2016
Aug
11
確定拠出年金ってなによ?…メリット・デメリット・注意点は?…企業型と個人型の違いやオススメの証券会社は?
法律改正によって、ほぼすべての現役世代が(来年、2017年から)確定拠出年金を利用できるようになり、マニアたちの間でけっこうな盛り上がりを見せていますね。
多くの普通の人は興味・関心がない、もしくはそんなもの知らないようですが、現役世代にとっては重要なニュースだと思います。
私も今回の法律改正で、これまで縁のなかった個人型確定拠出年金(iDeCo・イデコ)が利用できるようになったため、この件に触れることにしました(ありがたいことに、確定拠出年金関連の記事を書いて欲しい、というリクエストも何件かいただいていますし)。
「確定拠出年金」については、詳しく解説しているサイトが他にいくらでもあるので、当ブログではざっくりと重要なポイントだけを抑えることにします。
【関連記事→投資信託とは・・(いまさら聞けない投資信託シリーズ)】
多くの普通の人は興味・関心がない、もしくはそんなもの知らないようですが、現役世代にとっては重要なニュースだと思います。
私も今回の法律改正で、これまで縁のなかった個人型確定拠出年金(iDeCo・イデコ)が利用できるようになったため、この件に触れることにしました(ありがたいことに、確定拠出年金関連の記事を書いて欲しい、というリクエストも何件かいただいていますし)。
「確定拠出年金」については、詳しく解説しているサイトが他にいくらでもあるので、当ブログではざっくりと重要なポイントだけを抑えることにします。
【関連記事→投資信託とは・・(いまさら聞けない投資信託シリーズ)】
◎確定拠出年金とは
確定拠出年金制度は、“DC制度”とか“日本版401K”などと呼ばれることもあります。
これは、2001年からスタートしたもので、簡単に言うと老後資金の自己責任運用制度ですね。
要するに政府が、
「現役世代のみんなぁ! 年金システムを今のまま続けるのはたぶん無理だから、老後資金としての退職金的なものは各自で準備してくれよ!・・税制の優遇措置くらいは用意するからさ」
ってなカンジで作った制度という理解でいいと思います。
この制度を解説する“プロ中のプロ”である大江英樹氏も「確定拠出年金は、老後資金をつくるためには最強の手段」と、ご自身の著書で断言しています。
掛け金の上限金額は、各自の属性によって異なりますし、節税効果も収入や家族構成などによりますが、「この制度を利用しないと損」という人はかなり多いはずです。税金は大きなコストですから。
◎企業型と個人型の違い
確定拠出年金には、個人で加入して掛け金を支払う「個人型(iDeCo・イデコ)」と、企業が導入する「企業型」がありますが、どちらも自分で運用商品(金融商品)を選ぶ必要があります。
個人型は任意加入ですが、勤務先が企業型のそれを導入している場合は「投資とか、よく分からない……」では済まされません。必ずなんらかの金融商品(保険や投資信託など)を自分で選ばなければならないのです。
なんだか難しそうですが、最初にある程度のマネーリテラシーさえ身に付けてしまえば、確定拠出年金を利用して、効率的な資産形成や税制メリットのフル享受が可能になるでしょう。
◎確定拠出年金の特徴・メリット・デメリットなどをざっくりと
・口座は一人ひとつ
→途中で金融機関を変えることはできる。
・国民年金を支払っていないと利用できない
→国民年金は1階の土台だから、まあこれは当たり前かな。
・掛け金は全額所得控除され、運用益には課税されず、受け取り時にも退職所得控除や公的年金等控除が利用できる
→ケチな政府が用意した制度にしては、税制メリットがハンパないってことです。民間の生命保険会社の「個人年金」とか全然相手になりませんから。
→例えば、所得控除部分だけを取り上げた具体例としてよく見るのは、「課税所得500万円のサラリーマンが、年間上限の27万6000円を利用すると、1年間に8万2800円の節税になる」ってやつですね。
・スイッチングOK
→運用金融商品は途中で何度でも変更できる(しかも、利益が出ていても非課税!)。
・破産しても差し押さえられない
→自己破産を前提にしてやるのはアカン気もするけど、これもけっこうスゴい特徴だよね。……あ、でも、国税滞納の場合だけは、差し押さえられちゃうみたい。
・ポータブル可能
→つまり、離転職の際も自分の資産として持ち運びできるってこと。当然、企業型と個人型の行き来もOK。
・受給権が保護されている
→これまで一般的だった企業型の確定給付年金だと、運用状況が悪化したり積み立て不足があったりすると解散とか給付額(事前に約束された受取額)の減額とかがあったよね(あと、詐欺とかも・・)。んでも、確定拠出年金は、解散したり消えたりはしないシステム。現役世代の年金原資で、年金受け取り世代のケツを拭くようなことはないはず(ま、基礎年金部分とか厚生年金部分はどうしようもないけど・・)。
・一括で受け取ったり、年金方式で受け取ったり、その両方を組み合わせたりもできる
→基本的には色々できるみたい。……ただ、細かい話だけど、受け取り回数ごとに400円ちょいの手数料がかかるらしい。
・原則として60歳までは受け取れない
→まあ、老後資金のために積み立てるんだから、考えようによっては、これはメリットと言えるかも。受け取りをもっと先延ばしにすることもできるよ。
・元本割れのリスクあり
→そもそもリスク資産への投資を選択するなら当たり前のことだけど、この覚悟は必須。……あ、でも、預金を選択すれば1000万円までは元本保証があるよ(ただし、一般の預金との合計で)。あと、保険商品にも各種保証規定はあるけど、途中解約や保険会社の破綻によって元本割れの可能性はある。
・気になる特別法人税
→今のところ凍結されているけど、残高に対して毎年1.173%の税金がかかるようになってしまうかもしれない。カモのフォアグラが太ってきたら(利用者と残高が増えてきたら)、いきなり課税してきそうだよね。利用者は、解約出来ないから絶対に逃げられない・・。節税メリットがそれを上回る人のほうが多いとは思うものの、これはけっこう不気味ですわな。
※ま、特別法人税は、確定拠出年金だけでなく、確定給付年金などを含む企業年金全体に課されるんでけどね。
◎個人型(iDeCo・イデコ)の場合、どこの証券会社がいいの?
手数料や品揃えを見て、色々と検討した結果、私はネット証券最大手のSBI証券
(詳細な比較検討記事にするのはあまりにメンドイので、自分の判断結果だけを書きました。)
※SBI証券のサイト右上メニューの「保険他」のなかにある「個人型年金」がそれです。
ま、これは各自で検討・判断が必要でしょう(SBI証券でも、運営管理手数料や口座維持手数料は残高によって変わったりしますし)。
※ネット証券だと、他に楽天証券
※結局、最終決断はこちら→イデコ(iDeCo・個人型確定拠出年金)は楽天証券でやることにしたよ
◎具体的な投資方法(利用方法)はどうすればいいの?
これも各自の判断によるものですが、私がどのようにしてリスク資産への投資に向き合っているのかは、これまでずっと当ブログの記事に書いてきました。
主な参考記事はこのカテゴリあたりになるのでしょうか。
↓
投資直前の検討や勉強
※一番下が古い記事で、上に行くほど新しい記事になります。
・・私は個人型確定拠出年金も、自分の資産形成のなかの一部として利用するつもりです。NISA(少額投資非課税制度)と同じで、自分の投資スタンスのなかにこの制度をどうハメるのかってことですね。
具体的なことは、また別の記事として書くことにします。
(参考記事→NISA(少額投資非課税制度・日本版ISA)をどう利用するか)
※確定拠出年金も国の用意した制度とはいえ、投資にはリスクが伴います。判断は自己責任にてお願いします。
【分かりやすいオススメの関連書籍】
・個人型に特化した実践的な本を読みたいなら
↓
※参考記事→『[改訂新版]一番やさしい!一番くわしい!個人型確定拠出年金iDeCo(イデコ)活用入門』(竹川美奈子著)を読んだ感想・レビュー
・企業型も含むDC制度全般を俯瞰したいなら
↓
※参考記事→『はじめての確定拠出年金』(田村正之著)を読んだ感想・レビュー

↑記事を気に入っていただけたら、ランキングに1票(クリック)をお願いします。