半沢直樹の上司たちも恐れる、あの金融庁が俺たちの意見を求めてるぞ!
いわゆるパブリックコメント募集ってやつですね。
顧客本位の業務運営に関する原則(案)
詳しくは上記リンク先(金融庁公式HP該当ページ)をご参照いただきたいのですが、まあ簡単に言うと、
おまえらパンピーがぼったくられずに安心して資産形成できるよう銀行とか証券会社へプレッシャーをかけてやるから、言いたいことがあったら言ってくれい! 他にも何か希望とかあれば聞くぞ~!
というようなものだと私は理解しています。
せっかくの機会なので、日本の金融機関の在り方や資産形成手段のシステムなどについて、何か言いたいことのある方は意見を言って(書いて)みるといいかもしれませんね。
ただし、氏名・職業・住所を明記しての具申であり、開示請求があった場合は、氏名と意見が開示されます。氏名開示の際、匿名を希望することも可能なようですが、やはり(当たり前のことではあるものの)、それなりの根拠と責任を持った意見が必要でしょう。
郵便・ファックスの他、ウェブサイトからの記入も可能なようですよ。
・・そういえば私も以前、某大手メガバンクに親戚がヤラれて、憤慨した思い出がふと頭をよぎります。
【参考記事→銀行の営業が親戚のおばさんに、ボッタクリの投資信託を…】
最近の金融庁は、庶民の立場に立って日本の金融をリードしていく姿勢を明確にしていて、非常に好感が持てますよね。
つい先日も、個人投資家のボランティア的イベントである「投信ブロガーが選ぶ! Fund of the Year 2016」の表彰式に、なんと長官である森信親氏が以下のようなメッセージを寄せたくらいですから。
「投信ブロガーが選ぶ!Fund of the Year 2016」の開催によせて
「投信ブロガーが選ぶ!Fund of the Year 2016」の開催にあたり一言ご挨拶を申し上げます。
皆様もご存知のとおり、日本の家計金融資産は、現在では1,700兆円を超えるに至りました。
我が国において高齢化や人口の減少が進む中、長年にわたり蓄積された資産を安定的に増やしていくことは、より重要な課題となっています。
しかし、現状では、かつてない低金利の中にありながら、家計金融資産の過半が預金に置かれており、そこから得られるリターンは極めて低い状況です。
なぜ日本人の間で投資による資産形成が普及していないのかを考えてみると、その理由のひとつに、「投資の成功体験」が広く共有されてこなかったこと、が挙げられると思います。
その背景には、金融商品を提供する金融機関が、手数料収入の獲得を重視するあまり、そのときどきの流行に乗ったテーマ型で売りやすい投資信託や過度に仕組みが複雑な商品の組成・販売に注力し、かつ、そうした商品の短期・回転売買を勧めてきたことなどがあるのではないでしょうか。
しかし、プロの投資家ではない個人がそうした商品の売買のタイミングを見極めることは難しいことです。また、仮にうまくタイミングが合って値上がりしたとしても、そこから高い手数料を支払っていては、満足のいく投資リターンは期待できません。
むしろ、積立により投資の時間軸を分散させつつ、良質で投資対象が分散された投資信託への投資を長期に継続していくことが、成功体験につながるのではないでしょうか。
金融庁では、家計の安定的な資産形成に資するため、投資リテラシーの向上や「つみたてNISA」の創設・普及を通じて少額からの長期・積立・分散投資を後押しするとともに、金融機関に対しては、顧客本位の業務運営、いわゆるフィデューシャリ―・デューティーの確立・定着を図るべく、取組みを進めていきます。
また、金融機関の行動や組成・販売する商品を顧客にとってより見えやすく、わかりやすくすることで、投資商品の質や金融機関の取組みが顧客から正当に評価され、より良い商品や取組みが自ずと顧客に選択されていくメカニズムを構築していきたいと考えています。
同時に、良質な投資商品を普及させる上で、投資家自身が投資信託の質の向上に向けた取組みを進めていくことは、とても有意義だと考えます。皆様には、投資を行う顧客の目線に立って、投資商品を客観的・公平に評価し、広く発信していく運動を更に深化させていただければ幸いです。
最後になりましたが、「投信ブロガーが選ぶ!Fund of the Year」の益々のご発展を祈念いたしますとともに、今後とも、金融行政に対し、個人投資家の皆様からの忌憚なきご意見を頂戴できますよう、この場を借りてお願い申し上げ、私からの挨拶とさせていただきます。
2017年1月14日
金融庁長官 森 信親
(イベント公式ページより)
※ひとくちに金融庁と言っても、様々な課(部署)があり、あのテレビドラマの『半沢直樹』に出てきたようなことをしている人たちばかりではありません。ってか、まあ、あれはそもそもフィクションですけど。

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