健康保険とは【交通事故による診療には健康保険が使えない?・その1】

「交通事故による怪我の診療には、健康保険が使えない」という嘘か本当かよく分からないものの、なんとなくありそうな話を聞いたことがあります。こういうことは、交通実事故の被害者もしくはその家族にでもならないと、実際に調べてみようなんて思わないものです。

ただ、私には、知人が交通事故の被害者となり、その家族が遠方に住んでいることから、診療受付や入院などの諸手続きを代行したり、付き添いをしたことが何度かあります。

その際、「交通事故による怪我の診療に、健康保険が使えるのか否か」という問題に直面し、その裏側の事情と現状をチラッと覗き見ることができた気がしました。

今回は、そのときの体験とそれに関連して知りえた周辺知識を記事にしようと思います※1


これまでに書いたマニアックな実体験レポートも、長く多くご好評(アクセス)をいただき続けているので、今回も記憶を呼び覚まして頑張って書いてみることにします。

・該当人気記事→入院時の差額ベッド代は支払わなくてもよい?シリーズ
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◎健康保険は誰もが加入している強力な医療保険


健康保険とは、公的な医療保険のことで、病院等で診療を受けたとき、いわゆる「保険証」を提示して、本来かかった医療費の7割ほどの給付が受けられる医療保険のことです。

「給付」と書きましたが、実際には診療費の3割ほどを窓口で本人が負担して、あとの面倒なことは医療機関と保険事務所などがやってくれているので、あまり「給付」を受ける実感は湧かないかもしれません。それでも事実として、1万円の医療費がかかっても、本人の負担金額は3千円で済むものなので、これはかなり強力で手厚い保険です。

国保(国民健康保険)・組合健保(旧・組合管掌健康保険)・協会けんぽ・共済組合などがそれに該当し、普通に生活している日本人は、たいていどれかに加入しているはずです。

ピンと来ない方もいるかもしれませんが、いわゆる「保険証」を持っていれば、自分も健康保険に加入していると思ってほぼ間違いないでしょう。っていうか、基本的には全国民が加入していることになっています(保険料未納者などは例外となりますが)。


健康保険には、いま述べた普通の診療の7割給付の他にも、高額療養費制度といって、ひと月の医療費が何百万円かかろうが、自己負担額が数万円程度で済む※2という、これまた強力な「これぞ保険!」と呼べる機能も兼ね備えられています。

このように手厚い公的医療保険のパワーを知ってしまうと、入院一日あたり5千円や1万円などの給付等を受けられるいわゆる民間の医療保険なんざ、日数制限もあるので、あんまり意義を感じなくなってしまいますが、そのあたりの話は今回の主旨ではないので、控えることにします。
(参考→民間の保険はどの程度必要なのか、5つのポイントで検証

とにかく、全国民が加入しているはずの健康保険は、強力な保険です。



◎えっ!?交通事故による診療には健康保険が使えないの?


ところが、この健康保険は「交通事故による怪我の診療には使えない」という噂を聞いたことがあります。
いつ誰から聞いたのかは忘れましたが、いつかだったか、誰かに聞いたような記憶があります。

それじゃ、保険の意味ないじゃん!ってことになるのですが、

結論からいうと、交通事故による怪我の診療にも健康保険は使えます※3


しかしながら、たしかに交通事故による診療に健康保険を使おうとすると、色々と面倒くさい手続きがあり、いわゆる普通の診療のようにスムーズにはいきません。

さらに医療機関サイドでも、「できれば、健康保険は使ってほしくない」というような本音があるようで、それが見え隠れしているように感じます。健康保険を使って受診しようとして、医療機関の窓口で明らかに嫌な顔をされたこともありました(すべての医療機関がそうだとは言いませんが・・)。

なぜ「健康保険は、交通事故による怪我の診療には使えない」というような噂が流れるのか、知人の交通事故後の診療や入院手続き等を経験し、色々と周辺事情を調べた私は、ある程度分かったつもりになっています。


次回は、「保険診療」と「自由診療」の違いについて整理します。
それを理解すると、なぜ医療機関が健康保険を利用した交通事故被害者の受診を嫌がるのか、なんとなく分かってくるかもしれません。

つづく
保険診療と自由診療の違い



※1 この分野に関しても私は単なる雑魚素人ですので、事実の認識や制度の解釈などが必ずしも正しいとは限りません。あくまでも個人の理解内容と実体験の備忘録です。

※2 給付と負担の割合は、年齢や所得等によって異なるので、高所得者(年収770万円以上くらい)の場合、負担額はもっと大きくなります(医療機関の受診科ごと)。

※3 通勤途中の交通事故の場合は、労災保険が適用されるので健康保険は使えません。しかし、その際は労災保険が使えるので、原則的には自己負担なく診療(保険診療)を受けることができます。ただ、今回は、健康保険と労災保険の違いの話ではないので、この話も割愛します。


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※好きなものは、歴史・格闘技(実践も観戦も)・筋トレなど

※小説も書いてます→『迫力』



自分の全資産を「円」のみで保有していること(何もしないこと)は、それなりのリスクを伴う集中投資に近いものだと解釈して、私は購買力維持や資産形成を目的に、資産の一部を世界中の株式や債券などの保有にあてています。

約12年前から、なるべく手間とコストをかけずに実践している投資方法を、いつか我が子に伝えるかもしれないので、そのための備忘録を書いておくことにしました。

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