2015
Jul
11
バランスファンドは、車のオイル交換を自分でやっちゃうような人にはたぶん向いてない
当ブログのメールフォームから、よくいただく質問の中に、
「バランスファンドって、コストが高いんですよね?? 関連ブログを読んでいると、海外ETFが低コストらしいのですが、なんだか難しくて・・」
だとか
「バランスファンドを数本組み合わせて、さらに各資産クラスの個別ファンドを付け足して理想のアセットアセットアロケーションに近づけたいのですが、なかなかしっくりきません」
というようなものがあります。
ふむふむ、分かります。
投資を始めようと思うと、もしくは実際に始めてみると、悩みごとや考えごとが頭のなかをグルグル回って止まらなくなってしまいますよね。
真面目に真剣に考えるからこその悩みだとは思うのですが、そもそもバランスファンドの最大メリットは「それ一本に投資するだけで、国際分散投資が完結する」ところではないでしょうか。
あくまでも個人的な考え方ですが、順を追って書いてみます。
「バランスファンドって、コストが高いんですよね?? 関連ブログを読んでいると、海外ETFが低コストらしいのですが、なんだか難しくて・・」
だとか
「バランスファンドを数本組み合わせて、さらに各資産クラスの個別ファンドを付け足して理想のアセットアセットアロケーションに近づけたいのですが、なかなかしっくりきません」
というようなものがあります。
ふむふむ、分かります。
投資を始めようと思うと、もしくは実際に始めてみると、悩みごとや考えごとが頭のなかをグルグル回って止まらなくなってしまいますよね。
真面目に真剣に考えるからこその悩みだとは思うのですが、そもそもバランスファンドの最大メリットは「それ一本に投資するだけで、国際分散投資が完結する」ところではないでしょうか。
あくまでも個人的な考え方ですが、順を追って書いてみます。
◎ブロガーなんて極端なマニア層でっせ
おそらく、冒頭のような質問をくださる方は、ポートフォリオ編成やコスト判断のために関連ブログを読み込んでいるような方だと思います。
たしかに、ブロガーの中にはバランスファンド一本だけで資産形成のための投資を完結させている人はほとんどいないでしょう。
そりゃあ、そうです。
関連情報を調べ上げ、さらにわざわざブログを立ち上げて情報発信するような人の多くはマニア層ですから。
車検を安く仕上げるためにユーザー車検に挑戦したり、オイル交換を自分でやったり、さらにはタイヤ交換まで自分でやっちゃったりするような節約・解説ウェブサイトは山ほどありますが、身の回りで実際にそのすべてを実践している人は少数派ではないでしょうか。
それと同じようなモノだと思うのです。
わざわざ自ら調べて、そのことについて考えて実践する手間をかけ続ける、という判断を下す人は、やはり少数派であるということです。しかも、そのなかには手間をかけることを楽しむ人だっています(私もそうでした)。
「バランスファンドでインデックス投資を始めてみたけど、色々と勉強してコスト面にこだわると、やっぱりETFと個別ファンドの組み合わせにしようかな」というような流れのブログは最近数多くある(そういう流れのツイッタラーも多い)のですが、そのような方たちも、やはりわざわざ自分で勉強して、定期的にブログを更新するというメンドクサイことをやっている真面目な、全体からみれば例外的な人たちなのです。
※参考記事→インデックス投資とは
多くのブロガーと同じように個別ファンドや国内外ETFを組み合わせてポートフォリオを構築・管理できると思うならば、バランスファンドなんか利用せずに、自分でやってみればいいと思います。人によっては、やろうと思えばさほど難しいことでもないでしょう。
しかし、それが難しそうなら、無理してやろうとすることもないと思います。ちょっと俯瞰すれば、バランスファンド一本で運用する人との間には大した違いはないのですから。別にみんながブロガーと同じことをしようとする必要はないのです。
◎バランスファンドのコストが高いといっても・・
さて、実際のところ、最安値の国内外ETFや個別アセットのファンドを組み合わせて、リバランスも最小コストラインを考えながら10年単位で管理を続ければ、やはりバランスファンドよりも低コストで投資が可能でしょう。
ただし、当ブログで紹介しているようなバランスファンドであれば、最安値よりは少し高いものの、その他多くの投資信託から比べれば圧倒的に安いと言えるレベルです。
【参考記事】
・セゾン投信を投資初心者にオススメする理由
私がeMAXIS Slim バランス(8資産均等型)を積み立てている理由
・子供がもらったお年玉やお祝い金などの管理方法←まともなバランスファンドのまとめ的な記事として
以前に私は、「投資信託とは・・」という記事の中で、国内にある約5000本の投資信託のうち99%は買うに値しないダメ商品だと断言しましたが、当ブログで取り上げているようなバランスファンドなら、買うに値する商品の中では高コストの部類に入ってしまうというだけのことです。県予選は圧倒的な力で優勝できるものの、全国大会ではベスト8の壁を破れなかった、みたいなカンジでしょうか。
しかし、それにしたって、「インデックスファンドにしよう、やっぱり国内ETFだ、いや海外ETFにしよう、面倒だからインデックスファンドに戻ろう、よっしゃアセットアロケーションも機動的に変えていくぞ!」なーんてフラフラしていたら、コスト面でもバランスファンドに負けてしまうケースも多いと思います。
リスク資産と無リスク資産の比率には気を配る必要はあるものの、リスク資産内のリバランス等が一切不要になり、ほぼノーメンテナンスで資産形成のための国際分散投資が完結してしまうバランスファンドに、最安値よりも0コンマ数%のコストをかけることを高いと思うか否かという主観の問題です。
そして、色々と手間暇かけてゴチャゴチャやっているブロガー(私を含む)と、紹介したようなバランスファンドをどれか一本ずっと持ち続けている投資家のどちらが将来良いパフォーマンスを残すのかは、なんとも言えません。五分五分か、ゴチャゴチャやってる方がやや不利だったりして。。
ただし、投資額が大きくなればなるほど0コンマ数%のコストの実額は大きくなることと、バランスファンドのように色々なアセットクラスが含まれていると基準価額の値動きが初心者には理解しづらくなることなどは含んでおく必要はあるでしょう。
※コスト面以外でも、厳密なアセットアロケーションの「ベスト」を追い求めてさまよい続けるのも、普通の人には時間の無駄だと思います。正解は誰にも分からないので、そこそこ無難であれば充分でしょう。マニアや専門家の言う「ダメ」が、本当のダメなのか、まともなものの中でのダメなのかを判断できるようにしたいものです。
◎何周か回ってバランスファンドを選択する例外マニアが私
世間の圧倒的多数派の中には、バランスファンドで資産形成を図るのが適している人も多いはずです。
国内ETFにしたって、普通の人にとってハードルは低くありません(まぁ、そもそもリスク資産への投資そのもののハードルが高いのですが・・)。
→参考記事:ETFやETNを投資初心者にオススメしていない理由
最初にじっくり検討するのは大切なことですが、コスト・手間・自分の性格や環境などをしっかり考えて、各自の最大公約数を見つけたいものですね。
私は自分がオッタキーなマニア層だと自覚していますが、試行錯誤の末、己の性格なども考慮して、バランスファンドに個別のアセットファンドを2つほど付け足すという邪道スタイルに落ち着いてしまいました。
この邪道スタイルは、程よく操縦感があって、かつ楽チンに心穏やかに継続できるので、個人的には気に入っていますが、他人さまにオススメできるようなモノではありません。
【参考記事】
→理想のリスク資産管理条件
→リスク資産管理の優先順位変化
→私のアセットアロケーション(リスク資産管理方法)
※上記の3記事は、続きモノです。
◎各自好きなようにやればよろしい!
普通に考えると、バランスファンドを複数保有したり、そこに各資産クラスの個別ファンドをいくつも付け足すような「ややこしい」ことをするなら、最初からバランスファンドなんか利用しない方がいいでしょう。もし、バランスファンドを利用するならそれ一本!というのが基本的な考え方だと思います。
そして、旅行会社のツアーやパックは利用せず、毎回自分で最安値のLCC・レンタカー・宿泊場所を調べ上げて個別に予約して旅行に行けるような人は、バランスファンドを利用する必要性はありません(あくまでも投資に置き換えた場合の話ですが)。
そのような「正しい方法」を選択する場合は、やはり、最大手インデックス投資ブロガーの水瀬ケンイチさんの著書『ほったらかし投資術』に書かれているような投資スタンスが正解になってくるのではないでしょうか。
→参考記事:『全面改訂 ほったらかし投資術』(山崎元・水瀬ケンイチ著)を読みました
ゴチャゴチャ書きましたが、メリット・デメリットを理解したうえで選択した投資スタンスを責めたりバカにしたりするような人は、当ブログのリンク先ブロガーさんにもたぶんいません。もしも、どこかにいたとしても気にすることはないでしょう。投資なんて結局は自己責任なのです。
各自好きなようにやればいいと思います。
どのスタンス、どのアセットアロケーションが、将来のどの時点でどのようなパフォーマンスを残しているのかは誰にも分からないのですから。
【関連記事:「バランスファンドはクソだ」と言い切ってしまうことの功罪】

↑記事を気に入っていただけたら、ランキングに1票(クリック)をお願いします。