いつか子供に伝えたいお金の話

インデックス投資(投資信託を使った国際分散投資)による資産運用・各種保険・クレジットカード・節約など「お金」に関することを書き綴るブログ

楽天証券さん、最強までもう一歩!…楽天カード投信積立ポイント還元によせて、イデコ関連の要望なんかも

投資信託の積み立てに楽天カード決済を利用すると、毎月5万円を上限に1%分の楽天ポイントが付くサービスを楽天証券が始めることで、コツコツ投資家界隈がざわついています。

「このサービスの破壊力は凄まじいですよね」
「虫とりさんはSBI証券がメインのようですが、楽天証券に切り替えますか!?」
「SBI証券も同じようなサービスを追随してくるような気もしますが、いつまで様子を見ましょうか」

といった質問や相談のようなメッセージが次々と寄せられてくるので、今回の楽天カード投信積立ポイント還元の件にかこつけて、私がゴチャゴチャ考えていることを書いてみます。

・・最近、流した記事が多くなっているので、たまにブロガーらしく誰得感漂うマニアックなやつを。



◎話題の楽天証券のサービス概要


・投資信託の「積み立て注文」を楽天カード決済にすると1%分の楽天スーパーポイント付与
・ひと月あたりの下限は100円で、上限は50000円
・積み立て可能な投資信託すべてが対象(約2500種類)
・一般口座・特定口座・一般NISA・つみたてNISA、どの口座でも対象
(※個人型確定拠出年金(iDeCo・イデコ)はカード買い付け不可なので対象外)
・12日までに積み立て設定、翌月1日買い付け、27日引き落とし
・2018年10月27日よりサービス開始

つまりクレカで投資信託が買えて、しかもポイントまで付いちゃうサービスですな。もともと無料の投資信託購入手数料がマイナスになる(オマケがもらえる)ので、ハッキリ言ってお得だと思います。

ただ、ひと月500円分(=年間6000円分)のポイント還元が上限なので、これをデカいと感じるか、ショボいと感じるかは人それぞれでしょう。

・・このサービスで国内債券インデックスファンドのような値動きの少ない投資信託を買ってすぐに売る、もしくは事前に保有しておいた投資信託を買付と同じ約定日に同額分売却したりすると、ポイントのタダ取りのようなことができてしまうという点でも、マニアの間では話題になっています。まあ、さすがにそこまでするのは面倒くさいというのが個人的な感想ですが。

※追記:ブロガーが買うような低コストな投資信託の場合(楽天証券の信託報酬取り分が年率0.4%未満の場合)、2022年9月買付分から還元率が0.2%に改悪



◎で、私はこのサービスを利用するのか


お得なサービスがあるのなら利用したい。ただ、そのせいで管理が複雑になったり、面倒くさい作業が継続的に発生するなら、「お得度」と「手間」のバランスを考えて、どうするか判断することになります。

私はある時期、増えすぎた証券会社を徹底的に整理して、SBI証券一本に絞り込みました。・・が、イデコ(iDeCo・個人型確定拠出年金)を始める際に、どの証券会社を利用しようか迷いに迷い、何本か検討記事を書いたりした結果、楽天証券でやることになりました。

【参考記事:イデコ(iDeCo・個人型確定拠出年金)は楽天証券でやることにしたよ


また、クレジットカードが多すぎるのも微妙だな思いつつも、私は用途に合わせて数枚のクレジットカードを持っています。楽天市場で買い物をするなら、どう考えても楽天カードを利用するのが最もお得であり(通常1%還元の楽天スーパーポイントが3%に)、実際、そこそこ利用するので、楽天カードは保有しています。

【参考記事:クレジットカードとの付き合い方


さらに、わざわざつみたてNISA用口座を変更するのは面倒くさいですが、特定口座でも毎月積み立てている投資信託はあります。

つまり私は、すでに楽天証券を利用しており、楽天カードも保有している。しかも特定口座で積み立てている投資信託もあるので、それをSBI証券から楽天証券に変更するだけならたいした手間にはなりません。最初に設定してしまえば、基本そのままほぼほったらかしでイケそうです。

ってことで、私は楽天証券の投信積み立てクレカ決済を利用しちゃうと思います。

ただ、もしも今回、新たにクレカを発行したり、証券口座を開設したり、つみたてNISAの口座を変更する必要があったとしたら、わざわざ利用しようと思うかどうかは微妙なところであります。証券口座がひとつにまとまっていて、残高確認などがワンストップで済むというのはやはりスッキリしていいと思いますし。

すでに残高が積み上がっているなどいくつかの理由があって、私はSBI証券と楽天証券の両刀使いという微妙なところに落ち着いてしまっていますが、今から新たに投資を始めるとしたら、おそらく楽天証券一本に絞るでしょう。積み立て投資なんて、なるべく楽チンに継続して、手間をかけないほうがコスパはいいですから。ホントは証券会社なんてひとつで充分。

【参考記事:SBI証券と楽天証券、今から投資を始めるならどっちにするか



◎楽天証券にあと一歩頑張ってほしい点


私は実際、知人に楽天証券をオススメしたりもするのですが、だからこそ、もうひと頑張りしてもらいたいこともあります。それは3つ。

その1 イデコでのeMAXIS slimシリーズの取り扱い

ネット証券のコスト競争が進んだことで、個人型確定拠出年金(iDeCo・イデコ)の諸々の手数料は、SBI証券楽天証券・マネックス証券・松井証券なら、基本的にはどこでも同じで最低レベルに下がっています。

給付、つまり年金受け取り時の柔軟性(節税のための選択肢の多さ)は、上記のネット証券のうちSBI証券だけがダメで、他の3つは一時金と年金の併給が可能です(追記:2019年11月にSBI証券も併給が可能になりました)。

投資信託保有によるポイント還元についてはSBI証券がリードしています。

と、ここまでの条件だと楽天証券が最強じゃん!となるのですが、国際分散インデックス投資をする際のファイナルアンサー的な投資信託であるeMAXIS slim(イーマクシス スリム)シリーズの取り扱いがないのは痛い。

三菱UFJ国際投信のeMAXIS slimシリーズは、常に同種ファンド内最低水準を実現し続ける(他社ファンドの信託報酬に注意しながら機動的に信託報酬を引き下げる)方針の投資信託です。

マネックス証券と松井証券ではその取り扱いがあるので、ことイデコに関しては、その2社に楽天証券は後れを取っています(特定口座やNISAなら買えますが)。

最低でも先進国株式インデックスと新興国株式インデックスの2つ。もっと欲を言えば、全世界株式(3地域均等型)とバランス(8資産均等型)まであると嬉しい。

まあ、イデコを使わない人にとっては関係ない話ですし、かなり細かい部分の話になってしまいましたが、これから投資を始めるなら楽天証券でしょ!と誰にでも言えるようにするためには、気持ちの面で重要な要素だと私は思っています。



その2 投資信託定期売却サービス

イデコでeMAXIS slimシリーズを扱ってくれ!という要望に比べれば、特に急ぐ案件ではないですが、楽天証券で資産形成をして、死ぬまで利用するような人に寄り添うことを考えるなら、投資信託の定期売却サービスもあったほうがいいですよね。

これは既にSBI証券では導入しているサービスで、主に取り崩し世代向けのものです。個人的にはまだ全く必要ありませんが、利用者にとって優しいシステムだと思います。

どうせならSBI証券以上を目指して、「定期定額」だけでなく、「定期定率」や「定期定口」の売却(解約)サービスなんかがプラスされるといいかもしれません(解約時に定額だと、高いときに少なく(口数を)売って、低いときには多く売ってしまうことになるため、そういう選択肢もほしい)。

※追記:2019年12月に楽天証券でも定期自動売却サービスの取り扱いが発表されました(定額・定率に加え、期日を決めて保有する口数を等分して受け取る仕組みもあるそうです)



その3 投資信託の金額指定売却

最後はたいした話ではないものの、庶民向けに金融サービスを提供するなら、こういう痒いところに手を届かせておくことも必要だと思います。

楽天証券は現在、投資信託を売却するときに、「金額指定」ができず、「口数指定」しかできません。

「5万円分だけ換金したい」っていうのが簡単にできるのと、「5万分換金するためには、何口解約すればいいんだろ。えーと、今の基準価額は……」ってなるのには、けっこう違いがあるように思います。

初心者にサービスを広めようとするなら、こういうところも整備してもらいたいっす。



◎健全な競争に期待


今回は、色々と些末な問題をクローズップしてゴチャゴチャ書きましたが、投資による資産形成を実践するために大切なことは、国際分散されたまともな商品を、そこそこ低コストで保有し、しっかりと積み立てを継続することにある、という本質部分は見失わないようにしたいものです。

【参考記事:インデックス投資を成功させるための3つのポイント


トップランナーを目指して猛追している楽天証券を見て、最大手のSBI証券が指をくわえたまま黙っているとも思えません(SBI証券も気張れ!!)。

・・健全な競争が続いて、個人投資家にとって良い環境が整っていったらいいなぁ、という願いを込めた煽りと、最近攻めに攻めている楽天証券へ応援記事でした。


※普通の利用者はサービスに振り回されず、のんびり落ち着いて判断すればいいと思います。些細なことに大騒ぎするのは、ブロガーだけで充分でごわす。

楽天証券 


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プロフィール

虫とり小僧

Author:虫とり小僧


Twitter:@mushitori
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子供の頃は、一日に800匹以上のバッタを捕まえるような虫とり少年でした。また、歩行中にはすべての家の「ピンポン」を必ず押すようないたずら小僧でもありました。今はただのザコです。

※好きなものは、歴史・格闘技(実践も観戦も)・筋トレ・秘湯めぐりなど



自分の全資産を「円」のみで保有していること(何もしないこと)は、それなりのリスクを伴う集中投資に近いものだと解釈して、私は購買力維持や資産形成を目的に、世界中の株式や債券なども保有しています。

約19年前から、なるべく手間とコストをかけずに実践している投資方法を、いつか我が子に伝えるかもしれないので、そのための備忘録を書いておくことにしました。

投資の実践といっても、ひと月に一度の自動積立と、たまにやるリバランスくらいですが…



※当ブログのエッセンスをまとめた記事はこちら

我が子に伝えたい5つの大切なお金のこと


※主なメディア掲載・出演履歴
BSテレ東マネーの学び:2022年10月13日
投資信託完全ガイド:2021-22年版
日経新聞広告:2021年2月12日
東証マネ部!:2020年8月
JBpress:2020年7月7日
ダイヤモンドZAi:2020年5月号
Yen SPA!:2020年夏号
トウシル(楽天証券):2020年4月
日経ヴェリタス:2019年9月15日
FOUND:2019年8月
週刊エコノミスト:2019年4月23日号
金融庁コラム:2018-19年
ITmedia:2018年1月29日
モノクロ ザ・マネー:2018年12月号
トウシル(楽天証券):2018年10月
ほったらかし投資完全ガイド:2018年1月
日経電子版:2017年12月25日
ニューヨークタイムズ:2017年7月11日
REUTERS・ロイター:2017年7月7日
東証マネ部!・R25:2017年3月
Yen SPA!:2016年冬号
BIG tomorrow:2016年1月号
ザイ・オンライン:2015年9月18日
日経ヴェリタス:2015年7月26日
某大手テレビ局:2014年夏?
日経マネー:2013年10月号
日経新聞:2013年7月3日
NHK特報首都圏:2011年3月

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金融のプロが実はやっている 最もシンプルで賢い投資の結論

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投資を始める前の自分に1冊だけ読ますならコレ。→参考記事


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管理人もメインで利用中の最大手。低コストの商品が豊富で、月々100円からの積み立て投資に対応。投信保有ポイントサービスも高還元。個人型確定拠出年金(イデコ)も充実!

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