2013年07月11日
なぜ投資(資産運用)をするのか
私が投資(資産運用)を始めたきっかけは、このブログを書き始めた頃に書いて、カテゴリ「投資を始めたきっかけ」にまとめてあります。
読んでもらえれば分かると思いますが、保険の営業マンに終身保険を勧められた際に、受取額よりも多い支払い額を約束した商品システムに疑問を持って色々と調べた結果、「保険会社の行っているお金の運用は特別なものではない。自分でやったほうが効率は良さそうだ」と考えたのがきっかけでした。
初心者向けの投資本のなかには、投資をするなら、まずは目標を立てるべきだと強調するものもありますが、恥ずかしながら私の場合、投資を始める段階では、具体的な目的や目標金額を定めてはいませんでした。
なんとなく、「将来のため」だとか「老後のため」だとか漠然と考えて、保険会社に手数料をボッタくられるなら自分でやったるわい!と思っただけです。
貯めたり殖やしたりすることだけが目的になってしまうのは考えモノだと思いますが、基本的にはお金はあっても困るものではありません。
特別な資産などを持っていなかった当時20代の私が、漠然と将来のために投資を始めてみたのは、まぁ普通だったのかなぁ、とも思います。お金を使いたい盛り、遊びたい盛りだったのに上出来ですよね。
どうせやるなら、ということで色々と勉強をしてみたら、自分の全資産を預貯金のみで保有していることは、それなりのリスクを伴う集中投資に近いものだと解釈するに至るわけですが、これもある意味では後付け(あとづけ)感があります。
ということで、今回は、投資を続けながら徐々に考えるようになった「なぜ投資をするのか(しているのか)」について整理してみることにしました。
簡単にいえば、「将来のために」だとか「今後、より良く生きるための選択肢を増やすために」などという漠然とした理由がそれに該当するのですが、もっと自分の内面的な欲求をエグるように探って分析して、コンサルタントのレポート風にポイントを3つに絞ってみたら、以下のようになってしまいました。
①社畜ステージからの脱却
私は、嫌なことがあってもグッと堪えて笑顔つくり、そして仕事をこなす社畜です。しかし、そんな状況からは早く脱却したいものです。
気に食わないことがあったときに自分のクビをかけて、強烈な「NO!」を突きつけることのできる状況に到達するには、仕事を辞めさせられてもお金の心配をしないで済む状況(ファイナンシャルフリーダム?)でなければなりません。
今の仕事が嫌だとか、早く辞めたいというワケではなく、お金のために仕事をするステージから一日でも早く抜け出したいということです。
(実際にそのステージから抜け出したときに、自分の気持ちや仕事に対する取り組み方がどのように変化するのかは分かりませんが…)
②効率よく生きたい
周囲の人と全く同じ時間に全く同じことをやって、同じだけの成果を得るのではイマイチ面白くありません。
せっかくなら、自分の労働力以外の資産にも効率よく働いてもらいたいものです。本業の給料というかたちでの日本円による収入以外に、そこからコツコツと世界中の株式や債券に積み立て投資を行って収益を得ることで、自分の稼ぎをハイブリッド化できるのではないかと考えています。
いわゆる「自分も働き、お金にも働いてもらう」というやつです。
(もちろん、ダウンサイドのリスクもありますが、そのあたりについての考えは、「投資の前提・その1」・「投資の前提・その2」に以前書いたとおりです。)
③資産を殖やしてみたい
なんか卑しい欲望みたいでお恥ずかしいのですが、冷静に自分の感情や思考を分析してみると、ただ単純に資産を殖やしてみたいという気持ちがあるのも事実です(欲望というよりも興味に近いカンジですが)。
まあ、どこまで殖やしてみたいのかは、自分でもよく分かりませんし、水を飲めば飲むほどに喉が渇いてしまうかのごとく、お金が殖えれば殖えるほどもっと上を望むようになってしまうのかもしれません。
しかしながら、お金に関してはある一定のレベルを超えてしまうと、それ以上はいくらあっても幸福度は増さないというような実験結果もあります。お金を殖やすことそのものが目的になるような人生はまっぴらごめんなので、早いうちに明確な目的を見つけて、金額的なターゲットも絞りたいとは思っています。
・・こんなトコでしょうか。
体裁的な目的ではなく、こういう内面的な欲求を無理矢理あぶり出してみると、ワガママをいうためにセコく卑しく投資をしているとも見ることもできそうで、なんか自分でも嫌になってしまいました(苦笑)。
(実際には、いまを楽しむために、気持ちよくお金を使うことも多いですし、そういうこともよく考えるのですが、それ話はまた別の機会に記事にしたいと思います。)
定年までがっつり働いて、余生はほどほどに贅沢しつつ暮らしたいだとか、贅沢なんか必要ないから早めにリタイヤして好きなことを仕事にする個人事業主として生活したいなどのように、具体的な人生プランが決まれば、投資による資産形成の具体的な目標金額も定まってくるでしょう。
そういう意味では、投資を始めるにあたって、具体的な人生プランとそれに応じた目標金額を設定することはとても重要なことだと思います。
しかしながら、自分が本当に好きなこと・得意なこと・心地よい生活の時間配分が、実際にどのようなものなのかをしっかりと分かっている人というのも少ない気がします。そもそも、若いうちに考えた将来の設計プランなんてものは、どれほどアテになるのでしょうか。
また同時に、プランも目標もないなら、資産形成など必要ないというのもちょっと違うと思います。
順番が逆だったのかもしれませんが、私なんぞは資産形成のための投資に取り組んだことによって、人生プランを真剣に考えるようになったりしました。
前回の記事(セミリタイヤとかしてみたいけど…)の最後にも書きましたが、今はまだ人生プランが明確でない人も、選択肢を増やすために、ある程度の「お金」をつくっておくのも悪いことではないと思います。そのための「お金の置き場所」をどのようにするのかということが、このブログのメインテーマのひとつなので、いつもクドクドと書いているわけです※1。
自分のなかでもまだキチンとまとまっていないことを表現してみるという、なんとも微妙な記事になってしまいましたが、なるべく早いうちにもっと明確な記事を書けるようになりたいものです。
(このテーマについて考えるようになったのは、投資を始めてしばらく経ってからですが、本来であればきっかけであるべきことですし、「投資を始めたきっかけ」のカテゴリの記事数が少なくて寂しいので、そこに分類することにしました。)
※1 今回の記事は、自分の世代から捉えた資産形成のあり方として書きましたが、リタイヤ世代であっても既に手元にあったり手元に入ってくるお金の置き場所をどうするのかということは、とても重要な問題だと考えています。
◇関連書籍紹介
仕事と時間とお金、そして自分の人生について考えるうえで、とても参考になる本です。
前回の記事(セミリタイヤとかしてみたいけど…)と今回の記事に関連する書籍として、自信を持って他人様にも紹介できる良本だと思っています。
『働かないってワクワクしない』は今年に入ってから新書で復刊しましたが、『人生後半戦のポートフォリオ「時間貧乏」からの脱出』は絶版状態で、新品を見つけるのが難しくなっています。

↑記事を気に入っていただけたら、ランキングに1票(クリック)をお願いします。
読んでもらえれば分かると思いますが、保険の営業マンに終身保険を勧められた際に、受取額よりも多い支払い額を約束した商品システムに疑問を持って色々と調べた結果、「保険会社の行っているお金の運用は特別なものではない。自分でやったほうが効率は良さそうだ」と考えたのがきっかけでした。
◎漠然と投資を始めちゃったけど・・
初心者向けの投資本のなかには、投資をするなら、まずは目標を立てるべきだと強調するものもありますが、恥ずかしながら私の場合、投資を始める段階では、具体的な目的や目標金額を定めてはいませんでした。
なんとなく、「将来のため」だとか「老後のため」だとか漠然と考えて、保険会社に手数料をボッタくられるなら自分でやったるわい!と思っただけです。
貯めたり殖やしたりすることだけが目的になってしまうのは考えモノだと思いますが、基本的にはお金はあっても困るものではありません。
特別な資産などを持っていなかった当時20代の私が、漠然と将来のために投資を始めてみたのは、まぁ普通だったのかなぁ、とも思います。お金を使いたい盛り、遊びたい盛りだったのに上出来ですよね。
どうせやるなら、ということで色々と勉強をしてみたら、自分の全資産を預貯金のみで保有していることは、それなりのリスクを伴う集中投資に近いものだと解釈するに至るわけですが、これもある意味では後付け(あとづけ)感があります。
◎自分の内面的欲求をエグり出すと・・
ということで、今回は、投資を続けながら徐々に考えるようになった「なぜ投資をするのか(しているのか)」について整理してみることにしました。
簡単にいえば、「将来のために」だとか「今後、より良く生きるための選択肢を増やすために」などという漠然とした理由がそれに該当するのですが、もっと自分の内面的な欲求をエグるように探って分析して、コンサルタントのレポート風にポイントを3つに絞ってみたら、以下のようになってしまいました。
①社畜ステージからの脱却
私は、嫌なことがあってもグッと堪えて笑顔つくり、そして仕事をこなす社畜です。しかし、そんな状況からは早く脱却したいものです。
気に食わないことがあったときに自分のクビをかけて、強烈な「NO!」を突きつけることのできる状況に到達するには、仕事を辞めさせられてもお金の心配をしないで済む状況(ファイナンシャルフリーダム?)でなければなりません。
今の仕事が嫌だとか、早く辞めたいというワケではなく、お金のために仕事をするステージから一日でも早く抜け出したいということです。
(実際にそのステージから抜け出したときに、自分の気持ちや仕事に対する取り組み方がどのように変化するのかは分かりませんが…)
②効率よく生きたい
周囲の人と全く同じ時間に全く同じことをやって、同じだけの成果を得るのではイマイチ面白くありません。
せっかくなら、自分の労働力以外の資産にも効率よく働いてもらいたいものです。本業の給料というかたちでの日本円による収入以外に、そこからコツコツと世界中の株式や債券に積み立て投資を行って収益を得ることで、自分の稼ぎをハイブリッド化できるのではないかと考えています。
いわゆる「自分も働き、お金にも働いてもらう」というやつです。
(もちろん、ダウンサイドのリスクもありますが、そのあたりについての考えは、「投資の前提・その1」・「投資の前提・その2」に以前書いたとおりです。)
③資産を殖やしてみたい
なんか卑しい欲望みたいでお恥ずかしいのですが、冷静に自分の感情や思考を分析してみると、ただ単純に資産を殖やしてみたいという気持ちがあるのも事実です(欲望というよりも興味に近いカンジですが)。
まあ、どこまで殖やしてみたいのかは、自分でもよく分かりませんし、水を飲めば飲むほどに喉が渇いてしまうかのごとく、お金が殖えれば殖えるほどもっと上を望むようになってしまうのかもしれません。
しかしながら、お金に関してはある一定のレベルを超えてしまうと、それ以上はいくらあっても幸福度は増さないというような実験結果もあります。お金を殖やすことそのものが目的になるような人生はまっぴらごめんなので、早いうちに明確な目的を見つけて、金額的なターゲットも絞りたいとは思っています。
・・こんなトコでしょうか。
体裁的な目的ではなく、こういう内面的な欲求を無理矢理あぶり出してみると、ワガママをいうためにセコく卑しく投資をしているとも見ることもできそうで、なんか自分でも嫌になってしまいました(苦笑)。
(実際には、いまを楽しむために、気持ちよくお金を使うことも多いですし、そういうこともよく考えるのですが、それ話はまた別の機会に記事にしたいと思います。)
◎理想の生き方は自分でも意外と分からない
定年までがっつり働いて、余生はほどほどに贅沢しつつ暮らしたいだとか、贅沢なんか必要ないから早めにリタイヤして好きなことを仕事にする個人事業主として生活したいなどのように、具体的な人生プランが決まれば、投資による資産形成の具体的な目標金額も定まってくるでしょう。
そういう意味では、投資を始めるにあたって、具体的な人生プランとそれに応じた目標金額を設定することはとても重要なことだと思います。
しかしながら、自分が本当に好きなこと・得意なこと・心地よい生活の時間配分が、実際にどのようなものなのかをしっかりと分かっている人というのも少ない気がします。そもそも、若いうちに考えた将来の設計プランなんてものは、どれほどアテになるのでしょうか。
また同時に、プランも目標もないなら、資産形成など必要ないというのもちょっと違うと思います。
◎早いトコ、目的と目標をキッチリ定めたい
順番が逆だったのかもしれませんが、私なんぞは資産形成のための投資に取り組んだことによって、人生プランを真剣に考えるようになったりしました。
前回の記事(セミリタイヤとかしてみたいけど…)の最後にも書きましたが、今はまだ人生プランが明確でない人も、選択肢を増やすために、ある程度の「お金」をつくっておくのも悪いことではないと思います。そのための「お金の置き場所」をどのようにするのかということが、このブログのメインテーマのひとつなので、いつもクドクドと書いているわけです※1。
自分のなかでもまだキチンとまとまっていないことを表現してみるという、なんとも微妙な記事になってしまいましたが、なるべく早いうちにもっと明確な記事を書けるようになりたいものです。
(このテーマについて考えるようになったのは、投資を始めてしばらく経ってからですが、本来であればきっかけであるべきことですし、「投資を始めたきっかけ」のカテゴリの記事数が少なくて寂しいので、そこに分類することにしました。)
※1 今回の記事は、自分の世代から捉えた資産形成のあり方として書きましたが、リタイヤ世代であっても既に手元にあったり手元に入ってくるお金の置き場所をどうするのかということは、とても重要な問題だと考えています。
◇関連書籍紹介
仕事と時間とお金、そして自分の人生について考えるうえで、とても参考になる本です。
前回の記事(セミリタイヤとかしてみたいけど…)と今回の記事に関連する書籍として、自信を持って他人様にも紹介できる良本だと思っています。
『働かないってワクワクしない』は今年に入ってから新書で復刊しましたが、『人生後半戦のポートフォリオ「時間貧乏」からの脱出』は絶版状態で、新品を見つけるのが難しくなっています。

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