eMAXISプラス コモディティインデックス設定に寄せて、コモディティクラスへの投資について整理しておく

「ネット限定販売」「低コスト」「ユーザーフレンドリー」などをコンセプトに掲げて、eMAXISシリーズを運用している三菱UFJ投信が、「eMAXISプラス コモディティインデックス」なる新ファンドを2015年6月18日に設定します。とりあえずは、SBI証券マネックス証券で買えるようです。

eMAXISシリーズは、どの商品も低コストで良質な投資信託(ファンド)※1と言えると思っています。

今回は、そのeMAXISシリーズの兄弟ブランドとして、「スパイス(香辛料)」的に使える「eMAXISプラス」というシリーズを新たに作り、まずは「コモディティ」へ投資するファンドを設定したとのこと。

普通ではなかなか投資しづらい対象に、投資信託を通じて簡単に投資できる環境が整うことはよいことだと思います。コストも良心的な部類であると言えるでしょう(ノーロードで、実質信託報酬0.882%※2)。

さて、このeMAXISプラス・コモディティインデックス設定のニュースを機に、コモディティクラスへの投資について、私の個人的な考えを書いておこうと思います。



◎コモディティとは


そもそも普通に生活をしていると、「コモディティ」だなんて単語に触れ合うことは、あんまりないかもしれません。

コモドドラゴン(かわいいので閲覧推奨)が、友達から親しみを込めてつけられたチャーミングなあだ名のような響きがありますよね。コモディティの「ティー」の部分にスポーティーな趣きがあって、お茶目に反復横跳びをしたり、舌を出して俊敏に走り回るコモドドラゴン(閲覧推奨)を連想させます。

失礼!本題に戻りましょう。


ここでいう「コモディティ」とは、商品先物取引所で取引されている商品のことです。

つまり、原油や天然ガスなどのエネルギー資源、金・銀・プラチナなどの貴金属やアルミなどの工業用金属、トウモロコシや大豆などの穀物、牛や豚などの家畜、そのような実物資産のことですね。いわゆる「さきものとりひき」の対象物です。

「eMAXISプラス コモディティインデックス」は、「ブルームバーグ商品指数」に連動するETF※3を通じて、これらにまとめて投資することができる投資信託です。



◎コモディティ投資の問題点


コモディティは、株式や債券のように配当や利子がなく、基本的には需給によって価格変動するだけのゼロサム(誰かの得は誰かの損)の投資対象です。

投資信託やETFを通じてコモディティ投資を行ってそれを持ち続ける場合、そのコスト構造や手数料を考慮すると、期待リターンはプラスどころかマイナスだと認識しておいた方がよいでしょう。

利益を得るためには、機動的な売買やリバランス※4を必要とするので、「ほったらかしスタイル」の投資にはあまり向いていないと思います。私も投資していません。

しかしながら、需給動向を先読みできる「目」を持っていたり、手間をいとわずにリバランス等ができるのであれば、その分散効果を否定できるものではないと考えています。むしろ、その値動きのダイナミックさや他の資産との相関係数の低さは、なかなか魅力的です。リバランス時の高値売りの安値買い効果はバカにできなさそう、、なーんて不純な考えも、私はちょこっと持っています(ただし、商品指数に丸ごと投資してしまうと、値動きが緩やかになってしまう点には留意)。



◎実は以前に・・


私は以前に当ブログで、アセットアロケーションやポートフォリオの理想と現実という記事を書いたことがあります。

その記事では、

「もしも仮に、自分の理想の個別商品で希望通りにアセットアロケーション(資産配分)を組んでくれて、かつ自動買付・自動リバランスを行ってくれる低コストのシステム(バランスファンド?)があったとしたら、どのように配分するだろうか」

と妄想して、ゴチャゴチャ考えた結果、コモディティクラスも5%ほど組み入れるアセットアロケーションを理想として掲げました(該当記事)。

自分の手や頭を煩わせずに自動メンテナンスをしてくれるのであれば、実は私も「スパイスとして、コモディティクラスにも投資してみたい」と考えているのです。



◎ゴチャゴチャやっても、たぶんeMAXISバランス(8資産均等型)には勝てない


しかしながら、実際には手間や最終的な投資パフォーマンスに与えるであろう影響を勘案して、コモディティクラスへの投資は見送っているのが現状です。株式の中にもコモディティの要素は含まれているだろうとも思っています。

コモディティへの投資に限らず、株だの債券だのリートだのと、なんだかんだ比率やアセットクラスを考えて、ゴチャゴチャ売り買いしても、長期的(20年以上くらい?)に見れば、「eMAXISバランス(8資産均等型)」や「セゾン・バンガード・グローバルバランスファンド」などのようなファンドを地蔵のようにじっと持ち続けている投資家に勝てる可能性は低そうだ、と考えてもいます。

参考関連記事→eMAXISバランス(8資産均等型)について
参考関連記事→セゾン投信を投資初心者にオススメする理由



◎「eMAXISプラス コモディティインデックス」は初心者にはオススメできないけど・・


三菱UFJ投信では、今回の「eMAXISプラスシリーズ」を「資産運用のステップアップ・ツール」と位置付けたいようですが、実際には多くの普通の人や初心者はステップアップしようとしてコケる可能性の方が高そうなので、「分かっているマニア系」のみが扱える商品なのかなぁ、と思いました。

ただ、冒頭にも書いたように、投資家の選択肢が増えるのは悪いことではありませんし、eMAXISブランド内でお手頃にコモディティ投資が行えることを喜ぶ投資家もいるはずです。スパイスは使い方次第ですから。


三菱UFJ投信は、定期的にブロガーミーティングを開催するなどして、「投資家の声」に耳を傾ける姿勢を持つ稀有な投信会社です。私も何度か参加したことがありますが、毎回、生意気に言いたことを言いまくってしまい、「次回からは、きっともう呼ばれないだろうなぁ・・」と思っても、毎回お声掛けくださる広い度量も持ち合わせています。

そんな投信会社が頭を悩ませて、「スパイス」として世に送り出したこのファンドと、「eMAXISプラスシリーズ」の今後に注目してみようと思っています。



※1 参考記事→投資信託とは・・

※2 参考記事→投資信託の購入・保有・売却コスト

※3 ETFとは、株式のような売買方式で取引される(市場に上場されている)投資信託です。
参考関連記事→ETFやETNを投資初心者にオススメしていない理由

※4 リバランスとは、一定の時期(もしくは乖離率)ごとに、最初に決めたアセットアロケーション(資産配分)比率より上がっているもの(アセット)は売却し、下がっているものは買い増して元に戻すことです。主目的はリスクコントロールですが、価格の下がった資産を買って比率を戻すことで、長期的には高パフォーマンスが期待できるといわれています。
もちろん、リバランスによる長期的な高パフォーマンスを期待するためには、株価や債券価格や為替の上下循環(下がってもまた上がる・上がってもまた下がる)という前提がある程度は必要ですが・・


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プロフィール

虫とり小僧

Author:虫とり小僧


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子供の頃は、一日に800匹以上のバッタを捕まえるような虫とり少年でした。また、歩行中にはすべての家の「ピンポン」を必ず押すようないたずら小僧でもありました。今はただのザコです。

※好きなものは、歴史・格闘技(実践も観戦も)・筋トレなど

※小説も書いてます→『迫力』



自分の全資産を「円」のみで保有していること(何もしないこと)は、それなりのリスクを伴う集中投資に近いものだと解釈して、私は購買力維持や資産形成を目的に、資産の一部を世界中の株式や債券などの保有にあてています。

約12年前から、なるべく手間とコストをかけずに実践している投資方法を、いつか我が子に伝えるかもしれないので、そのための備忘録を書いておくことにしました。

投資の実践といっても、ひと月に一度の自動積立と、たまにやるリバランスくらいですが…



※当ブログのエッセンスをまとめた記事はこちら

我が子に伝えたい5つの大切なお金のこと


※主なメディア掲載・出演履歴
BIG tomorrow:2017年7月号
東証マネ部!・R25:2017年3月
R25・東証マネ部!:2017年1月
BIG tomorrow:2016年7月号
Yen SPA!:2016年冬号
BIG tomorrow:2016年1月号
ザイスポ!:2015年9月18日
日経ヴェリタス:2015年8月30日号
日経ヴェリタス:2015年7月26日号
某大手テレビ局:2014年夏?
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NHK特報首都圏:2011年3月

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