対する進化・成長の希望が持てるのか
などのポイントもしっかり話します。
【参考記事→投資の前提・最悪の状況の想定】
そうすると、その次には必ず、
「うん、分かった。・・で、具体的にはどうすればいいの?どこで、どうやって、何に投資すればいいの?」
という話になります。
◎個別商品の名前を挙げるのは勇気がいるけど…
投資初心者に個別の投資商品名を挙げて紹介することは、なかなか勇気のいることです。
いくら自己責任が原則といっても、他人に教えてもらった投資商品で大損して、教えた人間を一生恨む、なんて可能性も十分にあるからです。
ただ、だからといって、そこに至るまで自分の見解を述べておきながら、「ここから先は言えましぇーん!」なんて寸止めプレイのようなことをするなら、最初からアドバイスなどしなければよいわけで、結局は「あくまでも数多くある選択肢の中の一つに過ぎないけど・・」と断ったうえで、たいていの場合私はセゾン投信
セゾン・バンガード・グローバルバランスファンドは低コストですが、今ではすべての類似商品のなかで最低コストというわけではありません。また、アセットアロケーション(資産配分)も人それぞれの好みはあると思います。

※セゾン投信のウェブサイトより
しかしながら、流入資金と残高が安定していて、時価総額ベースではリスク資産の大部分をほぼ網羅していることもあり、最も無難な投資信託(ファンド)のひとつだと私は考えています(※今は郵便局でも買えるようになっています)。
しかも、セゾン投信で、このたった一つのファンドを保有しているだけで「世界中に十分な分散投資をしている」といえるので、面倒臭がり屋さんはこれだけ持っていれば、その他のファンドは不要でしょう。投資商品を次から次へと買い換えたりするよりも、本格的な国際分散投資型のバランスファンドを持ち続けている方が、パフォーマンスは良くなるかもしれません。
※ただし、外貨比率の高いファンドなので円高のときにはけっこうなダメージを受けます。まあ、積み立て投資の場合はそういう時期こそ仕込みの好機になったりするわけですが。
【参考記事:インデックス投資とは】
◎インデックスファンドのパッケージ商品
セゾン・バンガード・グローバルバランスファンドは、5000円から世界30カ国以上の株式と10カ国以上の債券に分散投資できる投資信託(申し込み手数料なし、運用中にかかる実質的な保有コストは年0.6%ほど)で、運用残高は約2000億円もあって安定感抜群。
世界トップ企業の株式をほぼ網羅し、成長著しい中国などの新興国も投資対象に含まれているので、理論的には世界経済の成長を享受できる仕組みになっています。

※セゾン投信のウェブサイトより
資本主義のマーケットの歴史を振り返ってみると、世界の株式は年率平均7%ほど、債券は年率平均5%ほどのリターンがあります(理屈の上では7.2%が複利で10年間続けば最初に投資した資産は2倍になります)。
国際的な投資信託評価会社のモーニングスター代表取締役COO)朝倉智也氏は、「投資信託は大きく分けるとアクティブファンドとインデックスファンドに分けられる。市場平均でいいというのがインデックスファンド。それに対して投資対象を選ぶのがアクティブファンド。その分コストがかかる。過去10年の実績を見ると、TOPIXを上回った年は3年しかなかった。もっと言うと、継続してインデックスを上回るアクティブファンドはあまりない。2000年にTOPIXを上回ったアクティブファンドは21本しかなかったが、それが毎年減っていき、8年目に2本だけ。9年目にゼロになった。継続してインデックスを上回り続けるのがいかに難しいかということ」と述べています。
セゾン・バンガード・グローバルバランスファンドは、その各種インデックスファンドのパッケージ商品です。
資産運用(投資)を続けるうえでは一定の期間や乖離率ごとに保有資産の比率を見直し、決めた比率より上がっているものは売却、下がっているものは買い増して元の比率に戻す「リバランス」大切になってきますが、セゾン・バンガード・グローバルバランスファンドなら、それも自動的にやってくれます。過去のデータで検証する限りでは、リバランスを行うことで、リスク水準を一定に保つことができ、少しずつ保有資産の底上げができることが分かっています。
※自分の保有しているリスク資産と無リスク資産のバランスには気を配っておくことも大切です(参考記事:無リスク資産の必要額【リスク資産とのコントロール比率】)。
※追記:「セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド」は米国バンガード社の日本ビジネス撤退により、2022年9月10日から「セゾン・グローバルバランスファンド」に名称変更されます。が、基本方針、運用体制等に変更はないようです。
◎セゾン投信をオススメする理由
しかし、私がセゾン投信を投資初心者にオススメするのは、グローバルバランスファンドの商品性よりも、セゾン投信そのもののアナログっぽさというか証券会社としてのシンプルさと姿勢が最大の理由です。
実は、普通のサラリーマン家庭の資産形成を真面目に長期的に手伝おうというような理念を掲げて、かつそれだけを愚直に行っている金融商品取引業者は驚くほど少ないのが実情です。
もちろん、そういう会社は、セゾン投信以外にもあることはあるのですが、取扱商品が日本株式ファンドだけで国際分散投資ができなかったり、運用資産残高が少なく赤字経営が続いていて、企業として存続できるのかの疑問が拭えないような会社ばかりに見えます。
で、ほとんどの証券会社では、自社の儲けが多い高コスト商品の宣伝だけが活発です。しかも商品ラインアップが多すぎて、何を買っていいのか分からなかったり、様々な商品に目移りして風見鶏的な投資判断を助長しています。そういう通常のネット証券では、投資初心者が実際に投資を行う環境としては複雑すぎて、おそらくハードルが高いでしょう。
それに比べると、セゾン投信の場合は選択肢も少ないので、余計なことをしてヤケドするようなことはなさそうだと思える点も投資初心者にオススメしやすい理由のひとつです(そんなセゾン投信も今や口座数14万以上の大手投信会社になっています)。
※経験者にはオススメしないというわけではありません。
◎アナログな投信会社
まったく投資をしたことのなかった人にとって、「証券会社」というのはそれなりの怪しさを持った組織に映るようです。
実際、私の身の回りには、けっこう多くの素人個人投資家がいますが、最初は「ネット証券」と聞くとそれだけで「なんか怖いからイヤだ」という人もいました(ネット銀行も然りです)。
セゾン投信もネット証券といえばネット証券ですが、運用会社がいわゆる問屋を介さずに直接ファンドを販売しているので、社長や社員の顔が見えやすいし、なんだかアナログ的な安心感があるようです(実際に投資を始めた人たちを見て私が感じた感覚的なものですが…)。
【アナログなエピソード:セゾン投信アポなし襲撃の記録…直販投信会社に訪れた危機とは!?】
↑一読推奨!
それから、自分の投資しているお金がどのように使われていて、どうなっているのかを確認できる運用レポートなども、自社商品がたったの二つしかないセゾン投信の場合は、個人投資家の目にも届きやすいようです(他の運用会社のファンドでも運用レポートはありますが、そこにアクセスするまでが難しかったりします)。企業としての基本理念がしっかりしている運用レポートやメッセージにはブレがなくて読み応えがあり。
同じような考えと目的を持った人々から集まった資金で運用されるファンド(投資信託)は、短期的な相場の動きによって資金流入が不安定になりにくいところも強みです。
資産形成がある程度「成った」あとの、取り崩し期の人向けに定期売却サービスなども用意されているのは、顧客に目が向いていることの表れでしょう(だって直接的には明らかに会社の利益を削るのですから)。
◎私の親もセゾン投信のみで資産運用
更なる低コスト化や分散化など、セゾン投信にもっと求めたいこともありますが、初心者ができるだけシンプルで楽ちんに資産形成のための国際分散投資をするなら、セゾン投信は悪くない選択肢だと思っています。
自分であれこれ考えながらアセットアロケーションを組んで、徹底的にコストにこだわりつつ色々な投資を行いたい場合は、セゾン投信のファンドでは物足りないかもしれません。が、積み立て投資で資産形成を成功させるには続けることが最も大切で、この投信会社のお客さんたちにはそれができている人が非常に多いようです(2019年3月末時点でファンド保有者の90%以上がプラスリターン)。
セゾン投信のファンドは、楽天証券
ちなみに私の親は、10年以上前にセゾン・バンガード・グローバルバランスファンドを買ってずっとほったらかしのままですが、70%以上も増えていることに驚いていました(投資額大きいので、利益額もけっこうすごい)。
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※今回の記事は2013年7月26日に公開した記事に加筆修正したものです。

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