2015
Aug
22
<購入・換金手数料なし>ニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型)を買うか買わないか(評価・解説)
「<購入・換金手数料なし>ニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型)」がニッセイアセットマネジメントで設定され(8月27日)、販売が始まりますね。

普通に買えるバランスファンドとしては、悪くないと思います。
国内株式・国内債券・先進国株式・先進国債券の平均(代表的な指数)にそれぞれ25%ずつ配分し、信託報酬は0.34%0.14%(税抜き、2019年6月27日~)、販売手数料や信託財産留保額は無料です。
商品名がやたら長いことに少々の煩わしさを感じますが、「セイタカアワダチソウヒゲナガアブラムシ」という名前の虫もいるので、そこは目をつぶりましょう。
同じ日に、三菱UFJ国際投信が全く同じ資産配分で「eMAXIS バランス (4資産均等型)」という商品を信託報酬 0.5%(税抜)で設定しますが、残念ながらそちらを買う経済合理性は全くありません(地方銀行での販売に軽く期待しておきます)。

普通に買えるバランスファンドとしては、悪くないと思います。
国内株式・国内債券・先進国株式・先進国債券の平均(代表的な指数)にそれぞれ25%ずつ配分し、信託報酬は
商品名がやたら長いことに少々の煩わしさを感じますが、「セイタカアワダチソウヒゲナガアブラムシ」という名前の虫もいるので、そこは目をつぶりましょう。
同じ日に、三菱UFJ国際投信が全く同じ資産配分で「eMAXIS バランス (4資産均等型)」という商品を信託報酬 0.5%(税抜)で設定しますが、残念ながらそちらを買う経済合理性は全くありません(地方銀行での販売に軽く期待しておきます)。
◎初心者にもベテランにも良いバランスファンドだと思いまっせ!
「バランスファンドは高コストだ!」という専門家もいますが、「必ずしもそうとは言い切れない」と私は以前から考えており、今回の「<購入・換金手数料なし>ニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型)」の登場によって、よりその思いを強くしているところです。
「基本4資産」や「伝統4資産」などとも呼ばれる十分な時価総額を持った4つのアセットクラスに均等分散するという絵に書いたような王道のインデックスバランスファンドの登場で、この界隈はざわついています。
うん、いいファンド(投資信託)だと思いますよ。
なによりも低コストで分かりやすいのがいい。
この「<購入・換金手数料なし>ニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型)」を一本だけ毎月自動積立して、資産形成のための投資を完結させるというのもアリだと思います。
余計なことをしない分、ひょっとしたら、それだけで(私を含む)多くの投資ブロガーなんかよりも好成績を残せるかもしれません。
リスクコントロールなんざ、投資に回す資金(リスク資産)と、投資に回さない資金(無リスク資産)で調整すれば十分です。
◎個人的な優先順位を確認
メインの積立ファンドとしての検討に値するような商品が登場すると、私は必ず自分自身の資産管理の優先順位を振り返って確認することにしています。
私が資産形成のためにリスク資産に投資し、その管理を行う際に理想としている条件は、
1.手間をかけずにシンプルに管理したい
2.幅広く分散したい
3.低コストで投資したい
4.主力は株式にしたい
5.でも、多少はいじくる余地を持っていたい
の5つです。
(参考記事→理想のリスク資産管理条件)
現実的にはすべての理想条件を満たすことはできないので、最大公約数的に考えて決断・選択をすることになります。
結果として、いまのところ(邪道ながら)バランスファンドに個別アセットのファンドを組み合わせ、3本の投資信託をメインにリスク資産への投資を継続しています。
(参考記事→私のアセットアロケーション)
◎で、私はこれを買うのか?
では、私が積立商品や保有商品を「<購入・換金手数料なし>ニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型)」に変更するのかどうかというと、変更はしないことにしました。
これは完全に感覚的な話というか好みの問題なのですが、国内外ETFを含む個別のアセットファンドを組み合わせた「最低コスト投資」を放棄して、バランスファンドに任せるのであれば、私は投資するアセットクラスが多い方にお得感を感じてしまう貧乏性なのです。
もちろん、4資産でも充分に分散はなされており、時価総額で考えても太い軸はカバーできています。また、4資産でも最終的には8資産均等と同じようなリターンに収束するかもしれず、いやむしろ低コストな分有利かもしれません。
しかしながら、過去の各アセットクラスのリターン順位のめまぐるしい変動を目の当たりにしてしまうと、どうしても欲深く移り気な私の心がざわつくのです。
◎同じ手間なら、なるべく幅広く分散しておきたい
例えば、おなじみの以下のような図の海外リート(グローバルREIT)を見てみましょう。最下位に落ち込んだり、首位に躍動したりと、ダイナミックに動き回っています。

日興アセットマネジメント・楽読(ラクヨミ)「過去の好パフォーマンス資産から考える」より・画像はクリックすると別ウィンドウで拡大します)
国内リートや新興国の株式・債券にしても同じようなものですが、それらが高パフォーマンスをたたき出しているときに、私はそれらを保有していないことで心が「ざわついて」しまうのです。また、低迷時に仕込めないことにも心は「ざわついて」しまいます※。
日本昔話に登場する「欲張りじいさん」のようにあさましい感情ですが、ダウンサイドのリスクさえ許容すれば、その心の「ざわつき」は、主要アセットをまとめて保有することで解決されます。しかも簡単に。
むしろ、値下がり時の買い増しと上昇時の利食い、つまり「リバランス」を自動的にやってくれるバランスファンドであれば、毎年順位の入れ替わる高リスクなアセットを保有していることに合理性すらあるのではなかろうか、なーんてジャイアンみたいなことをさえ考えています。
そのあたりの心の隙間というか自分の考えを埋めてくれるほどのコスト差が、現在保有している金融商品と、今回紹介したバランスファンドの間にはないのかなぁ、と判断しています(あくまでも個人的な考えですが)。
(参考記事→eMAXISバランス(8資産均等型)について)
※ただし、リートや新興国の株式・債券は、先進国の株式・債券に比べると、時価総額は小さく、ハイリスクであることは事前にキチンと理解しておく必要があります。
◎自己責任で、各自好きなようにやりましょう
あまりにも細かいところに固執しすぎはしないものの、基本的には「世界中の海に釣り糸を垂らしておく」というスタンスの方が私にはしっくりくるのです。同じ手間でわずかなコスト差ならば、「大きな4つの海だけよりも、大小8つの海にまんべんなく」ってカンジでしょうか。
どうせ自己責任で投資をするなら、しっくりきて心地よい資産配分の方が良いに決まっているので、私はそのようにしています。このあたりのことは人それぞれ感覚や状況が違うはずなので、各自の好きなようにすればいいと思います。
当ブログでは毎回このようにゴチャゴチャと屁理屈をこねていますが、そこそこ分散してあって、そこそこ低コストであれば、どれもたいして違いはない、という強固な土台のうえで、主観的な枝葉末節を論じているだけでございます。
「<購入・換金手数料なし>ニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型)」は、金融機関側に利幅の少ない、個人投資家にとって素晴らしい金融商品だと思いますよ。
低コストでまともなバランスファンドまとめ記事のようになっている「子供がもらったお年玉やお祝い金などの管理方法」という当ブログの人気エントリの紹介ファンドに、このバランスファンドも追加することにします。
※投資は自己責任で!

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