いつか子供に伝えたいお金の話

インデックス投資(投資信託を使った国際分散投資)による資産運用・各種保険・クレジットカード・節約など「お金」に関することを書き綴るブログ

投資していなかったアセットクラス(資産)が爆上がりしているときに動揺せずにいられるか

インデックス投資家が、自分の投資対象アセットクラスを決める際、2資産にするのか、4資産にするのか、8資産にするのかというようなことで悩むのは珍しいことではないと思います。

当然、私もそのことで悩んだ時期がありました。

現在、買い付け手数料無料(ノーロード)の投資信託を通じて簡単に投資できる主なアセットクラスには、国内株式・先進国株式・新興国株式・国内債券・先進国債券・新興国債券・国内リート・先進国リート・新興国リート・コモディティなどがあり、その選択肢は意外に多いと言えるのはないでしょうか。

例えば上記の10種類もの投資可能なアセットクラスのうち、どれを投資対象に加えて、どれを投資対象から外すのかという問題も、真剣に考え出すとけっこう悩ましい判断になったりするでしょう。

その判断を下す際の悩みのひとつに、今回記事タイトルにした「投資していなかったアセットクラスが爆上がりしているときに動揺せずにいられるか」ということもあると思います。



◎色々やりたくなるよね、人間だもの


そのアセットクラスに集まっているお金の量(時価総額)や投資の継続コスト(信託報酬・運用管理費用)を考えると、先進国の株式クラスだけにインデックスファンドを通じて投資して、残りは現預金だけという「1資産への投資」でも、実は資産形成のための分散投資としては十分なのです。ひょっとしたら、それがほぼ最適解だったりするのかもしれません。

しかし、せっかく色々と勉強をして、実際にリスク資産への投資をしてみようと思うと、それだけでは満足できないのが人情ってもんでしょう。

色々知ってしまうと、色々やりたくなってしまうものです。

参考記事→インデックス投資継続のハードル…シンプルなことを続けるのは意外と難しい



◎隣りの釣り人が大漁だと気になるよね、人間だもの


また、以下のようなグラフを見てしまうと、たとえ時価総額は小さくとも一応個別のアセットクラスとして分類された資産が爆上がりするのを逃したくない、という考えを持つ人もいるでしょう。

実際に、投資していないアセットクラスが爆上がりするのを横目でみてモヤモヤしたことのある人もいるはずです。

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日興アセットマネジメント・楽読(ラクヨミ)「過去の好パフォーマンス資産から考える」より・画像はクリックすると別ウィンドウで拡大します) 


煩悩の塊であるこの私も、例えばリートや新興国の株式や債券クラスに投資せずにいて、爆上がりを逃すのはなんか悔しいと感じてしまうアホさ(人間らしさ)を持っています。

私がeMAXISバランス(8資産均等型)をメインに据えて投資している理由のひとつには、そんな幼稚な理由もあるのです。

参考記事→eMAXISバランス(8資産均等型)について(評価・解説)


そのような感情と、実際に投資をする手間と、全世界の株式だけに分散しておけば大体の要素は含まれているという現実などを踏まえて徹底的に悩みぬいた末に、私は自分のアセットアロケーションを決めました。

参考記事→アセットアロケーションの決め方シリーズまとめ


また、長期の世界経済には楽観的でも、中期的には何が起こる分からないので、多くの局面でなるべく負ける確率を減らそうと債券クラスを多めにアロケートする人もいるでしょう。私もそっち派です。

参考記事→株式100%のポートフォリオはアリなのか


正しい理論だけを見れば合理的とはいえない判断も、各自の性格を考慮すれば(その人にとっては)合理的といえるようなケースもあるのではないでしょうか(世間ではそれを屁理屈と呼ぶこともありますが・・)。

アセットアロケーション(資産配分)を決めるときは、自分の感情面にも目を向けて、それも客観的な判断材料に含めると、心乱されない最適解にたどり着けるかもしれませんね。



◎大切なことなので最後に確認しておきますが・・


ゴチャゴチャ書きましたが、実際のところ、自分の金融資産のうちのどれだけをリスク資産に回して、どれだけを無リスク資産として確保しておくのか、という問題が一番重要であり、それがトータルな値動きに最も大きく影響するので、リスク資産内の配分にあれこれ悩んだとしても、実はあんまり変わらないものです。

参考記事→「アセットアロケーションの比率に悩んで、夜も眠れません。どうすればいいのか?」というような質問への回答


今回の記事は、大切な虎の子を値動きのあるリスク資産に投じるのであれば、各人ごとになるべく精神的な負担が少ない方法を選択したいよね、という小さな話を大きく取り上げてみただけです。

ただし、多くのアセットクラスに投資するということは、一方で、ずっと不調のアセットクラスを持ち続けるリスクも抱え込んでいるので、それも忘れてはならないでしょう。


また、投資していなかったアセットクラスを爆上がりして悔しいときは、当ブログ過去記事の「雅夫の宝くじ物語」を読んで心を落ち着かせるという方法もあります。


まぁ、自己責任のもと、気楽にいきましょうや。



※この記事の内容はアセットアロケーション(資産配分)を決める際に考慮したいものなので、「アセットアロケーション決め方シリーズまとめ」にも番外編として加えます。


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プロフィール

虫とり小僧

Author:虫とり小僧


Twitter:@mushitori
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子供の頃は、一日に800匹以上のバッタを捕まえるような虫とり少年でした。また、歩行中にはすべての家の「ピンポン」を必ず押すようないたずら小僧でもありました。今はただのザコです。

※好きなものは、歴史・格闘技(実践も観戦も)・筋トレ・秘湯めぐりなど



自分の全資産を「円」のみで保有していること(何もしないこと)は、それなりのリスクを伴う集中投資に近いものだと解釈して、私は購買力維持や資産形成を目的に、世界中の株式や債券なども保有しています。

約19年前から、なるべく手間とコストをかけずに実践している投資方法を、いつか我が子に伝えるかもしれないので、そのための備忘録を書いておくことにしました。

投資の実践といっても、ひと月に一度の自動積立と、たまにやるリバランスくらいですが…



※当ブログのエッセンスをまとめた記事はこちら

我が子に伝えたい5つの大切なお金のこと


※主なメディア掲載・出演履歴
BSテレ東マネーの学び:2022年10月13日
投資信託完全ガイド:2021-22年版
日経新聞広告:2021年2月12日
東証マネ部!:2020年8月
JBpress:2020年7月7日
ダイヤモンドZAi:2020年5月号
Yen SPA!:2020年夏号
トウシル(楽天証券):2020年4月
日経ヴェリタス:2019年9月15日
FOUND:2019年8月
週刊エコノミスト:2019年4月23日号
金融庁コラム:2018-19年
ITmedia:2018年1月29日
モノクロ ザ・マネー:2018年12月号
トウシル(楽天証券):2018年10月
ほったらかし投資完全ガイド:2018年1月
日経電子版:2017年12月25日
ニューヨークタイムズ:2017年7月11日
REUTERS・ロイター:2017年7月7日
東証マネ部!・R25:2017年3月
Yen SPA!:2016年冬号
BIG tomorrow:2016年1月号
ザイ・オンライン:2015年9月18日
日経ヴェリタス:2015年7月26日
某大手テレビ局:2014年夏?
日経マネー:2013年10月号
日経新聞:2013年7月3日
NHK特報首都圏:2011年3月

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