2013
Feb
19
予測をしないインデックス投資家の予想【投資の前提(その1)】
前々回の記事の最初に、自分なりに理解しているインデックス投資の定義のようなものをエラそうに書いてしまいました。
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「インデックス投資とは、資本主義の永続や景気の循環などを前提として、短期予測は行わずに世界中の株式や債券などに分散投資し、長期的に見て市場の平均値を取りにいく(世界経済の成長を取り込む)投資法です」と。
「世界経済の成長を取り込む」だなんて大層なことを書きましたが、これにはいくつかの前提があることにお気づきだと思います。
そうです。 「資本主義の永続や景気の循環など」を前提として(予想して)いるのです。
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「インデックス投資とは、資本主義の永続や景気の循環などを前提として、短期予測は行わずに世界中の株式や債券などに分散投資し、長期的に見て市場の平均値を取りにいく(世界経済の成長を取り込む)投資法です」と。
「世界経済の成長を取り込む」だなんて大層なことを書きましたが、これにはいくつかの前提があることにお気づきだと思います。
そうです。 「資本主義の永続や景気の循環など」を前提として(予想して)いるのです。
◎未来のことは分からないけど・・
資本主義が崩壊すると思っていたり、この先ずっと景気が悪化し続けると思っていたりするならば、世界経済の成長を取り込むような投資をする意味がありません。
また、この先ずっと(下落や停滞することなく)一本調子の右肩上がりで世界経済が成長する(株価が上昇する)という確信がある人は、借金をしてでもなるべく早くに全力投資をしたらいいと思います。
残念ながらフナムシレベルの私には、未来のことなど分かりません。
しかし、自分なりに色々な勉強をして考えた結果、例えば作家の橘玲氏の言うところの「資本主義は、人間の欲望を駆動力として無限に増殖するシステムで、欲望がなくならないかぎり市場は拡大し、株価は上昇する」というような言葉は、思考の軸に置いてもよいものだと考えています※1。
ただし、あまりにも多くの要素が複雑に絡まるし、人間集団はいったんブームが起こると上にも下にも行き過ぎる傾向があり、さらに不測の事態発生なども避けられないので、(株価や為替の)短期的な値動き※2については、予測や理論値を超えて上下に振れて循環するに違いないという考えも並立しています。
つまり、
景気や株価は必ず上下するものの、地球規模の経済は長期的には成長するはずだ。
という前提を持ったうえで、私はインデックス投資をしています(この前提を持てない人は、こういうスタンスの投資などしてはいけません)。
◎リバランスの効果も無視できない
また、投資している各アセット(国内外の株式や債券)がそれぞれ違う値動きをして上がったり下がったりすれば、(仮に最終的に値上がりしていなくても)定期的なリバランスで、理論的には運用資産は底上げされるはずです。
リバランスとは、一定の期間(もしくは乖離率)ごとに、最初に決めたアセットアロケーション(資産配分)比率より上がっているもの(アセット)は売却し、下がっているものは買い増して元に戻すことです。主目的はリスクコントロールですが、価格の下がった資産を買って比率を戻すことで、長期的には高パフォーマンスが期待できると言われています(これをリスク資産と無リスク資産の間で定期的に行うことで、高値売りの安値買いが繰り返され、低迷相場でもじわじわと運用資産の利益が積み上がることになります)。
リスクとリターンは表裏一体。リスクを抑えればリターンも限定されてしまいますが、国際分散を基本としたインデックス投資の場合、大儲けはできないかわりに、長い目で見れば大損ぶっこく可能性も極めて低いと考えています※3※4。
・・もしかしたら、今回の記事で一番内容があるのは、この下の「※1」かもしれません。ご興味のある方は、ぜひリンク先をご覧ください。名探偵コナンくんの真相説明のように分かり易いリンク先の文章に比べれば、私の文章なんかはシラミが残した吸血の痕跡のようなものです。
※1 「もっと豊かになりたい」という人間の欲望が、資本主義経済発展の原動力になるということを理解するのに、Yahoo!知恵袋にとても分かり易いやりとりがありました。
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お金を儲ける事に遠慮してしまいます。自分でもおかしいと思っているのですが…
※2 ここでいう短期とは、まあ5年未満くらいでしょうか。短期・中期・長期という言葉が具体的に何年間くらいを表すものなのかについては、まだあまり深く思考していないので、じっくり考える機会があれば、いずれに記事にしてみたいと思っています。
※3 長期間にわたって国際分散投資を続けてきて、どのような結果になるかのバックテストのデータは、ブログのPC画面右側で紹介しているほとんどの本にイヤというほど掲載されています。
※4 当然、私と同じ考えを持つ人ばかりではないでしょう。投資は自己責任なので、そういう人は決して投資なんかしてはいけません。また、同じ考えを持っているとしても、投資は自己責任でお願いします。
【続編記事】→最悪の状況をどこまで想定するのか【投資の前提(その2)】へ

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