2016
Oct
07
『一番やさしい! 一番くわしい! 個人型確定拠出年金iDeCo(イデコ)活用入門』 (竹川美奈子著)を読んだ感想・レビュー
「iDeCo(イデコ)」なる愛称を持つ、個人型の確定拠出年金の入門指南本です(ダイヤモンド社より昨日出版)。

早速読んでみました。
iDeCo(イデコ)関連本としては、これが一番分かりやすいかも……と思いました。
まさに、「やさしい」個人型確定拠出年金の解説本でしたよ。

早速読んでみました。
iDeCo(イデコ)関連本としては、これが一番分かりやすいかも……と思いました。
まさに、「やさしい」個人型確定拠出年金の解説本でしたよ。
◎半年くらい前にも同氏の書評を書きましたが・・
竹川美奈子さんは、「投資信託にだまされるな!」シリーズなどの著者として有名なファイナンシャルジャーナリストです。
丁寧で真面目な内容の本を書いて、「普通の人が投資によって資産形成をするには、どのようにすればいいのか」をやさしく啓蒙し続けている人、という印象を私は持っています。
今年の2月にも『臆病な人でもうまくいく投資法 お金の悩みから解放された11人の投信投資家の話』の著者として、当ブログで紹介しました。
【参考記事→『臆病な人でもうまくいく投資法 お金の悩みから解放された11人の投信投資家の話』(竹川美奈子著)を読みました(感想・レビュー)】
◎そもそも確定拠出年金とは
確定拠出年金とは、2001年からスタートした老後資金の自己責任運用制度ですね。
超簡単にいうと、自由にカスタマイズできる「自分年金」みたいなものです。
この本では、その個人型を「節税しながら老後資金を準備できる制度」と表現しています。
確定拠出年金(DC制度)の特徴や企業型と個人型の違いなどは、当ブログでも一本の記事にまとめたことがあるので、ご存知ない方は下のリンク先記事をご参照ください(もちろん、私のブログ記事なんかよりも、今回紹介している本のほうが分かりやすくまとめてありますが・・)。
【参考記事→確定拠出年金ってなによ?…メリット・デメリット・注意点は?…企業型と個人型の違いやオススメの証券会社は?】
◎知らなきゃ損する税制メリット
さて、今回、竹川さんは、確定拠出年金の中でも、多くの識者から「知らなきゃソンする」とまで言われている個人型(iDeCo・イデコ)について丁寧な説明をしてくれています。
詳細は著書に譲りますが、その税制メリットはガチでハンパないです。・・まさに知らないと損するレベル。
(※竹川さんが確定拠出年金について解説した前著『金融機関がぜったい教えたくない 年利15%でふやす資産運用術』が、タイトルがアレだということでけっこうゴチャゴチャ言われていましたが、見方によっては嘘ではないし、中身がまともなら、それくらいのインパクトがあるタイトルのほうがいいとさえ私は思っていました。 そして、多くの人がこのお得な制度を知るのは悪いことではないと・・)
制度が複雑で分かりにくい。それに、お金の運用だとか、金融商品選びだなんて言われてもなんか怖い……そんな印象を持っている人にこそ手にとってもらいたい本です。
税の仕組みがよく分からない人にも理解できるように、そもそも「所得控除とは?」「課税所得とは?」みたいな根っこの部分から丁寧に解説してあります。
視覚的にもその節税効果が分かるような工夫が凝らされていますよ。
◎この本の特徴
『一番やさしい! 一番くわしい! 個人型確定拠出年金iDeCo(イデコ)活用入門』 では、確定拠出年金とはなんぞや?という説明はもちろん、金融機関の選び方や、運用方法、効率的な受け取り方までが、妥協なく網羅されています。
DCの企業型と個人型、NISA(ニーサ)、そして課税口座の、それぞれの特徴の違いなどが一覧表でまとめてあり、さらにSBI証券や楽天証券
もしも20年前に積み立てを始めていたらどうなっているか…などの情報は、初心者さんにとっては「目からウロコ」かもしれません。
また、この本では、特に税制や他の年金制度などを考慮した効率的な個人型確定拠出年金の受け取り方(給付)にけっこうなページが割かれており、そこに特徴があると思います。
もちろん、今から確定拠出年金のメリットを享受できる人は、受け取り(給付)もずいぶん先になると思うので、細かい話は参考程度になってしまうかもしれません(将来の税制がどうなるか分からないので)。しかしながら、この本では、かなり多くのケースや大切なポイントを押さえてあるので、今後どこに気を配ればいいのかがよく分かるはずです。
老後資金や税制に関するトータルな理解の必要性を感じることができるだけでも、一読の価値があると思いました。
◎注意点としては
ちょっとあまりにもヨイショしすぎた気もするので、この本を読むうえでの注意点(と私が思うこと)も挙げておきます。
非常に実践的で詳しい本であり、ほぼすべての属性(自営業・各種サラリーマン・公務員など)のケースを解説しているため、自分の該当する箇所がどこなのかをキチンと見極めて読む必要があるでしょう。関係のないところまですべて理解しようとすると、かなり疲れてしまいます。
また、一応解説もありますが、おそらくページの都合上、運用方法や金融商品そのものなどに関しては、そこまで詳しくは書いてありません。「投資のこととか全然分かんないよ~!」みたいな人が読むと面食らう可能性もあります。
そもそも、かなり複雑な制度を解説する本なので、予備知識の少ない人がしっかり消化するには「個人型確定拠出年金について学ぶぞ~!」という気合いくらいは必要でしょう。
・・とまあ、ゴチャゴチャ書きましたが、ザックリいうと、知っている人だけが有利な税制を活用して、将来のための資産形成に役立てることができるイデコ(iDeCo)の、「仕組み」「手続き」「どこで何を買えばいいのか」「受け取り方」まで、ぜーんぶこの1冊で分かるようになっているってことです。
※ちなみに私はSBI証券で、個人型DC(iDeCo・イデコ)を利用するつもりです。
※ネット証券だと、他に楽天証券
※結局、最終決断はこちら→イデコ(iDeCo・個人型確定拠出年金)は楽天証券でやることにしたよ

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