いつか子供に伝えたいお金の話

インデックス投資(投資信託を使った国際分散投資)による資産運用・各種保険・クレジットカード・節約など「お金」に関することを書き綴るブログ

新興国の成長は終わったのか(新興国投資の必要性は?)

ここ最近、新興国株式インデックスの値動きが先進国のそれと比べて奮いません。

両方のアセットクラスに投資している人間からしてみれば、ハッキリいって新興国株式クラスが足を引っ張っているような状態です。

新興国のGDPが先進国を凌駕する日が近いだとか、米国経済が減速してもそれに代わって新興国の成長が世界経済を牽引する(デカップリング論)なんてことが声高に主張されていたのも記憶に新しいですが、最近の新興国株式の値動きは冴えません。

はて、このまま新興国の成長は止まってしまうのでしょうか?

新興国株式インデックスに投資する意味はなくなってしまったのでしょうか?



◎成長の罠をどう考えるか


資本主義経済が人間の欲望を原動力に拡大を続けるシステムだという考え方※1を軸に、新興国の人口増加率や平均年齢なども考慮すると、新興国の成長そのものは当分終わらないと言い切ってよいと私は考えています。
今後の世界経済のなかで、新興国の存在感と影響力が強まってくることも間違いないでしょう。

ポイントは、いわゆる「成長の罠(わな)」、すなわち、成長する国の株式リターンが必ずしも大きくなるとは限らないことをどう考えるかだと思います。

つまり、実際の成長率や期待成長率が高いだけで株価が上がり続けるわけではなく、期待によって膨らんだ株価を実体価値が上回り続けなれば、上昇は続かない事実をどう考えるかということです。

新興国の株価が上昇を続けるためには、実際の成長が投資家たちの「想定以上」であり続けなければならないのです(これは、新興国に限った話ではなく、通常の株式投資でも同じことですが)。

また、新興国が成長する際、その利益を吸収するのはどこなのかも考えなければなりません。新興国成長の果実をすべて新興国の株式会社が収穫するわけではなく、実は大部分を先進国に拠点を置くグローバル企業(コカ・コーラだとかP&Gだとか)がもぎ取るのかもしれません(実際、かなりそうなっているように見えます)。


この手の話は、数年前、新興国がイケイケに上昇していたときは、発言しても相手にされず「おいコラ!新興国を舐めるな!20年後の世界を考えれば自明じゃ、小僧!」とかなんとか言われて終わってしまうことが多かったのですが、いまなら少しくらいは考えてくれる人がいるかもしれません。



◎で、私は新興国株式への投資をどうするか?


この先の世界経済がどうなるのかは分かりませんが、私の個人的な投資判断としては、新興国株式クラスへの投資をやめるつもりも比率を減らすつもりもありません。

分散効果やリバランスの作用※2を考えると、今、新興国の株式が先進国と違う値動きをしていることに魅力さえ感じてしまいます。先進国株式クラスと新興国株式クラスの値動きが似すぎていては、逆に分散の意味がなくなってしまうでしょう。

これまでの経験や実際のデータでも、新興国株式は上げも下げも動きがダイナミックなので、決めたアセットアロケーションを普通に維持しようとするだけで、利食い感・逆バリ感を味わうことができ、退屈しのぎにはかなり貢献してくれています(最近の値下がり程度では、まだ追加投資やリバランスするほどの凸凹だとは思っていませんが…)。

それになにより、やっぱり長期的に見れば新興国の成長と新興国株式価値の上昇は期待できると考えています。できれば一時的には、今よりもさらに世界中の投資家が新興国への投資に悲観的になって、実体価値よりも大幅に割安となる機会がやってくることをひっそりと期待しちゃったりなんかもしています。

積立投資を続けながらキチンとリバランスをしておけば、そこに逆張り投資ができるのですから。

(大底でピンポイントの追加投資ができれば最高ですが、タイミング投資は簡単ではありませんし、投資に手間をかけないのが私のスタンスなので、リバランスができれば充分です。)



◎新興国に投資する際に気をつけておきたいこと


ただし、新興国株式にしても例えば他にも金(ゴールド)にしても、

短期間に大きく上がるものは短期間で大きく下がる可能性も高い

ということは理解しておかなければなりません(単一新興国に投資する株式ファンドが、数年前のサブプライム問題からのリーマンショックにかけての値下がりで、評価額が3分の1程度になったりしていましたよね)。

マーケットの大きさを考えると、新興国株式の時価総額はまだまだ先進国から見れば小さいので、同じ資金の流出入によるボラティリティ(価格変動)が大きくなるのは当然であり、投資するならばそのあたりのこともキチンと把握しておく必要はあるでしょう。

そういうところを考えてリスクコントロールを図ろうとすると、新興国と先進国の株式比率は時価総額比くらいにしておくのが、インデックス投資家的には教科書どおりの無難な投資判断なのだろうと思います(全世界株式における新興国株式の比率は15%程度です)。

私のように新興国株式と先進国株式を1対1の比率で持つことは、他人にはあまりオススメできません。
もちろん、先進国株式比率の方を多めにしておきたいという考えは私にもありましたが(理想のアセットアロケーション)、アセットアロケーションのシンプルさと金融商品とポートフォリオの管理しやすさを考慮して、「えいやっ!」と決めて現在のような配分にしてあります(参考記事→私のアセットアロケーション)。

(投資判断は自己責任においてお願いします。)



※1 参考記事→予測をしないインデックス投資家の予想【投資の前提(その1)】

※2 リバランスとは、一定の期間(や乖離率)ごとに、最初に決めたアセットアロケーション(資産配分)比率より上がっているもの(アセット)は売却(利食い)し、下がっているものは買い増(逆張り)して元に戻すこと。主目的はリスクコントロールですが、株価や債券価格や為替などの上下循環(下がってもまた上がる・上がってもまた下がる)を前提とすれば、長期的には高パフォーマンスに寄与します。


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プロフィール

虫とり小僧

Author:虫とり小僧


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子供の頃は、一日に800匹以上のバッタを捕まえるような虫とり少年でした。また、歩行中にはすべての家の「ピンポン」を必ず押すようないたずら小僧でもありました。今はただのザコです。

※好きなものは、歴史・格闘技(実践も観戦も)・筋トレ・秘湯めぐりなど



自分の全資産を「円」のみで保有していること(何もしないこと)は、それなりのリスクを伴う集中投資に近いものだと解釈して、私は購買力維持や資産形成を目的に、世界中の株式や債券なども保有しています。

約19年前から、なるべく手間とコストをかけずに実践している投資方法を、いつか我が子に伝えるかもしれないので、そのための備忘録を書いておくことにしました。

投資の実践といっても、ひと月に一度の自動積立と、たまにやるリバランスくらいですが…



※当ブログのエッセンスをまとめた記事はこちら

我が子に伝えたい5つの大切なお金のこと


※主なメディア掲載・出演履歴
BSテレ東マネーの学び:2022年10月13日
投資信託完全ガイド:2021-22年版
日経新聞広告:2021年2月12日
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ダイヤモンドZAi:2020年5月号
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日経ヴェリタス:2019年9月15日
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週刊エコノミスト:2019年4月23日号
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ITmedia:2018年1月29日
モノクロ ザ・マネー:2018年12月号
トウシル(楽天証券):2018年10月
ほったらかし投資完全ガイド:2018年1月
日経電子版:2017年12月25日
ニューヨークタイムズ:2017年7月11日
REUTERS・ロイター:2017年7月7日
東証マネ部!・R25:2017年3月
Yen SPA!:2016年冬号
BIG tomorrow:2016年1月号
ザイ・オンライン:2015年9月18日
日経ヴェリタス:2015年7月26日
某大手テレビ局:2014年夏?
日経マネー:2013年10月号
日経新聞:2013年7月3日
NHK特報首都圏:2011年3月

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