2013
Jun
14
バンガード社(米国大手投資信託会社)は日本人のことなんて眼中にない
米国ペンシルバニア州に本社を置バンガード社という投資信託会社のことはご存知でしょうか。
1976年に世界で初めて個人投資家向けのインデックスファンド販売を行った世界最大級の投信会社です。
バンガード社では「適正コスト」と表現しているようですが、日本の類似金融商品よりも極めて低いコストで商品(サービス?)を提供しており、米国の投資信託業界では、インデックス運用商品の4割以上のシェアを持っています。
仕組みも商品も素晴しい会社なのですが、このバンガード社、日本の個人投資家のことなんてほとんど眼中にはありません。
1976年に世界で初めて個人投資家向けのインデックスファンド販売を行った世界最大級の投信会社です。
バンガード社では「適正コスト」と表現しているようですが、日本の類似金融商品よりも極めて低いコストで商品(サービス?)を提供しており、米国の投資信託業界では、インデックス運用商品の4割以上のシェアを持っています。
仕組みも商品も素晴しい会社なのですが、このバンガード社、日本の個人投資家のことなんてほとんど眼中にはありません。
◎アメリカ人によるアメリカ人のための会社
バンガード社のすべての商品は、基本的にはアメリカで暮らすアメリカ人のための金融商品として作られています。ファンド保有者が間接的にバンガード社の株主となる仕組みなので、圧倒的多数派のアメリカ人のために突き進むのは当たり前のことでしょう。
しかしながら、それなのに、それなのにも関わらず、ETFなどのバンガード社商品は、手数料や税制のデメリットを考慮しても、日本の類似金融商品よりも明らかに「安くて品質の良い商品」なのです。
なんか、くやしくありませんか??
アメリカに住むアメリカ人のために作られた金融商品なのに、日本人にとっても、国内で購入できる類似商品よりも良いと思える商品なのです。
・・い、いや、くやしいというか羨ましいだけなのですが。。
◎結局は需要と買い手のリテラシーか・・
当然、「日本で作られている国産の金融商品はどうなっとるんじゃい!」※1と思うわけですが、そのことを考えると、「それは、お前らのせいだ!」とブーメランのように答えが返ってくる気がします。
つまり、「多くの日本人が、バンガード社のような仕組みで、バンガード社のような商品を作る会社が存続できるくらいに、商品選定のリテラシーを持っていれば、そのような会社がとっくにできているはずだ」と。
金融機関の商品の売り方・情報の見せ方にも問題はあると思いますが、日本にバンガード社のような会社ができるか否かは、結局、買い手のリテラシーと需要のような気がします。
(通貨選択型ファンドやら、テーマ型ファンドやら、毎月分配型ファンドの再投資やらを金融機関が勧めて、それを買い手が嬉々として買っているようでは…)
◎日本にだってできるはず!
金融商品に限らず、海外で生産されるものには、その輸送コストなどの中間手数料を含めても、国産品よりも安くて良いものはたくさんあります。
ただし、金融商品は利益さえ出せれば(買う人さえいれば)、理論的には国産のものをより良い商品(サービス?)にすることは難しくはないはずです。
セゾン投信
それとも、「日本のバンガード」と呼ばれるような純国産品を提供する会社が誕生するのでしょうか?
(参考記事→セゾン投信を投資初心者にオススメする理由)
そのような日が来たらいいなぁと、ふと思ったので記事にしてみました。
戯言、失礼しました。。
ちょっと話はズレますが、なんか似たような話で・・
インデックス投資家のバイブルとも呼ばれる『ウォール街のランダム・ウォーカー』や『敗者のゲーム』も、アメリカ人がアメリカ人のために書いた本なので、彼らには世界の時価総額の多くを占める米国企業の株式や米国債券に為替リスクがない点などを考慮したうえで、日本人の我々は自分の資産運用に最適化させるべき部分があることも忘れないようにしたいものです。
※1 日本にも低コストのインデックスファンドやETFなどの商品が販売され始めていますが、その規模や安定感が作り出すクオリティーは未だバンガード社に及ばないように思えます。しかしながら、そのように簡単には儲からないであろう商品を開発し、普及に努めている現場の方々には頭の下がる思いです。

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