2016
Sep
03
株価や為替の値動き要因を解説するニュースの信憑性…年初の株価予想も同じだよね
テレビのニュースや新聞などでは、その日(もしくは直近)の日経平均株価や外国為替相場の上げ下げの理由を解説しています。
「昨夜のニューヨーク証券取引所の影響で大きく動いた」
「短期的に売られ過ぎた反動から見直し買いが入った」
「ポジション調整により、いったん売る動きが目立った」
「原油価格が下げ止まり、その安心感で株価は上がった」
「利上げをけん制するための売買が見られた」
などなど、例を挙げればキリがないのですが、マーケットが開かれていれば必ずニュースになり、もっともらしい解説がつきます。
・・んでも、それってホントなの??って話です。
「昨夜のニューヨーク証券取引所の影響で大きく動いた」
「短期的に売られ過ぎた反動から見直し買いが入った」
「ポジション調整により、いったん売る動きが目立った」
「原油価格が下げ止まり、その安心感で株価は上がった」
「利上げをけん制するための売買が見られた」
などなど、例を挙げればキリがないのですが、マーケットが開かれていれば必ずニュースになり、もっともらしい解説がつきます。
・・んでも、それってホントなの??って話です。
◎値動きの正確な要因解説なんて無理だよね
マーケットにおける各種値動きの本当の要因なんて、あまりも複雑に入り組んでいるので、たいていは誰にも分からないものです。ましてや、一言で正確に表現することなんて無理です。
仮に正しかったとしても、それを証明することは多くの場合不可能でしょう。
参考記事→投資判断の的中は、実力なのか、運なのか?
参考記事→アベノミクスの行く末はハイパーインフレからの財政破綻?
なので、自分で投資を行うようになって、関連知識が身につき、アンテナが敏感になると、毎日のニュースで流れているマーケットの動きの要因解説に、「いったい誰が何の根拠を持って言ってるんだろう・・」なーんて疑問を持つようになったりするものです。
◎そうさ誰にも分からないのだよ
私も投資や経済についてちょっと詳しくなったと自惚れ始めた時期に、ニュースの解説について疑問を抱きツッコミを入れたくなることがよくありました。
「こんな解説、どうせ証券会社の中の暇なヤツから軽く電話取材したことを、新人記者が根拠もなく書いて、それをただ読んで流してるだけだろ!しかも用語の使い方間違ってるし・・」なーんて思ったりとか。
・・うむ、あれは投資家人生における中学校2年生くらいの時期だったのかもしれません。
だって、株価や為替の値動き要因を解説するニュースが本当に正しいのかどうかが分からないことなんて、そもそも当たり前の話です。
それは、誰もがツッコミ可能な「初歩的な揚げ足」みたいなものなのです。
しかしながら、ニュース番組で、バカ正直に「本日の日経平均株価の正しい値動き要因はよく分かりません」などと毎日同じことを連呼するワケにはいかないので、可能性が高いと思える要因を簡潔に示して、もっともらしく解説しているのでしょう。
正しいことを証明できないのと同時に、正しくないことも証明できないので、マーケットの値動き解説なんて「そういうもんさ」と割り切ったうえで、生暖かく聞いてあげるのが「大人のたしなみ」なのだと思います。オチと結末の分かっている演劇にやさしく拍手をするような紳士・淑女になればいいのです。
毎年初めに行われて、ことごとくハズれまくるものの、そのことについて真剣に怒る人はいない「プロが断言!今年の株価・為替予想!」のようなものですね。
◎投資家としての大人になりたい
手に競馬新聞を持ち、ポケットからワンカップ大関の覗いた赤ら顔のトカゲ系酔っ払いおやじの競艇予想に、マジになって反論するなんて時間の無駄です。もしも、酔っ払いトカゲおやじの競艇予想を信じて大負けしても、悪いのはトカゲおやじではなく、それを信じた自分です。
マーケットの値動き解説やプロによる株価予想も、それくらいに受け止めればいいのだと思います。
そのようなものを素直に信じてしまうのは投資家としてはまだ子供、疑いの目を持ち始めてツッコミたくなるのは投資家としては中学2年生、生暖かく見守り自分なりに受け止めて自己責任のもとで投資判断をくだせるのが投資家としての大人なのかもしれません。
もちろん私は、「ニュースなんてデタラメだから見ても意味がない」と言ってるわけではありませんよ。
ニュースを見て世の中で起こっていることを知るのは大切なことです。ただし、ニュースで流れている(書かれている)ことの事実部分と、そうでない部分(誰かの推測や仮説)を見極める目を養いたい、ということです。
ニュースを見たり新聞を読んだりして、ある現象に対する世間の反応や、さらにはメディアごとの受け止めかたの違いなどを把握してたうえで、自分の頭で考えてみるクセをつけたいものですね。
・・ちなみに私は未だ人間としても投資家としても中学3年生レベルのザコです。はい。
ただ、ザコであってもインデックス投資をしていれば、手間なく世界経済の成長の「分け前」はもらうことができます。
【参考→インデックス投資を成功させるための3つのポイント】

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