『29歳で2000万円貯めた独身女子がお金について語ってみた』(ITTIN著)を読みました(感想・レビュー)

親しくさせていただいている(と私が一方的に思っている)かたが、立て続けに新著を出版するという事態に直面しております。

しかも、そのお二人はどちらも女性です。

29歳で2000万円貯めた独身女子がお金について語ってみた


子供の頃から、女子の友達が少ないことに定評のある私が、数少ない女性の知人を疎かにするわけにはいきませぬ(参考記事→私の武勇伝「席替え」)。

2回連続して書評記事をアップするのは初めてのことですが、前回の記事に引き続き、今回も喜んで書評(というか読書感想文)を書かせていただきました。

前回、新著の書評を書いた竹川美奈子さんは既に40万部以上を販売している「その分野」の第一人者でしたが、今回取り上げるITTINさんはこれがデビュー作です。



◎ITTINとは何者か?


著者のITTINさんは「独身一人暮らし女だからこれからどうやって生き抜いていくか考えるブログ」という人気ブログを運営しているものの、その実体はベールに包まれており、「本当に女性なのか?ホントはおっさんなのではないか?」という噂が絶えない謎の人物です。

どうやら職場では「鋼のメンタル」の持ち主と畏怖され、自宅には木刀も常備してあるようです。


しかしながら、彼女?のブログ記事や著書の文章を読むと、キチンとした教育を受けてきたことが感じられ、その豊富な語彙力と高い知性が滲み出るユーモラスな文体は、読者を惹きつけて離しません。

ブログや著書では、収入や支出、投資状況などをほぼ完全公開しているので、ITTINさんの2000万円は、投資のテクニックなどによってに殖やしたものではなく、収入の範囲内で生活し、継続可能な節約と家計管理を行ってきた「結果」だということが分かります。



◎さて、デビュー著書の内容は・・


投資本というよりは、家計管理本。
家計管理本というよりは、一人の独身女性のお金との付き合い方の実践記録本、といったテイストでした。

若いうちに老後を含めた人生全体のマネープランを考える意味を説き、実体験をもとに家計の管理術や投資の失敗談などを赤裸々に語っています。

「29歳で2000万円」というキーワードが一人歩きしてしまうと、“守銭奴”のようなイメージを持つ方もいるかもしれませんが、あくまでもお金は人生の選択肢を広げるためのツールであるということをよく分かったうえで、本人なりに優先順位をキチンと考えて実践しているだけなのでしょう。


まさにこの本の内容は、いつか子供に伝えたいと思えるお金の話でした。

私も自分の娘にいつか読ませたいと思います。読ませるタイミングとしては、いわゆる社会に出る前くらいかなぁ。。(まぁ、その時期にオヤジに渡された本を娘が素直に読むかどうかは分かりませんが・・)

この本の根底にある基本的なお金に対する考え方に男女の違いはありませんが、やはり「女子向け」の本だな、とは思いました。

自分の息子がこんなにしっかりしてたらなんか気持ち悪いけど、娘にはこんなふうにしっかりした大人の女子になってもらいたい、なーんてことを考えましたから。


・・洋服を買いたいと思ったらまずは在庫の棚卸しをして同じようなモノがないかを確認するとか、物欲が沸いてきたらリスト化し、優先順位をつけてからリストラするというような物欲コントロールテクニックは、私の嫁にもぜひ実践してもらいたいものです。



◎投資本としての要素は期待しないほうがいいかも


当ブログは「お金全般」をテーマに執筆していますが、実際の内容は「投資」や「資産運用」にやや特化しており、記事ごとのアクセス数を見ても、多くの読者の需要は投資関連記事にあるようです。

なので、一応お断りしておきますが、今回紹介した本を「投資本」として期待してしまうと、「あれ?なんか違うぞ?」となってしまうかもしれません。

この本での投資に関する記述は、「投資をしても必ず儲かるワケじゃないよ!」「投資商品を選ぶなら、こういう点に気をつけなさいよ!」というようなことを、これでもか!これでもか!と手堅く強調しているカンジでした。

世界中の株式や債券などに投資していれば、期待リターンはプラスであり、過去のデータを見れば年率平均で7%くらいの・・・なーんてカンジの当ブログで書くような話は、ほぼありません。当然、具体的な投資商品名なんかも出てきません。

今回のITTINさんの著書は、投資よりももっと大切な土台部分に重きが置かれています。それが良いとか悪いとかいう話ではなく、この本はそういう本であり、投資の啓蒙本ではないですよ、ということです。



◎それでもITTINさんが資産形成のメイン手段にインデックス投資を選択しているという事実


ITTINさんは自分自身を「ずぼらでめんどくさがりや」と評していますが、おそらく、「面倒くさがり屋」だからこそ、人生において本当に厄介で面倒くさい状況に直面しないように、今のうちから真面目にコツコツと備えているのでしょう。

細かい家計管理はしていないと本人は書いていますが、生まれてから一度も「家計簿」なんてものをつけたことがない私から見れば、ITTINさんは充分に細かくしっかりとお金の管理を行って、無駄遣いは極力避けています。

そして、そんなITTINさんが、資産形成のメイン手段として、投資信託によるインデックス投資を選択しているという事実は、それなりにインパクトがあることだと私は思います。

これだけ時間とお金を大切にできる人が、あきらかに損で無駄なギャンブル的な投資に手を出すとは考えにくい。「自分の資産のすべてが日本円による預貯金だけ」である人は、立ち止まってそのあたりのことを考えてみてもいいと思います(もちろん、投資判断は自己責任ですけど)。

参考記事→投資信託とは【いまさら聞けないシリーズ】
参考記事→インデックス投資とは



◎新社会人くらいの女子にオススメかな


今回は独身女子のマネープランでしたが、今後、「結婚したての新婚夫婦の家計管理術」とか、「ママになってからの家計管理術」とか、「最終章・ついに正体を現したITTINオジサンの家計管理術」というようなカンジで、続編が出ても面白いかもしれませんね。

この手の家計管理術的な本は、多くの場合、節約テクニックだけで終わってしまうことが多いのですが、この本はリスク資産への投資にまで話が及んでいて、しかも著者がそれを実践しているという点で、「投資アレルギー」を持っている読者にも程よい刺激があるかもしれません。

私の主観では、新社会人前後の女子に特にオススメかな、と思っていますが、現実的には多くの年齢層や男性にも充分参考になり勉強になる本だと思いました。


しっかし、あれですな。苦痛を感じることなく年間生活費を100万円程度におさえることができる人は、どんな環境になっても適応できそうで、羨ましいです。

ん?まてよ!そういえば当ブログでも何度か取り上げたことのある私の親友・勇次はまだ独身で、近々独立開業予定。しかも彼はローコストなライフスタイルが身に付いているから、ITTINさんと金銭感覚は近いはず。おっ!・・ひょっとして、これはあるか?!(・・妄言です)。


一応参考記事→一生飽きない仕事 と 低コストなライフスタイル


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プロフィール

虫とり小僧

Author:虫とり小僧


Twitter:@mushitori
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子供の頃は、一日に800匹以上のバッタを捕まえるような虫とり少年でした。また、歩行中にはすべての家の「ピンポン」を必ず押すようないたずら小僧でもありました。今はただのザコです。

※好きなものは、歴史・格闘技(実践も観戦も)・筋トレなど

※小説も書いてます→『迫力』



自分の全資産を「円」のみで保有していること(何もしないこと)は、それなりのリスクを伴う集中投資に近いものだと解釈して、私は購買力維持や資産形成を目的に、資産の一部を世界中の株式や債券などの保有にあてています。

約12年前から、なるべく手間とコストをかけずに実践している投資方法を、いつか我が子に伝えるかもしれないので、そのための備忘録を書いておくことにしました。

投資の実践といっても、ひと月に一度の自動積立と、たまにやるリバランスくらいですが…



※当ブログのエッセンスをまとめた記事はこちら

我が子に伝えたい5つの大切なお金のこと


※主なメディア掲載・出演履歴
BIG tomorrow:2017年7月号
東証マネ部!・R25:2017年3月
R25・東証マネ部!:2017年1月
BIG tomorrow:2016年7月号
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ザイスポ!:2015年9月18日
日経ヴェリタス:2015年8月30日号
日経ヴェリタス:2015年7月26日号
某大手テレビ局:2014年夏?
日経マネー:2013年10月号
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