2017
Aug
05
「為替ヘッジあり」の投資信託って、「為替ヘッジなし」とどう違うの?
読者さんから以下のようなご質問をいただきました。
==(質問メール一部抜粋)==
「為替ヘッジあり」のバランスファンドがあるのですが、それは「ヘッジなし」と比較してどのような違いがあるのか、いまいちよくわかりません。
==(以上)==
ふむふむ。
投資にまつわる話なんて、ただでさえマニアックでややこしいことが多いのに、「為替ヘッジ」とか言われると余計に分かりにくくなってしまいますよね。
また、選択肢が増えると、同時に悩みが増えてしまうのもよく分かります。
・・かなり大雑把かつ、個人的な考えを多分に含んではいますが、簡単に回答してみます。
==(質問メール一部抜粋)==
「為替ヘッジあり」のバランスファンドがあるのですが、それは「ヘッジなし」と比較してどのような違いがあるのか、いまいちよくわかりません。
==(以上)==
ふむふむ。
投資にまつわる話なんて、ただでさえマニアックでややこしいことが多いのに、「為替ヘッジ」とか言われると余計に分かりにくくなってしまいますよね。
また、選択肢が増えると、同時に悩みが増えてしまうのもよく分かります。
・・かなり大雑把かつ、個人的な考えを多分に含んではいますが、簡単に回答してみます。
◎「為替ヘッジあり」だとリスクが下がる
為替ヘッジありのファンドとは、為替変動の影響を避けるように設計された投資信託のことです。
円建て(日本円で売買でき、残高も円で表示される)の投資信託であっても、海外の株式や債券に投資するものであれば、間接的に現地の通貨で投資していることになります。なので、円高になればその投資信託の基準価額は下がるし、円安になれば上がります。
ところが、「為替ヘッジあり」の投資信託だと、円高になっても基準価額は下がらないし、円安になっても上がりません。為替変動の影響を排除して、純粋に投資先の外国株式や外国債券などの価格変動そのものに連動するように設計されます※。
簡単に言えば、「為替ヘッジあり」は「為替ヘッジなし」と比べてリスクが低い(大儲けや大損をしにくい)ということです。
※国内資産に対する為替ヘッジ商品というのはありません。そもそも為替リスクがありませんから。
◎リスクは下がるけど…
ただし、為替ヘッジをするにはコストがかかりますし※、「日本円が心配だから“円安リスク”に備えて外国資産に投資しておきたい」というような場合は、その意味がかなり薄れてしまうことにもなります。
また、直接的な為替リスクはこのヘッジでほぼ回避できますが、間接的な為替リスク、つまり「円高になると日本株インデックスが下がる」というようなリスクまでを回避できるわけではありません。
ちなみに私は為替ヘッジタイプの投資信託を今のところ利用していません。為替リスクは、トータルなリスク資産と無リスク資産の比率をコントロールすることで調整すればいいと考えているからです。
んでも、為替ヘッジ型のバランスファンドを使って、トータルなリスクを下げるという戦略もアリだとは思いますよ(今後、為替が円高に向かうと考えている人が利用するのもアリかも)。
※為替のヘッジコストについては、モヒカン先生が詳しい解説記事(為替ヘッジにかかる為替ヘッジコスト 金利差だけでは決まらないコストの仕組み)を書いています(ただ、かなりマニアックかつ複雑な話なので、無理して理解する必要はないでしょう)。
◎明らかな間違いでなければ好きなようにやろうや
・・とまあ、ゴチャゴチャ書きましたが、為替リスクを避けたいなら「為替ヘッジあり」を選べばいいでしょう。
いただいたメールでは、「為替ヘッジありのバランスファンド」に関する質問だったのですが、この話はバランスファンドであろうと、その他のファンドであろうと同じなので、一般論として書きました(バランスファンドの場合は、ファンド内の投資先の外国資産部分(の一部もしくは全部)に為替ヘッジがなされています)。
いつも書いていることですが、個人における資産形成のための投資は、明らかな間違いでなければ、各自好きなようにやればいいっすよね。
【関連記事→為替ヘッジつき外国資産ファンドをどう考えるか】

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