2015
Feb
28
売ったあとに猛然と値上がりしたときの悔しさに、どう向き合えばいいのか(雅夫の宝くじ物語)
なんだかインデックス投資家らしからぬお題ですが、自分が売却したものがそのタイミングを計っていたかのように、売却直後に猛然と値上がりを始める現象を目の当たりにしたことがある人は、けっこういるのではないでしょうか。
個別株式売買やFXなどの経験者だと、このような現象を体験していることが多いと思います。
個別株式投資家に限らずとも、インデックス投資家でさえ、利益確定やリバランス※1によって、大きく膨らんだアセットクラスを売却した途端に、それがより力強い上昇を始め、悔しくて眠れぬ夜を過ごすことになった、なんて話も聞いたことがあります(参考:インデックス投資とは)。
そんなときの悔しさは何とも言えないものです。
んでは、一体どうすればいいのか。
まぁ、そんなことに対策もなにもないのでしょうが、暇つぶしがてらにいくつか考えてみます。
個別株式売買やFXなどの経験者だと、このような現象を体験していることが多いと思います。
個別株式投資家に限らずとも、インデックス投資家でさえ、利益確定やリバランス※1によって、大きく膨らんだアセットクラスを売却した途端に、それがより力強い上昇を始め、悔しくて眠れぬ夜を過ごすことになった、なんて話も聞いたことがあります(参考:インデックス投資とは)。
そんなときの悔しさは何とも言えないものです。
んでは、一体どうすればいいのか。
まぁ、そんなことに対策もなにもないのでしょうが、暇つぶしがてらにいくつか考えてみます。
対策1 考えない
現実から目を背けるってヤツです。しかし、これがなかなか難しい。
見ないようにしよう!見ないようにしよう!と思えば思うほど、意識はそこに向かっていくものです。
注射の怖さと痛みを紛らわすために、自分の腕に針が刺さる光景を見ないようにすると、いつ刺されるのか、どこに刺されるのかが猛烈に気になって、むしろ意識がそこに集中しすぎてしまい、刺された瞬間にアウチっ!と、メチャクチャ痛く感じてしまうのは常識です。
(どうでもいい話ですが、私には、阿内と書いて「アウチ」と読ませる苗字を持つ友人がいます。)
また感情のコントロールも難しいものです。
気にしないようにしよう!考えないようにしよう!と思っても、心の奥底から湧き上がってくる感情は簡単にはコントロールできません。
とても好きな人だけど、恋人になれる見込みはなさそうだから、嫌いになろう!忘れよう!と思っても、それがとても難しいことはご存じのことと思います。
こういうことは、感情の扉をバタン!と閉じることができる人じゃないと、無理な(普通の人には難しい)方法ですね。
対策2 買い戻す
これも微妙です。
買い直した後も上がり続けてくれればいいのですが、往々にして買い直した後は値下がりするものです。。
いや、買い直した後に値上がりしても、悔しさと向き合うという点では、一旦売ってから高値で買い直したという事実が、より一層悔しさを大きくする可能性すらありそうです。
全然対策になっていませんね。
(どうでもいい話ですが、私には、男なのに「おかん」というあだ名を持つ友人がいます。「アウチ」のときのようなわずかな関係性すらない、ホントにどうでもいい話でした。スンマセン。)
対策3 極端なケースと比較する
宝くじの大当たりを逃した心境をイメージして、自分の(売却後の値上がりの)逸失利益の小ささを感じてみるというのはどうでしょう。
大当たりの出る確率が雷に打たれて死ぬことよりもはるかに低いため、宝くじ売り場に支払う代金を「バカ税」などと呼ぶ人もいますが、庶民がわずかな料金で夢を見ることのできるステキな企画でもある宝くじ。
例えば、とある父親「雅夫(まさお)」が、家族3人(嫁と一人娘と自分)の誕生日の「月と日にち」を選んで毎回200円ずつ「ロト6(6つの数字を選んでエントリーする宝くじ)」を買っていたとします。
月曜日と木曜日の毎週2回も買い続けていながら、家族や友人には、
「こんなものはねぇ、数学的に考えれば、当るハズがないものなんだよ。だけどね、毎回200円で家族と夢を見れるなら、高いとも言えんだろう。ワッハッハ!」
などと言っていた雅夫ですが、心の中では
「当たるかもしれねぇ。俺は子供の頃から運がイイんだ。昔、チョコボールで2回も金のエンゼルを当てて、おもちゃの缶詰をゲットしたこともあるんやで!俺をナメるとヤケドするばい!」
などと考えていました。
そうやって雅夫は、10年間に渡って毎回同じ数値をマークして、「ロト6」を買い続けていました。つぎ込んだお金は20万円を超えていたでしょう。
しかし、当然のことながら、たまに5等や4等が当たるだけで、大当たりが出たことはありませんでした。
そんなある日、雅夫が仕事を終えて帰宅すると、いつもは「お帰りなさい」の一言も言わない嫁と、「ウザい。あっち行って」しか言葉を発しなくなった中学生の娘に満面の笑顔で「お帰りなさ~い!」と玄関で出迎えられ、パーティークラッカーをパァ~ンと、鳴らされました。
「ついにキタわね!」(嫁)
「お父さん、やっぱり持ってるね。大好き!」(娘)
「・・・ん?何がだ??」(雅夫)
「やだぁ、まだ結果見てないの??ついにキタわね!一等4億円!!キャリーオーバーもMAXよ!!ホント今でも信じられなぁ~い!早速、ヨガ教室の“世界最高級リゾート巡りのツアー”に申し込んじゃった♪」(嫁)
雅夫はその日、仕事の帰りに犬のフンを踏んでしまったことに動揺して、この10年間で初めて「ロト6」の購入を忘れてしまっていました。
・・雅夫に比べれば、自分の(売却後の値上がりの)逸失利益なんて屁のようなものでしょう。
対策4 全部は売らない
思い付きで書き始めた「雅夫の宝くじ物語」に注力しすぎてしまい、もはや何をテーマにして記事を書いていたのかさえ忘れてしまいました。。
あぁ、そうでした、そうでした。
売った後に値上がりした悔しさとの向き合い方でしたね。
最後のこれは事後の対策というよりも予防策ですが、全部は売らない、というのはどうでしょう。
一部は売却したけれども、すべて売却したワケではないので、保有分はしっかりと上昇の恩恵を受けることができ、少しは悔しさを回避できるのではないでしょうか。
リバランスによって、リスクコントロールを図りつつも、世界中のあらゆるところに糸を垂らしておくことをやめるわけではない……これぞまさに一般的なインデックス投資の基本戦略ですね。
(参考記事→インデックス投資とは)
・・いや、もうダメだ。。
「雅夫の宝くじ物語」のあとでは、もう何を言われても頭に入ってきませんよね。
とにかく、そもそも損したワケじゃないんだから、どうでもいいじゃん! という気持ちになれればよいのです!
結論 雅夫と比べて己の逸失利益の小ささを笑おう!
※1 リバランスとは、一定の期間(や乖離率)ごとに、最初に決めたアセットアロケーション(資産配分)比率より上がっているもの(アセット)は売却(利食い)し、下がっているものは買い増(逆張り)して元に戻すこと。主目的はリスクコントロールですが、株価や債券価格や為替などの上下循環(下がってもまた上がる・上がってもまた下がる)を前提とすれば、長期的には高パフォーマンスに寄与します。
【参考:上げ相場でリバランス売りをしといてよかった】

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