いつか子供に伝えたいお金の話

インデックス投資(投資信託を使った国際分散投資)による資産運用・各種保険・クレジットカード・節約など「お金」に関することを書き綴るブログ

今って投資の好機なの?…「インデックス派は暴落時にこそチャンスがある!」という煽り気味のタイトルでHARBOR BUSINESS Onlineに掲載されました

先週、『HARBOR BUSINESS Online(ハーバービジネスオンライン)』に、私のインタビュー記事が掲載されました。

【達人が教える投資の心得】インデックス派は暴落にこそチャンスがある!(HARBOR BUSINESS Online)


ハーバービジネスオンラインとは、フジサンケイグループ傘下の出版社である扶桑社のインターネットサイトで、「ビジネスパーソンのための“すぐに役立つ”情報サイト」だそうです。

扶桑社といえば、やはり『週刊SPA!』が有名ですかね。

私のインタビューが掲載されたといっても、昨年末に発売された『Yen SPA!(エン・スパ)2016年冬号』に載ったものが、タイトルだけ改められて、本文がそのままウェブ上に公開されただけのことです。

わざわざ当ブログの記事で取り上げるほどのことではないとも思ったのですが、タイトルや内容がやや煽り気味になっていて、補足したい点もあったので、最近のマーケット環境の雑感なども交えつつ、ちょいと記事にしてみることにしました。



◎暴落時のスポット投資なんざ他人さまにはオススメできない


今年に入ってから、株価や為替のボラティリティ(価格変動)が大きい状況が続いているので、編集者サイドでウェブ記事のタイトルを「暴落時にこそチャンスがある!」という目を引きそうなものにしたのでしょう。

当該インタビュー記事では、私が2008年のリーマンショック後の暴落時(金融危機時)にリスク資産への追加投資を果敢に行ったことが現在の高パフォーマンスに繋がっていることを強調しています。

たしかに、そのこと自体は事実なのですが、マーケット急落時に追加投資を行うことは明らかなリスクの積み増しであり、精神面などを考えても、誰にでもオススメできるようなものではありません。

資産形成のための投資にとって一番大切な「幹」の部分は、どんなマーケット環境でも心穏やかに継続できる仕組みを各自が作ることだと思います。



◎追加投資は「分かってる人」以外やめといたほうが・・


そもそも、暴落時のスポット投資が必ず報われるという保証はありません。リスク資産へ投資をすることについてのキチンとした理解と、経済に対する前向きな前提を持っている人でないと、メンタルをすり減らす「単なる危ない投機」になってしまいかねないのです。

当時(2008~2009年)の私の投資判断も、金融や経済の歴史や現状を自分なりにしっかりと勉強し、インデックス投資による国際分散投資の特性も理解して、ダウンサイドのリスクもきちんと受け容れたうえでのものでした。

参考記事→インデックス投資とは

さらにいえば、生活のために必要な(投資に回さない)安全資産を確保したうえで、そこには決して手をつけない範囲で、「リスク資産と無リスク資産間のリバランス※1」を、事前に決めたルールよりも少々大胆に行っただけです。

(もちろん、そんな私も本当に「分かっているのか否か」は微妙なところです。。)



◎インタビューで言ってる「暴落」は、この程度じゃないよ


また、私は今のところ、今年に入ってからの「急落」は、あのインタビューで言っている「暴落」というレベルにはまだまだ物足りないとも思っています。

一日あたりの値動きについては、今年のマーケットはけっこうパンチがありますが、株式や外貨資産(外国資産)などに投資をしていれば、短期的に2~3割程度値下がりするなんてことは、ごくごく当たり前の話です。

・・これは、まだまだもっと下がる、といっているわけではありませんよ。そんなたぁ、私には分かりませんから。

ただ、この程度じゃ、まだ「チャンス」と呼びたくなるような(追加投資をするのに)美味しい状況じゃあないわな、と考えているということです。

だから、もしも今なにもしないままに再び上げ相場に戻っても(追加投資をしそこなっても)、べつに「惜しい」というほどでもない、と言い換えることもできます。



◎まとめと補足


ザコが偉そうにゴチャゴチャと書いてしまいましたが、要するに、

暴落はチャンスだと思うけど、今はまだ「暴落」とは認識してないし、実際にチャンスが巡ってきても、追加投資を他人さまにオススメする気はないよ。

ということです。

各自なりのペースでいきましょうや。


あのインタビュー記事を曲解してヤケドをする人が出ないといいけど・・・という老婆心が、今回の記事を書くモチベーションでした。


最後に補足を・・

記事中には「資産運用関連の本」として5冊の本が写真に写っています。はい、あの5冊はどれも実際に他人さまにオススメできる良本だと思っています。「編集者さんナイスチョイス!」ってカンジです。

また、インタビュー記事中に私の資産額推移のグラフが載っていますが、あれは実際の資産額ではなく、あくまでも編集者さんの作成したイメージ図です(初期投資額だけは実際の金額ですが・・)。


くれぐれも投資は自己責任で!


参考→インデックス投資を成功させるための3つのポイント



※1 リバランスとは、一定の期間(や乖離率)ごとに、最初に決めたアセットアロケーション(資産配分)比率より上がっているもの(アセット)は売却(利食い)し、下がっているものは買い増(逆張り)して元に戻すこと。主目的はリスクコントロールですが、株価や債券価格や為替などの上下循環(下がってもまた上がる・上がってもまた下がる)を前提とすれば、長期的には高パフォーマンスに寄与します。


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プロフィール

虫とり小僧

Author:虫とり小僧


Twitter:@mushitori
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子供の頃は、一日に800匹以上のバッタを捕まえるような虫とり少年でした。また、歩行中にはすべての家の「ピンポン」を必ず押すようないたずら小僧でもありました。今はただのザコです。

※好きなものは、歴史・格闘技(実践も観戦も)・筋トレ・秘湯めぐりなど



自分の全資産を「円」のみで保有していること(何もしないこと)は、それなりのリスクを伴う集中投資に近いものだと解釈して、私は購買力維持や資産形成を目的に、世界中の株式や債券なども保有しています。

約18年前から、なるべく手間とコストをかけずに実践している投資方法を、いつか我が子に伝えるかもしれないので、そのための備忘録を書いておくことにしました。

投資の実践といっても、ひと月に一度の自動積立と、たまにやるリバランスくらいですが…



※当ブログのエッセンスをまとめた記事はこちら

我が子に伝えたい5つの大切なお金のこと


※主なメディア掲載・出演履歴
BSテレ東マネーの学び:2022年10月13日
投資信託完全ガイド:2021-22年版
日経新聞広告:2021年2月12日
東証マネ部!:2020年8月
JBpress:2020年7月7日
ダイヤモンドZAi:2020年5月号
Yen SPA!:2020年夏号
トウシル(楽天証券):2020年4月
日経ヴェリタス:2019年9月15日
FOUND:2019年8月
週刊エコノミスト:2019年4月23日号
金融庁コラム:2018-19年
ITmedia:2018年1月29日
モノクロ ザ・マネー:2018年12月号
トウシル(楽天証券):2018年10月
ほったらかし投資完全ガイド:2018年1月
日経電子版:2017年12月25日
ニューヨークタイムズ:2017年7月11日
REUTERS・ロイター:2017年7月7日
東証マネ部!・R25:2017年3月
Yen SPA!:2016年冬号
BIG tomorrow:2016年1月号
ザイ・オンライン:2015年9月18日
日経ヴェリタス:2015年7月26日
某大手テレビ局:2014年夏?
日経マネー:2013年10月号
日経新聞:2013年7月3日
NHK特報首都圏:2011年3月

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