「アセットアロケーションの比率に悩んで、夜も眠れません。どうすればいいのか?」というような質問への回答

メールフォームなどを通じて、インデックス投資初心者さんからアセットアロケーション(資産配分)に関する質問を受けることがよくあります。

当然のことながら、質問してくるような方は皆さん真面目なので、海外債券の必要性※1やリート(REIT)の有無、新興国アセットの割合をどうするかなどについて真剣に悩まれているようです。

ふむふむ、よく分かります。
私も投資を始めたころは悩みまくりました。

悩みに悩み抜いて、最初のうちはあれこれ試して、気づけば10年くらいが過ぎました※2


※私の場合、「アセットアロケーション」という言葉は、生活防衛資金などの無リスク資産は含まない意味で使っています。



◎そこそこ分散してあれば、あんまり変わらんよ


私も以前は散々悩みましたが、現在では、アセットアロケーションに関する質問には基本的にいつも、

「国内株式オンリーではなく、海外株式などにも分散してあれば、細かい配分はあまり気にする問題ではないと思います。大切なのは、どんなマーケット環境になっても続けられる仕組みになっているかどうかです。もちろん、最終的には自己責任ですが・・」

というように答えることが多いです。


大切なのは、自分のトータルな金融資産のうち、どれだけの部分をリスク資産への投資に割り当てるのかということ、つまり当ブログで「リスク資産と無リスク資産の比率」という言葉で呼んでいる問題です。そして、そのリスク資産部分を国内外のアセットに分散することです。

ただ、そもそも「アセットアロケーションをどうするのか」という問題にたどり着いている人は、「投資」というものを既に「日本の個別株式への投資だけ」とは考えておらず、もっと幅広く分散する思考に及んでいるはずなので、あとはそこそこ低コストな商品を選んで、そこそこ分散して、相場下落時にも動揺せずに続けることができる仕組みを作ってしまえばOKなはずです。

ただし、国内債券クラス以外の株式やリート、海外債券でさえも、これまで7~8年に一度くらいのペースで発生してきた世界的な市場暴落時には(円換算だと)全部まとめてヤラれているので、そういうものだと考えておく方がよいと思います。

リスク資産に投資するならば、一時的には評価額が半分くらいになる覚悟は必要です。

そして、最終的に果実を得られるかどうは、そういう暴落時にも継続できるかどうかがカギを握っています。下落時に逃げるようなら、最初から「コツコツ投資」なんぞしてはいけません。事前にキチンと理解し納得してから、大切な「虎の子」たるお金を投じる必要があります。


ただし、家計環境や性格は人それぞれなので、どのように「継続のしくみ」を作るかは、人それぞれになってくるでしょう。



◎アセットアロケーションが投資リターンの80%以上を決めてしまう?


この界隈にいると、「アセットアロケーションがリターンの8割を決める」という有名な言葉をよく見聞きしますが、それは個人的には、

「国内外の株式・債券・リート比率などを厳密に計算して配分すれば、リターンがあがるよ!」というようなことではなく、

「普通の人は、国内の個別株式選定に時間をかけても、上がるときは大抵どれも一緒に上がるし、下がるときは大抵どれも一緒に下がっちゃうよ。世界中に視野を広げて、もっと分散しといた方がいいぜ。海外の株式や債券にも簡単に投資できるんだからさ」

というような意味だと解釈しています。
投資の才能がある例外的な天才以外は、それくらいに捉えた方がよいのではないでしょうか。

いくら悩んでも疲れるだけで、将来のパフォーマンスは誰にも分かりませんからね。



◎8資産均等のアセットアロケーションはダメなの?


そういえば一時期、専門家が「8資産均等分散のアセットアロケーションは、意味がなく頭の悪い配分だ」と言ったとか言わなかったとかで話題になっていたことがありました。当ブログにも、いまだに「8資産均等配分は大丈夫なのか」というような質問が寄せられます。

そもそもリスク資産と無リスク資産の比率さえしっかり決めていれば、そのリスク資産部分を「頭が悪くて意味のない配分」にしたとしても、全く問題はないと個人的には思います。

たしかに8資産均等分散はベストでないことが事前に分かりきっているのですが、どうすればベストのアセットアロケーションを組めるのかは、事前には誰にも分かりません。また、ベストを目指しているプロなり専門家なりが長期的に8資産均等分散のアセットアロケーションに勝てるのかどうかと言えば、それはかなり微妙な問題でしょう(勝てる確率は低いはず)。

アセットクラスの均等配分は、そこに深い意味がなく、頭の悪い人用の選択肢であり、決してベストにはなり得ないものの、組み入れたアセットのパフォーマンスの平均を確実に取っていくようなものなので、数学的に考えれば長期的には負けにくい配分のひとつのはずです。

※ここでいう8資産とは、国内株式・先進国株式・新興国株式・国内債券・先進国債券・新興国債券・国内リート・海外リートになります。

【参考記事→eMAXISバランス(8資産均等型)について
【参考記事→8資産に投資するということ



◎リスクを理解したうえで、仕組化して、のんびり継続しましょうや!


私にも一応、アセットアロケーションについて理想とするようなものはあります。

【参考記事→アセットアロケーションやポートフォリオの理想と現実

しかしながら、未来が分からない以上、どのようなアセットアロケーションが将来好成績を残すのかは全く分かりません。

そこで、冒頭の「海外株式などにも分散してあれば、細かい配分はあまり気にする問題ではない。大切なのは、どんなマーケット環境になっても続けられる仕組みになっていること」という話になるわけです。

リスク資産に投資することがどういうことなのかキチンと理解し、なるべくストレスのない方法で継続できる方法を作り上げたら、あとはのんびり行きましょうや。


・・まぁ、そう言われても悩んでしまうでしょうし、考えてしまうとは思いますが、インデックス投資※3なんてものは、相場の上げ下げを経ながら長く続けることで少しずつ成果が出てくるもので、手間をかけたからといってパフォーマンスが向上するものではありません。

私はこのブログに書いているように、どんなときも肩の力を抜いて、のんびり行きますわ。



※私が述べていることはあくまでも個人的な考えであり、私は自分の投資判断にしか責任を負いません。あくまでも投資判断は自己責任にてお願いします。


※1 参考記事→外国債券について
※2 参考記事→アセットアロケーションの決め方まとめ
※3 参考記事→インデックス投資とは


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プロフィール

虫とり小僧

Author:虫とり小僧


Twitter:@mushitori
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子供の頃は、一日に800匹以上のバッタを捕まえるような虫とり少年でした。また、歩行中にはすべての家の「ピンポン」を必ず押すようないたずら小僧でもありました。今はただのザコです。

※好きなものは、歴史・格闘技(実践も観戦も)・筋トレなど

※小説も書いてます→『迫力』



自分の全資産を「円」のみで保有していること(何もしないこと)は、それなりのリスクを伴う集中投資に近いものだと解釈して、私は購買力維持や資産形成を目的に、資産の一部を世界中の株式や債券などの保有にあてています。

約12年前から、なるべく手間とコストをかけずに実践している投資方法を、いつか我が子に伝えるかもしれないので、そのための備忘録を書いておくことにしました。

投資の実践といっても、ひと月に一度の自動積立と、たまにやるリバランスくらいですが…



※当ブログのエッセンスをまとめた記事はこちら

我が子に伝えたい5つの大切なお金のこと


※主なメディア掲載・出演履歴
東証マネ部!・R25:2017年3月
R25・東証マネ部!:2017年1月
BIG tomorrow:2016年7月号
Yen SPA!:2016年冬号
BIG tomorrow:2016年1月号
ザイスポ!:2015年9月18日
日経ヴェリタス:2015年8月30日号
日経ヴェリタス:2015年7月26日号
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