『“税金ゼロ"の資産運用革命 つみたてNISA、イデコで超効率投資』(田村正之著)を読んだ感想・レビュー

日本経済新聞の記者さん(紙面解説委員兼編集委員)であり、上級ファイナンシャルプランナーでもある田村正之氏が、NISA(小額投資非課税制度)とDC(確定拠出年金)に関する最新本を出版しました。




この本では、NISAは今年からスタートした「つみたてNISA」、DCは昨年からほぼすべての現役世代が利用できるようになった個人型の「iDeCo(イデコ)」の解説に力点を置いています。

著者の田村正之さんからいただいて読みました(恐縮にござりまする)。



◎内容の濃ゆい一冊


つみたてNISAやイデコだけでなく、一般NISAや企業型確定拠出年金、さらに国民年金基金や小規模企業共済、財形貯蓄など、税制優遇のある制度を次々に取り上げて、それぞれのメリットやデメリットを解説しています。随所に著者の鋭い私見も交えてあり、かなり踏み込んだ内容でした。

例えば、2014年から一般NISAを始めた人は、いよいよロールオーバーするかどうかを決断する時期が迫っているわけですが、それについても様々な損益状況パターンを例示して徹底解説してくれます。

つみたてNISAとイデコについては、多くの人が疑問に思いそうなところから細かいところまで、Q&A方式で分かりやすくまとめてあります。

また、制度を通じて行うことになる運用(投資)に関する部分も、原理原則はもちろん、具体的な金融機関名や商品名を挙げてリアルに記述しています。

さらに、リバランスや購買力平価、積み立て投資(ドルコスト平均法)そのものの解説なども漏らさずしっかり書いてありました。



◎ゲームの攻略本みたいな感じかも


個人型確定拠出年金(iDeCo=イデコ)の給付、つまり受給方法を工夫することで税金のかかり具合に大きな違いが出ることを力説している章を読んでいると、なんだか難しいゲームの攻略本を読んでいるような気分になってきます。

まさに業界を知り尽くした「通」による税制優遇特集本ですな。

現状の税制を理解し、各制度のクセを見抜いて、自分が活用できそうなものを使い倒すためのヒントに溢れた本だといえるでしょう。

また、投資信託の実質コストとはなにか?というような話にも踏み込み、信託報酬(運用管理費用)の4倍くらいの実質コストになっている投資信託を実名でピックアップするなど、マニアの喜びそうな内容も盛り沢山。

投信の成績と投信保有者の平均損益はイコールにはならない、というような田村さんお得意の話もデータ付きで載っています。

イデコと比較して、民間の個人年金をバッサリ切るところなんかも痛快です。

・・何カ所か誤植と思われるところがあり、(初版本の場合は)それを探すゲームの様な楽しみ方もできますよ。



◎ややマニア向けか


かなり痒いところにまで手の届いた一冊なので、もしかしたら初心者さんには少々難しいかもしれません。

「投資なんて全く分からないよ。にーさ?いでこ?なにそれ?」というようなレベルのごく普通の人に手渡すには、ちょっとハードルが高いような気がしました。

一方、「とりあえず投資を始めたけど、これでいいのかな」とか「大きい声じゃ言えないけど、NISAとかイデコの細かいところまでは知らないんだよねえ」なーんて思っている人や、「勢いで投資ブログを書き始めたけど、正直あんまり分かってないんだよなぁ」というような人にはビンゴな本だと思います。

ド素人さんよりも、普段、当ブログを読んでくださっているような方にこそオススメだと思いました。

これを読んで、「知ってることばっかりじゃん!」と思えるような人は、けっこうなマニアでしょう(自分のマニア度チェックに使えるかもしれません)。


・・最後の章の、そのまた最後に、米国の景気循環から考えると「我慢の時期(景気後退)」はいつきてもおかしくない、と書いてあります。そして、そのきっかけは金利がカギになるだろうとありましたが、ここ最近のマーケットの動きを見ていると、ひょっとしたら予言が的中するような雰囲気もあります(もちろん、先のことは分かりませんが)。

ただし、著者は「それでも続けることが大切」だと説いています。うん、私も同感。

長期・国際分散・つみたて・インデックス投資を低コストで続ければ、それなりの資産を築ける可能性が高くなるであろうことの根拠も、この本には当然みっちりと書いてありまっせ。


《関連参考記事》
「つみたてNISA」ってなんだ?
確定拠出年金ってなによ?
インデックス投資を成功させるための3つのポイント



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子供の頃は、一日に800匹以上のバッタを捕まえるような虫とり少年でした。また、歩行中にはすべての家の「ピンポン」を必ず押すようないたずら小僧でもありました。今はただのザコです。

※好きなものは、歴史・格闘技(実践も観戦も)・筋トレなど

※小説も書いてます→『迫力』



自分の全資産を「円」のみで保有していること(何もしないこと)は、それなりのリスクを伴う集中投資に近いものだと解釈して、私は購買力維持や資産形成を目的に、資産の一部を世界中の株式や債券などの保有にあてています。

約13年前から、なるべく手間とコストをかけずに実践している投資方法を、いつか我が子に伝えるかもしれないので、そのための備忘録を書いておくことにしました。

投資の実践といっても、ひと月に一度の自動積立と、たまにやるリバランスくらいですが…



※当ブログのエッセンスをまとめた記事はこちら

我が子に伝えたい5つの大切なお金のこと


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