2018
Mar
24
『人生を自由に生きたい人はこれだけ知っていればいい お金で損しないシンプルな真実』(山崎元著)を読んだ感想・レビュー
著者の山崎元さんからいただきました(恐縮にござりまする)。

資産運用業界最強の論客が、「子供も大人も読めるお金の哲学」をまとめてくれました。「一家に一冊」的な本を目指した、とのこと。
執筆の動機は、「自分の子どもも含めて、今の子どもや若者たちに、お金について本質的な内容を伝えておきたいと思った」ことだそうです。んで、なんと実際に、中学一年生になるご自身のお子さんにも読ませたとか……。
こ、これは、当ブログのタイトルとほぼ同じ「山崎版!子供に伝えたいお金の話」じゃないですか!

資産運用業界最強の論客が、「子供も大人も読めるお金の哲学」をまとめてくれました。「一家に一冊」的な本を目指した、とのこと。
執筆の動機は、「自分の子どもも含めて、今の子どもや若者たちに、お金について本質的な内容を伝えておきたいと思った」ことだそうです。んで、なんと実際に、中学一年生になるご自身のお子さんにも読ませたとか……。
こ、これは、当ブログのタイトルとほぼ同じ「山崎版!子供に伝えたいお金の話」じゃないですか!
◎山崎元さんとは
「分かりやすく」結論だけを書くような本やコラムが多く読まれる昨今ですが、山崎元さんは結論へ至る根拠を妥協せずに書くスタイルを貫く、この界隈の大御所です。
公の場で誰に遠慮することなく、正しいことだけを簡潔かつ痛烈に言い切るので、非常に多くのファンを持っています(特に高偏差値層にファンが多いように見えます)。
ただその一方で、感情に寄り添うことよりも正しさを優先し、限りなく白に近くともグレーゾーン以下であればコテンパンにこき下ろしてしまうため、(それって全く間違ってはいないのですが)ビビってしまう読者さんもいるようです。
ご本人は専門分野に関して、情報の受け手をバカにせずに、誠実に正解を述べているだけなのに……。まあ、世の中ってのはそういうもんですよね。。
「この投資商品は、ものすごく悪いものだと山崎元さんが書いていたのですが、絶対にやめたほうがいいのでしょうか?」とか「山崎元さんって、なんか怖そう」というような言葉を聞く機会がけっこうあります。
いやいや、実際にお会いして会話をすれば分かると思いますが、山崎さんはメッチャ優しくて謙虚なおじさんですよ。
強い相手やプロに対しては手厳しいのですが、そうでない相手(例えば個人投資家など)には驚くほど腰が低くてフレンドリーです。
投資イベント等で見かけたら、恐からずに話しかけてみましょう!
◎山崎節の最小公倍数
さて、今回の新書ですが、基本的には、山崎さんのこれまでの数々の主張や本のエッセンスを最小公倍数的にスリム化してまとめたものです。
お金の正体とはいったい何なのか、ということから始まり、職場選びや独立の話など(12回の転職経験持つ山崎さんらしい)キャリアの話もしっかりと盛り込まれていました。
・良い借金と悪い借金
・保険とは損な賭け
・家を買うリスク
・人生設計の基本公式
・資産の取り崩し方
などなど、様々な角度からお金の話を簡潔に展開します。
もちろん、専門分野たる「お金の運用」についての山崎節も健在です。自分の判断力を過信するな!お金の運用に目的や目標額など不要だ!ドルコスト平均法は気休めだ!などお馴染みの内容や地雷リストの公開に加えて、つみたてNISAやiDeCoなどの最新情報も漏らしてはいません。
この本の中で山崎さんは、投資の本質は、
・自分の持っているお金を経済の生産的な活動に参加させて、お金自身にお金を稼がせること
・リスクを取ったことによって追加される価値(リスク・プレミアム)をなるべくたくさん、長期にわたって上手にためこむこと
と書いています。
具体的には、ずっとインデックス投資しとけや!ということになるのですが(参考→インデックス投資とは)、リターンの源泉は「経済成長」ではなく「資本市場」だと断言しているところは、へぇ~!と思ってしまいました。
このあたりはマニアにも読み応えがある部分かもしれません。
また、仮想通貨やAIについても触れていて、割合確実なものとして、簡単な近未来予想なんかもしています。
◎特に新社会人くらいにオススメかな
よく読んでみると、(山崎さんにしては)色々な意味でやさしい部分も見られる一冊でしたが、既に同氏の本を読み込んでいる人にとってはほとんど既知の内容だと思います。
いよいよこれから自分だけの裁量でリアルにお金の問題に直面する(まだ山崎さんの著書を読んだことのない)新社会人あたりに是非ともオススメしたいと思える一冊でした。
その世代のご子息やご息女をお持ちのお父さんお母さん!お子さんに一冊プレゼントしてみてはいかがでしょうか?
もちろん高校生くらいにもオススメ。分量的にも200ページくらいなので、サクッといけちゃうと思いまっせ。
◎投資の重要性
この本の中で、山崎さんは、経済的に豊かな人生を送るために大切だと思う要素を重要度の順に挙げると、
1.働いてお金を稼ぐこと
2.お金を貯めること
3.住居
4.生命保険
5.自家用車
であるとし、お金の運用や投資の巧拙は6番目くらいであり、決定的な要素ではないと述べていました。
・・それがご自身の専門分野なのに、ぶっちゃけますな。さすがです。
そういえば、以前に私が書いた当ブログのエッセンス記事※も、なんとなく同じようなテイストに仕上がっているのですが、ふと「ああ、やっぱり自分は山崎さんの影響をかなり受けているんだなぁ……」なーんて思ってしまいました。
【※参考記事→我が子に伝えたい5つの大切なお金のこと】

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