2013
May
10
私のアセットアロケーション(リスク資産管理方法)【アセットアロケーションの決め方・その8】
面白くもない記事シリーズを長文で引っ張ったのに、幼稚で突っ込みどころ満載のアセットアロケーションとポートフォリオ※1を公開するのは大変お恥ずかしいのですが、これも個人的な備忘録であるということでご勘弁ください。
前回の記事や前々回の記事で書いてきたように、株式を主力に低コストで分散投資することは大切ですが、私はそれ以上に手間をかけずシンプルに管理することを優先的に考えることにしました。
前回の記事や前々回の記事で書いてきたように、株式を主力に低コストで分散投資することは大切ですが、私はそれ以上に手間をかけずシンプルに管理することを優先的に考えることにしました。
◎自分の性格までは変えられないから・・
しかし、頭の中で優先順位を変えようと思っても、安いモノが好きで、ゴチャゴチャ考えることが好きで、自信過剰な自分の性格まで変えることはできません。
だから、そのときの気分で簡単にアセットアロケーションをいじくることができない管理方法を採用することにしました。
つまり、低コストと分散にこだわって様々なファンドのアセットクラスの最低コスト商品(国内外ETFを含む)をバラで保有していると、私には色々と考えたりいじくる余地がありすぎるので、もうバランスファンドにしちゃえ!ということです。
◎自分なりの資産管理方法
欲望のコントロールは難しいものです。
人それぞれの性格にもよるでしょうが、禁酒・禁煙・禁ゲーム・禁甘いもの(ダイエット)・禁○○(○○に代入する言葉と文字数はご自由にどうぞ!)……どれも簡単ではありませんよね。
孫子の兵法ではありませんが、欲望という強敵との戦いには、戦う前から負けないシステムをつくっておくことが肝要です。
例えば、ダイエットで、甘いものを食べないようにしようと思うなら、甘いものを家に置いていてはいけません。10個のドーナツが家にあるのに、「一日1個だけ」なんてルールを守るのは(少なくとも私には)無理です。
とにかく、アセットアロケーションをちょろちょろといじくりたくなる私の欲望はアンコントローラブルでした。
その欲望を遮断するには、いじくりたくてもいじくることができない状況を作り出す必要があったのです(キチンと自己管理できる人なら、そんな状況を作る必要はないと思いますが)。
しかし同時に、ある程度長いことマーケットに居続けて多少は私も自制が利くようになってきたので、少しはアセットアロケーションをいじくる余地も残しておきたいと考えました。(余地を残したのには、ズバリと気に入ったアセットアロケーションのバランスファンドが見つからなかったことも影響しています。)
そこで、以下のようにして、個人的にはスッキリしました。
◇アセットアロケーション(リスク資産配分)
・国内株式:10%
・先進国株式:20%
・新興国株式:20%
・国内債券:10%
・先進国債券:10%
・新興国債券:10%
・国内リート:10%
・海外リート:10%
◇ポートフォリオ(具体的金融商品)
・eMAXISバランス(8資産均等型)※2
・SMTグローバル株式インデックス
・野村インデックスF・新興国株式
※上記3ファンドを毎月8対1対1の割合で自動買付
※資産配分は現在も変えていませんが、金融商品はより低コストなものに変えています(2019年9月現在)
※参考記事→eMAXISバランス(8資産均等型)について
◎手出しできることと、できないことを事前に決める
バランスファンドに個別のアセットファンドを組み合わせることで、全体の2割くらいはコントロール可能にすることにしました(株式を主力にしておきたい、という考えもありました)。
既存の商品を利用して、手出しできることと、手出しできないことがある環境を自分なりに作ったのです(「作ったのです」なんていうほどたいしたことではないですが)。
どうせバランスファンドをメインにするなら、分散を考慮するとなるべく多くのアセットクラスがあった方がお得感があります(4資産より8資産みたいな)。効率フロンティアは一応考えますが、けっこうテキトーです。リートや外国債券の保有※3について悩むところもありますが、まあそこは分散を重視して、自分の最大公約数的にはOKです。
基本的には、積立以外の売買はしませんが、株式比率などをコントロールすることで、波に乗ったり(順張り)、網を張ったり(逆張り)できる環境だけは残しました。
これをシリーズその5で書いたように、無リスク資産との比率をコントロールしながら管理することにしています。(シリーズその1で、NOMURA-BPI総合に連動するインデックスファンドをリスク資産に分類した最大の理由は、それがバランスファンドに含まれているので、そうした方が管理しやすいというだけのお粗末なものだったのです……お恥ずかしい。)
(ま、他にも多少の金融商品があったりもするのですが、その話にはここでは触れません。リアルでお会いしてグダグダ語る機会でもあれば語り合いましょう。)
◎自分でもツッコミどころはあるけど・・
思考や実践の経過をまとめると、
任意のアセットアロケーションの自動リバランス機能付き低コスト無分配バランスファンドがあれば最高→そんなものはない
→最低コストの個別ファンド(国内外ETF含む)の組み合わせ→面倒くさいし、自分の性格上、いじくる余地が大きすぎる
→既存バランスファンド一本→ちょっと物足りないし、しっくりこない→じゃあ、こうしよう
ってなカンジです。
多くの金融商品を保有していることを手間と感じるか否かは、人によって異なるでしょうが、個人的にはなるべく少なくスッキリさせることも重要でした。
また、運用記録をつけることにも面倒臭さを感じていたので、一つの証券会社で管理できて、過去の成績を振り返るときも、メインの積立ファンドの成績だけを見れば大体分かるというのも魅力的でした。
この選択に関して、ツッコミどころが満載なのは十二分に承知しています。自分自身でもツッコミたいところがありまくりですから。
「それだけに任せきれることがバランスファンド最大のメリットなのに、そこに個別ファンドを付け足すなんてお前はアホか!?コストにこだわるんじゃなかったんかい?!」などと、もう一人の自分が言っています。
あなたがおかしいと思う点は、おそらく私もおかしいと思っています。しかしながら、性格上の癖を考えると自分にはこれが最適解であると考えています(今のところ)。
自分でも、愚かで煮えきらず、非合理的な決断だとは思っているのですが、自分なりの最大公約数は自分にしか分かりません。
合理的な決断ではないと自分でも認識しているという点をもって、ご勘弁願えますでしょうか。。
◎未来のことは分からないから、自己責任で!
未来が分からない以上、どのようなアセットアロケーションが将来好成績を残すのかは全く分かりません※4。リスク資産り崩しの時期の相場環境によっても、ずいぶん変わってくるでしょう。
あれこれアセットアロケーションをいじったり、低コストの商品が出る度に保有ファンドを売却して乗り換えたりしながら、長期的に見て低コストバランスファンドに勝つことは、ひょっとしたらアクティブファンドがインデックスファンドに勝つことくらい難しかったりするかもしれません。
資産運用の結果なんて、運の要素がとても大きいのです。
(山崎元さんが「“運”を用いると書いて“運用”だ」とよく言っていますよね。)
もちろん、運用コストを抑えて、確率的にはなるべく負けにくく合理的な選択をしたいと思っていますが、多少非合理的なことを自分で理解し、納得して決断したのなら、どんな結果でも受け入れることができます、私には。
アセットアロケーションなんて自己責任を前提としたうえで、最終的には「えいや!」と決めるものだと思っています。
自分で書いていても思います。私はなんて偏屈で理屈っぽいのだろう、と。
しかも、その理屈はほとんど屁理屈だという。。
つづく
「アセットアロケーションの変遷(その1・リーマンショックのナイアガラっぷり)【アセットアロケーションの決め方・その9】」へ
(ここまでの記事で、投資を始めてから現在に至るリスク資産管理の思考経過は書いてきたのですが、肝心の資産配分のパーセンテージの変化には触れていなかったので、次回はシリーズ番外編として、そのことを書きます。)
※1 私の場合、「アセットアロケーション」には、生活防衛資金などの無リスク資産は含んでいません。そして「ポートフォリオ」とは、具体的金融商品とその配分を表す言葉として使っています。また、このブログ内で使う「リスク資産」や「無リスク資産」などの言葉についても、自分なりに定義しています。このあたりの「言葉づかい」は各投資家やブロガーによって微妙に異なる場合があるので、他人の公開情報を見るときは多少の注意が必要だと思っています。
※2 この投資信託には、国内株式1,689銘柄・国内債券681銘柄・国内リート36銘柄・先進国株式1,283銘柄・先進国債券622銘柄・先進国リート232銘柄・新興国株式790銘柄・新興国債券129銘柄という、驚くほどたくさんの銘柄がパッケージ化されていて、なんと月々500円から積立投資可能です(2012年12月末時点)。
→参考記事:eMAXISバランス(8資産均等型)について
※3 外国債券をアセットアロケーションに含めることについての自分なりの見解は、別の機会に記事します。
(参考記事→外国債券について 2013年6月7日)
※4 過去のデータにのみ基づいてアセットアロケーションを効率フロンティアに乗せようとすると、新興国債券と国内債券のみの配分がそこに乗った時期もありました。
(投資判断は自己責任においてお願いします。)

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