元ベンチャー企業経営者の投資道…知人がインデックス投資家だと分かって興奮した話(後編)

前回(知人がインデックス投資家だと分かって興奮した話(前編)…リーマンショックの傷跡癒えぬ春の日に)の続き


2009年のある春の日に私は、年齢の近い友達のような関係の職場出入り業者の営業マンと、将来のための資産形成の話をしていました。

彼がインデックス投資をしていると聞き、実際に身近に希少種中の希少種であるインデックス投資家がいたというレアすぎる状況に、私の投資トークしたいアンテナはビンビンのバリサンになりました。

このレア状況を例えるなら、港区在住のマイルドヤンキーのコギャル主婦が近所の児童公園で天然オオクワガタのつがいをゲットしたようなものです。いや、江戸時代の下町に住むウナギ屋の奉公人の小僧が、変装して町民の暮らしを視察する「暴れん坊将軍」こと徳川吉宗にバッタリと会い、あんみつを奢ってもらえるようなものと表現したほうが分かりやすいでしょうか。


私は、自分で啓蒙して投資を始め(させ)た人以外のインデックス投資家に初めて会えた奇跡に、雄叫びを上げたくなる衝動を必死で堪えました。

そして、「俺もインデックス投資家なんだぜ!」というメッセージを込めて、当時の代表的な低コストインデックスファンドであった「STAMインデックスシリーズ(現SMTインデックスシリーズ)」の具体的商品名の略称をサラッと言ってみました。



◎見つめあう二人


「もしかして、積み立て商品はスタムですか?」

という言葉を、私がバリトンボイスでサラッと発したあと、二人の時間は止まりました。




二人で見つめあったまま、どれだけ無言の時間が過ぎたでしょう。




もう二人の間に言葉は必要ありませんでした。

しかし彼は、それが夢ではないことを確かめるように言いました。

「どうして分かったのですか?」と・・



そのあと、私は既に3年以上前からインデックス投資を続けていることをカミングアウトし、お互いのアセットアロケーション(資産配分)や今後の見通しなどについて時間を忘れて語り合いました。

当時の私は、まだブログを書いておらず、ツイッターも使っていなかったので、実生活ではもちろん、インターネット上でもお金の話や投資の話をする機会がありませんでした。そんな状況下に、いきなり「話の分かる」知人が現れたことで、テンションが超絶に高揚してしまいました。

当然のことながら、彼の身の回りにもインデックス投資家はいなかったそうです。



◎彼がインデックス投資を始めたきっかけ


彼は自分の奥さんの父親、つまり義父から、「こういう本を読んでみなさい。セミナーでこの内容の話を聞こうとすれば10万円くらいはかかるはずだぞ」と、勝間和代さんの『お金は銀行に預けるな』を手渡され、それを読んだことでインデックス投資を知り、実践することになったそうです。

彼の義父は、私の義父とは180度違うタイプのようです(参考記事→義父(嫁の父)とお金の話をしました


勝間和代さんの『お金は銀行に預けるな』を読んでインデックス投資家になったという人は、私の知る限り意外と多いように感じています。「頭のいい人が、そこそこ頭のいい人向けに書いた本」という印象の本だったように記憶していますが、彼女があの時期(2007年)にまともな投資手法を世間に啓蒙した意義は大きいと思っています。

たしかあの本では、伝統4資産(国内株式・国内債券・海外株式・海外債券)のインデックスファンドに4分の1ずつ自動積み立て投資をして、定期的にリバランスをしましょう、というスタンダードで分かりやすい方法を提唱していたと思います。

今なら「<購入・換金手数料なし>ニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型)」を一本買うだけで当時よりはるかに低コストで簡単に勝間氏の提唱するインデックス投資ができてしまうので、時の流れを感じますね。

【参考記事→<購入・換金手数料なし>ニッセイ・インデックスバランスファンド(4資産均等型)を買うか買わないか



◎彼は元ベンチャー企業経営者


出入り業者の営業マンと紹介しましたが、彼はそのベンチャー企業の経営者でもありました(ベンチャーを立ち上げる前は、外資系の超一流巨大企業のトップ営業マン)。

自らリスクを取ってベンチャー企業を立ち上げるようなハイリスクでチャレンジングな人生を送りながらも、資産形成の手段としては比較的手堅いインデックス投資を選択していたこと、また、その彼にインデックス投資を啓蒙した義父が元証券会社社員だったことは、とても注目に値することだと思っています。

実はその後、立ち上げたベンチャー企業が立ち行かなくなり、彼は転職を試みたのですが、優秀な人材なので、すぐに国内大手企業への再就職が決まりました。

しかし、いくら優秀な人材といえど、家族を抱える身でありながら「職を失うこと」は、とても不安なことだったそうです。そのとき、事前にしっかりと確保していた生活防衛資金のありがたみを痛感したとのことでした。ふむふむ、勉強になります(当然、この記事公開は、彼も了承済み)。

【参考→まずは生活防衛資金


当たり前のことですが、100人いれば、100通りの人生がありますよね。
そして、誰かの人生とお金の関わり方について深い話を聞くと、大いに学ぶことがあります。



どうでもいいことですが、彼は一流の学歴を持ちながら、バリバリの体育会系でもあり、全盛期のベンチプレス挙上重量はMAXで130kgだったそうです。

ちなみに私の全盛期のベンチプレスMAXは150kgでしたが、その後何度か身体を壊し、最近はほとんどトレーニングもしていないので、100kgくらいが限界だと思います。

はい、それ以外には今回の主役の「彼」に勝てそうなものがなかったので、唯一勝てそうな過去のベンチプレス挙上重量を自慢しただけです。

人間、過去の栄光を語りだしたら終わりですよね。




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プロフィール

虫とり小僧

Author:虫とり小僧


Twitter:@mushitori
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子供の頃は、一日に800匹以上のバッタを捕まえるような虫とり少年でした。また、歩行中にはすべての家の「ピンポン」を必ず押すようないたずら小僧でもありました。今はただのザコです。

※好きなものは、歴史・格闘技(実践も観戦も)・筋トレなど

※小説も書いてます→『迫力』



自分の全資産を「円」のみで保有していること(何もしないこと)は、それなりのリスクを伴う集中投資に近いものだと解釈して、私は購買力維持や資産形成を目的に、資産の一部を世界中の株式や債券などの保有にあてています。

約12年前から、なるべく手間とコストをかけずに実践している投資方法を、いつか我が子に伝えるかもしれないので、そのための備忘録を書いておくことにしました。

投資の実践といっても、ひと月に一度の自動積立と、たまにやるリバランスくらいですが…



※当ブログのエッセンスをまとめた記事はこちら

我が子に伝えたい5つの大切なお金のこと


※主なメディア掲載・出演履歴
BIG tomorrow:2017年7月号
東証マネ部!・R25:2017年3月
R25・東証マネ部!:2017年1月
BIG tomorrow:2016年7月号
Yen SPA!:2016年冬号
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某大手テレビ局:2014年夏?
日経マネー:2013年10月号
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