2018
Aug
18
投資判断や主張の根拠となるデータの適正な期間とは
投資判断を下す際、多くの人は過去のデータを参考にすると思います。
もちろん、過去の出来事が将来を約束するわけではありませんが、データには多くのヒントや判断材料が詰まっている可能性が高いでしょう。
私が世界中の株式や債券に分散投資することを選択しているのも、年に一度くらいのリバランス※を重視しているのも、株価や為替の短期的な予測は不可能だと割り切っているのも、やはり過去データの影響が大きいです(というか、判断材料はほぼそれしかない ※インデックス投資とは)。
では、そのような判断の根拠や、なんらかの主張の論拠となるデータの、適正な期間はどれくらいなのかなぁ……って話です。
もちろん、過去の出来事が将来を約束するわけではありませんが、データには多くのヒントや判断材料が詰まっている可能性が高いでしょう。
私が世界中の株式や債券に分散投資することを選択しているのも、年に一度くらいのリバランス※を重視しているのも、株価や為替の短期的な予測は不可能だと割り切っているのも、やはり過去データの影響が大きいです(というか、判断材料はほぼそれしかない ※インデックス投資とは)。
では、そのような判断の根拠や、なんらかの主張の論拠となるデータの、適正な期間はどれくらいなのかなぁ……って話です。
◎引用データって色々あるけど
世にいるアナリストやらストラテジストやら評論家やらブロガーやらが、過去のデータを引用して様々な主張を展開しているのはよく目にしますが、そのデータの期間もまた様々です。
わずか数カ月のチャートを用いて、不変の法則のように述べる素人もいれば、200年分くらいのデータを使って大局的すぎる(具体性のない)話をドヤ顔で展開する有識者もいるわけです。
私は他人の主張を聞いたり、記事を読んだりするときには、必ずその論拠となるデータをチェックするようにしています。
そうです。私は自分自身が記事を書くときにはデータなんて引用しないことが多いくせに、他人に記事を読むときだけはいやらしくチェックするゲス野郎なのです。
【関連記事→なぜ「VT一本」にしないのか(株式100%のポートフォリオはアリなのか)】
◎データ期間ごとの捉え方
展開されている主張が引用データに基づいているのかどうかを確認するのはもちろんですが、さらにその主張の根拠が、フィーリングや単なる経験則ではないのか、ということをチェックするために「データの期間」も見るようにしています。
誰かの主張に示されているデータの期間ごとの、私のだいたいの印象は以下のような感じです。
・1年未満
→たまたまそうだったくらいのレベルでしょ
・5年くらい
→このくらいなら偶然同じ傾向が続いたりするよね
・10年くらい
→これでやっとこさ「ひとサイクル」くらいかな
・20~30年
→参考にしてもOKだと思うけど、やはり不十分
・40~50年
→「現代」のものとは呼べない情報になってるかも
・100~200年
→現実的にはこのくらいがほぼMAXだけど実用性は?
※あくまでも個人的な見方ですが、やはり完璧なものはないですよね。
◎結局は自己責任
数年程度のデータだけを根拠にすべてを悟ったような主張をしていたり、今後もずっとそれが続くような論理展開をしている情報には気をつけたほうがいいと思っています。
また、一方で、あまりにも使われているデータが古い(長い)と、それを現在の世の中の状況に当てはめることに不安があったり、そもそも自分の生きているうちの判断材料として使えるのか疑問が残ったりすることもあります。
まあ、たかだか100年や200年程度のデータで何かの傾向を統計的にきちんと割り出すことはできないという話もありますし、いかなるデータも過去のものにすぎず、将来を約束するものではないのですが、やはり過去のデータは貴重です。自分の頭で考えて、投資判断を下したいものです。
・・ちなみに私は、ほとんどデータを示さずにフィーリングや経験則で記事を書くことが多いので、くれぐれも読み手の方はご注意くださいませ。
【関連記事→マーケットはニューノーマル化?】
※リバランスとは、一定の期間(や乖離率)ごとに、最初に決めたアセットアロケーション(資産配分)比率より上がっているもの(アセット)は売却(利食い)し、下がっているものは買い増(逆張り)して元に戻すこと。主目的はリスクコントロールですが、株価や債券価格や為替などの上下循環(下がってもまた上がる・上がってもまた下がる)を前提とすれば、長期的には高パフォーマンスに寄与します。

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