2013
Jun
21
銀行の営業が親戚のおばさんに、ボッタクリの投資信託を…
以前、私の親戚のおばさんは、メインバンクとして利用している某メガバンクの訪問営業を受けて、なんにも分からないままに毎月分配型の外債投資信託(申込手数料がっつり・信託報酬たっぷり)を買わされてしまったそうです。
それから数年後、メガバンクの営業マン(このときは女性だったらしいので営業レディでしょうか)は、再び、おばさんの家を訪れて「現在、大変な損をさせてしまっていて申し訳ないので、今度は間違いのない投資信託をお勧めいたします!」と言いました。
その言葉に感動した(騙された)おばさんは、保有していた毎月分配型の外債ファンドを売り、今度はもっとへんちくりんな通貨選択型のハイイールド外債投資信託(申込手数料モリモリ・信託報酬ボリューム満点)を買わされたそうです(焼畑農業式営業ってやつですね)。
私がおばさんから相談を受けたのは、その段階でした。
それから数年後、メガバンクの営業マン(このときは女性だったらしいので営業レディでしょうか)は、再び、おばさんの家を訪れて「現在、大変な損をさせてしまっていて申し訳ないので、今度は間違いのない投資信託をお勧めいたします!」と言いました。
その言葉に感動した(騙された)おばさんは、保有していた毎月分配型の外債ファンドを売り、今度はもっとへんちくりんな通貨選択型のハイイールド外債投資信託(申込手数料モリモリ・信託報酬ボリューム満点)を買わされたそうです(焼畑農業式営業ってやつですね)。
私がおばさんから相談を受けたのは、その段階でした。
◎あなたのために、特別な商品プランを!だと??
実に不愉快な話です。
その某メガバンクは、おばさんがメインバンクとして利用している銀行だったので、当然、おばさんのお財布事情を完全に把握したうえで、カモっているのです。
金融商品に対してなんの免疫も持っていないおばさんは、自分の子供くらいの年齢の営業レディに、金融商品を保有しないことのリスクと、儲かった場合の極端なパターンを提示されたあとに「あなたのために、特別な商品プランをご提案いたしますね」などと言われて、簡単にヤラれてしまったのでしょう。
もちろん、金融リテラシーのないおばさんにも責任はありますが、おばさんから相談を受けた私は、その商品を売りつけた担当者に電話をかけました。
そして、
「おどれ、高齢者の無知につけこんで、ボッタクリ商品を売りつけやがって、ゴラァっ!恥を知れ!このワラジムシ野郎!!」
という意味のことを、とても丁寧な言葉で受話口に送り込みました。
ところが担当者は、ポカーンした様子でした。
「ワタクシなにか悪いことでもしてしまったのでしょうか?」と、本当に心の底から思っているようなのです。
◎販売員の金融知識は素人レベル
私もちょっと意地悪く、投資に関する基本的な知識や他の金融商品についての質問をしてみたのですが、その担当者の知識は素人に毛が生えたようなものでした。いや、完全に素人と言ってもよいと思えるレベルでした。
おばさんが売りつけられた投資信託と同じようなアセットクラスに投資できる投資信託でも、他社には申込手数料(販売手数料)が無料で信託報酬も3分の1程度の商品があることを指摘しても、そのことに心底驚いているようでした。
ノーロード(申込手数料無料)の商品があることさえ知らない様子です。もちろん、そういうフリをしている可能性もあるにはありますが、そうは思えませんでした(私も元はバリバリの営業マンです)。
この傾向は、私の親に銀行が投資信託の営業をかけてきたとき、これまた私が出て行って撃退したときにも感じました(数回あります)。
また、銀行の窓口で金融商品を販売している若い知人が数人いるので、彼らにそれとなくその話題を振ったときにも、金融や他社商品についての無知さを感じたことがあります。
末端で販売している人間は(たとえメガバンクであっても)、しっかりとした知識を持っていることが少なく、ボッタクリ商品を売りつけていても、自分では良い行いをしていると洗脳されていることが多いのかもしれません。おそらく、彼らは良かれと思ってやっているのです。カルト教団においても、末端信者は、ただひたすら教義を深く信仰しているだけの素直ないい人が多いことと似ています。
あるときなんか、販売員が「私もこの商品を買っています!毎月5万円をこの投資信託につぎ込んでいるんですよ!!」などと小鼻を膨らませながら言っていたので、私が「だったら、こっち商品に買い換えれば、ほぼ同じ内容で信託報酬は3分の1になります。販売手数料は無料だし」と勧めたら、ガチで驚いているように見えたので、さらに調子乗って「どうせなら他のアセットクラスにも分散投資したほうがいいですよ。それが面倒なら、例えばセゾン投信
◎これはバイオハザードや!
しかしながら、常時財布の中身を覗いている銀行は、何度打たれても立ち上がる「あしたのジョー」の矢吹丈並みのチャレンジャー精神で、何度撃退しても洗脳された無知な刺客を送り込んできては、私の親や高齢者層の親戚に、過剰な年金保険・他国通貨建ての債券・怪しい仕組み預金などを勧めてきます(つい先日もありました)。もはやバイオハザード状態です。
銀行から何かを勧められたら必ず私に相談するようにとは言っているのですが、親やおばさんにとっては、銀行員との接点が社会との数少ない貴重な交流の機会だったりするのかもしれません。
(おばさんは、私の独身時代には、「この前の銀行員のお嬢さん、いいコだったわよ。会ってみる?」などと交際を斡旋するくらいの勢いだったことさえもあります。そして、その言葉に私の心が揺らいだことも・・)
んまぁ、私も営業職をやっていたことがあるので、彼らの気持ちやそうせざるを得ないシステムは分かるし、ボッタくられる人がいてこそお金が回って景気は良くなるとの解釈もできます。
それから、大きな声では言えませんが、ボッタクリ投信で稼いでいるからこそ、運用会社や販売会社は利幅の少ない低コストのインデックス投信を販売できるという側面もあると思います(銀行窓販の場合はあんまり関係ないかもしれませんが)。
この世はジレンマだらけですな。
・・んでも、私の目の届く範囲の身内へのボッタクリ営業は、バイオハザードのゲームだと思って、今後も撃退を続ける所存であります。
《続編→許せん!!親戚のおばさんに再び銀行の魔の手が…》
↑よりパワーアップしています。

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